2012年04月29日

桃の実がついた


職にあった当時も
土日祝祭日はどこかで行事が、警報の出た夜は非常配備で徹夜と
暦とは関係ない生活をしてきたため何をいまさらと思うが
今日も農村舞台アートプロジェクトの協議で奔走









言葉は不要













つどいの丘のキリシマが満開



桃の実がついた














  


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2012年04月27日

建築家が注目する深見町の農村舞台




私は運動神経がいいと自負していたが
昨夜はみんなに足許に注意するように言ったとたん
足が滑ってスッテンコロリン
こんなことが毎日で歳はとりたくないもの


で、今日は農村舞台についておさらい



農村舞台というのは
日本各地の農山村や漁村にある近世の芸能舞台で
営業用でない舞台の総称で、神社の境内などに建てられたのは
江戸時代の後半から昭和の20年代後半にかけて

農村舞台アートプロジェクトは
市内の東部から北部にかけて現存するこうした農村舞台を
文化資源として活して新たな市民文化を発信しようという
市民プロジェクトで3年目を迎えた






写真は明治34年に建てられた藤岡地区の深見町磯崎神社の農村舞台

この舞台の特徴は梁を鉄筋で吊っているところから
古い農村舞台建築が新しい建物に移る最初の舞台で
建築史の面からも注目されているとのこと










写真は2010年に試行で実施した農村舞台アートプロジェクトで
制作した私のインスタレーション

〆縄の紙垂(かみしで)の後ろに上下の梁を吊る
鉄筋が見えるがわかるかな?







この図は豊田市郷土資料館特別展「歌舞伎衣装と文化」から
農村舞台の基本的な機能と名称を表したもの

地狂言(農村歌舞伎)が上演できるこうした本格的な舞台は
きちんと現存していれば国指定の文化財クラスだが
近年の目視調査によると市内にもこうした国指定クラスの舞台が
現存していることが明らかになってきた

同時に舞台の遺構や地元の古老の話などからこのクラスの舞台が
かっては20近くあったというから驚き



では廻り舞台を
試しに回してみよう



磯崎神社の舞台は、上図の基本機能をほぼ完全な形で残しているため
私は初めて農村舞台を訪れた方を案内する定番のコースにしているが
この保存状態の舞台でも一時は取り壊しの話があったというから
他は推して知るべし!













写真は長い間忘れられていたため廻り舞台が実際に廻るかどうか
地元の人に試しに回してもらったもの(撮影は尾張旭市の構久夫さん)







「本当に回った!」と破顔一笑する鈴木さん
鈴木さんは農村舞台の取り壊しの話が出たとき
反対をして取り壊しを止めた人で
その気持ちがよくわかるよね
(撮影は尾張旭市の構久夫さん)



  


Posted by かとうさとる at 17:36 | Comments(0) | 農村舞台

2012年04月25日

豊田市美術館でジェームズ・アンソール展











少し大風呂敷を広げ過ぎたかも



今日、市民文化会館で農村舞台アートプロジェクトの
第一回実行委員会が開催され、方針と事業概要が決まった
詳細については地元の理解と協力が不可欠のため
現時点では玄関の鍵を開けただけで
最終決定は5月末にづれ込みそう

乗りかかった舟
というよりも漕ぎだした舟でやるしかないが
少し大風呂敷を広げ過ぎたかも



実行委員会が済んだあと
豊田市美術館へ寄り道


喫茶店代わりに世界の名画やコレクションを観られる幸運を感謝
で、ただいま開催中の企画展はベルギーを代表する画家
ジェームズ・アンソール(1860-1949)展


 




私はよく知らないためパンフレットの解説によると
表現主義やシュールレアリズムなど20世紀美術の先がけとして
高く評価されている画家とのことだが

もし、隣の展示室に印象派の作品があれば
印象派の作家たちに与えた影響とその流れが一目にしてわかるはず

表現は適切ではないかも知れないが
コーナーの解説もわかりやすく
美術の教科書のような展覧会というのが私の印象



知らなかったで済ますには
もったいない



もう一つ強調したいのは豊田市美術館の総合力で
常設展が並みの美術館の企画展よりはるかに充実していること

今回の常設も大雑把にくくれば
「具体」のコーナーからイタリアの「アルテポーヴィラ」
ここでしか見られないクリムトやエゴンシ―レの「ウイーン分離派」
新所蔵作品のお披露目などなど贅沢なもの

話題になるような派手さはないが
ジェームズ・アンソール展とあわせて
まさに国立近代美術館並みの充実度で
知らなかったで済ますにはもったいない



アントワープ王立美術館所蔵
ジェームズ・アンソール展は

■会期⇒6月17日(日)まで

■会場⇒豊田市美術館

■問合せ⇒豊田市美術館☎0565-34-6610







こちらは気分転換に
ミュージアムショップで買った傘
何本買ってもすぐ忘れてくるため
いつまでもつやら(バカみたい)  


Posted by かとうさとる at 18:21 | Comments(1) | アートの現在

2012年04月23日

つどいの丘の躑躅が間もなく見頃















昨日、書道連盟総会「記念講演」のあとの懇親会で
アートに対して厳しい見方を披歴していた
前市長の鈴木公平さんから
「かとう君の今日の話を聞いてアートに対する考え方が代わった」
とビールを奨められた(なにはともあれ安堵)



本当はこちらが目的で


美術館に置いてきた車をとりにいくと
雨もあがりなんとなくウナギが食べたくなって
高上町の「うな忠」で長焼きを注文
シラスの高騰で今年の土用の丑が心配(美味しかったが)

本当はこちらが目的で
沖縄舞踊の名手として知られている「うな忠」の奥さんに
農村舞台の音楽バトルの出演を打診日程を押さえてもらった

問題はバトルの組合せで日舞の先生には悪いが
日本舞踊v沖縄舞踊では刺激がイマイチ
ここは上方舞でいくしかない



雨あがる
















愛知県緑化センター「昭和の森」で




目には青葉






目には青葉山ほととぎす初がつを

今度はカツオが食べたくなって食べたが
一本は食べすぎで胃の中がヘン(サイテイ)





つどいの丘の躑躅が
間もなく見頃

























  


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2012年04月20日

地名は重要な無形民俗文化遺産










豊田市の元は挙母市と呼ばれていたが昭和34年の市名変更で
現行の豊田市になったことは周知のとおり

そんな訳で余り他人様のことは言えた義理ではないが
大阪の泉佐野市の「市の命名権を売りたい」というニュースは
さすがに絶句


で、想い出したのが一週間ほど前
朝日新聞に掲載された「私の視点」








土地についた名称は集落の形成や土地の利用の過程で
誰もが認める固有の地名がつき、長い歳月や社会変動のなかで
市町村名、字名となって今日まで連綿と伝えられてきもので
「町の名前-文化遺産として継承を」の意見に賛成(パチパチ)



例えば身近な例で言えば…


猿投の桃で紹介した猿投(さなげ)の地名は諸説あるが
古代の製鉄錬所のあった土地をあらわす
加茂族の鐸=サナギに由来するという説もその一つ

この説が本当なら須恵器の時代から窯を焚いた猿投古窯の
誕生にも関わるためロマンがあっていい
同じように舞木の名の由来は
猿投神社に舞を奉納する村という伝えがある

もう一つ紹介すればトヨタ自動車の本社がある一帯は
昔「論地原」といわれていたが、名の由来は
境を接する下市場・大林・鴛鴨などの村々の間で
土地争いが絶えなかったことからこの名がついたと
いわれている

ことさように土地の名前は
地域の来歴を知る貴重な無形民俗文化遺産で
貧すれば鈍すというが
泉佐野市の「市の命名権を売りたい」は論外

  


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2012年04月20日

ラストウィークまだ間に合う猿投の桃













農村舞台アートプロジェクトの下打合せの帰路
桃の花が気になって舞木の桃畑へハンドルを切った







大地に還った桃の名残り花







ラストウイーク
まだ間に合う猿投の桃








こちらは昨年撮ったもの
美味しいん坊の私は待ちきれない

  


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2012年04月16日

吉川正道展/誰がこの青磁に花を活けるか












花のない器は

住む人のいない家

食べる人のいない料理と同じで

もったいない






いけばなもこのぐらいの器でないと面白くない
で、誰がこの青磁に花を活けるか
残念だが私では力不足






結論を急げば
下田尚利先生と日向洋一さんの二人しかいない

吉川さんの青磁と二人の花の至極の出会いを
観たいと思うのは私一人ではないと思うがどうか









吉川正道展は
JR名古屋タカシマヤ美術画廊で
17日(火)まで


  


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2012年04月16日

粕谷明弘さんと一葉式いけ花展









その前にドキッ!







別腹さえなければ
私はもっと痩せていた


今日の地下鉄東山線で見つけた車内広告
コピーが面白くて夢中になって読んでいたら
名古屋駅を乗り過ごしてしまった





余談に逸れたが
いけばな界のニューリーダー
粕谷明弘さんの門出を祝福



この春、公益法人制度改革により
公益財団法人に移行した日本いけばな芸術協会の
新体制が発足した

役員も大きく世代交代
中でも注目されるのが業務執行理事・副理事長に就任した
粕谷明弘さん(一葉式いけ花家元)の抜擢






いけばな雑司ヶ谷2011のパンフより転載


粕谷明弘さんは
惜しまれて逝去した千羽理芳さん
現在は北京に活動拠点を移した大坪光泉さんらと共に
現代いけばなに大きな影響を与えた「8人の会」の同人としてデビュー
現在も「Fの会」の同人として活躍

こうした同時代性感性と同時にデモストレータ―として
世界各地で日本文化としてのいけばなの普及活動を展開するなど
誰もが認めるいけばな界のニューリーダーの一人

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があるが
粕谷さんのいけばなに対する愚直なまでのアツい思いは昔のまま

組織と個人の狭間で決断を迫られる機会も増えると思うが
対立軸ではなく二つのかけ橋となって
新たな時代を切り開いて欲しい




その粕谷さんから
一葉式いけ花展の案内が届いた



タイトルの「植・間」は「はなはざま」と読ませる造語で
花たちと間の関係が生み出す空間の美を追求する
一葉式いけ花の基本理念を現したもの






■会期⇒5月4日(金)-6日(日)

■会場⇒東京セントラル美術館
銀座貿易ビル5階「メルサ銀座2丁目」





週末金沢に出かける人は
石川県いけ花新進会展に是非



現代いけばなの黎明期に
北陸から大きな衝撃を与えたのが石川県いけ花新進会
私も何度か金沢詣でをしたが熱気に圧倒されたことを
昨日のことのように覚えている

私も歳をとったせいか(振り向けば)
高畑さん、田畑さん、田丸さん、土永さん、道念さんなどなど
当時の戦友たちの顔がしきりと想い出されてならない






■会期⇒4月20日(金)-22日(日)

■会場⇒金沢市民芸術村


(注釈)

会場の金沢市民芸術村は旧紡績工場の倉庫群を
年中無休24時間開放、市民プロデューサーの自主運営という
文字通り市民芸術村として再生した画期的文化施設で
金沢21世紀美術館もいいが私ならこちらを奨めたい

  


Posted by かとうさとる at 18:39 | Comments(0) | いけばなから

2012年04月14日

猿投山麓 桃と梨の花バトル









猿投山南山麓で
果樹の受粉作業はじまる







今日の朝日新聞から転載










見渡す限り桃一色の舞木




梨の花と桃の花の
グラデーションを観るなら
乙部がお薦め







「何をしているの」と私
「みんな桃の方に行くのにめずらしいね」と梨農家のご主人







「こうして花を摘んでやらんと…
一番養分をもって行ってしまうもんでね」と奥さん







ご主人の説明によると梨の花は幸水など早生種ほど遅く
反対にジャンボ梨や新高など奥手の梨から咲くとのこと
何でも話は聞くもの







新高は自然のままでは受粉できないため
全て人為的に受粉しているとのこと
農家はみんなそれぞれに大変



公園デビューなら
ここ県緑化センターがお薦め










  


Posted by かとうさとる at 23:31 | Comments(0) | らくがき帖

2012年04月14日

夢は農村舞台でアートインレジデンス


農村舞台アートプロジェクト2012の
第1回実行委員会の日程が決まった


■日時⇒4月25日(水)13:30~

■会場⇒豊田市民文化会館会議室


詳細については実行委員会終了後にお知らせするが
大きな特徴はイベント型からアートによる地域づくりに
協働参画することを明確にしたこと






一つは明治の初めに途絶えた
稲武地区の小田木人形浄瑠璃の復活に向けた試行
もう一つは足助地区の怒田沢町諏訪神社農村舞台「宝栄座」の
活性化に向けた取り組みの二つ

いずれも地域の理解と協働が不可欠で
いかに信頼関係を培っていくことができるか否か
一にも二にも愚直なお付き合いの積み重ねしか手立てはない


怒田沢町の「宝栄座」の活性化を
重点事業にとりあげた理由




現在市内には78箇所の農村舞台が現存しているが
「宝栄座」は、廻り舞台、太夫座、下座、セリなどの舞台機構が
今も使える状態で遺っている数少ない舞台の一つ

最大の特徴はアートインレジデンス方式で劇団などが滞在して
舞台制作ができることで、文化財としても貴重な舞台だが
集落の高齢化が進み早急な手立てが必要と判断したからである





解散した伝説のスーパー一座「大須ロック歌舞伎」も宝栄座で合宿
こんな活気をなんとか取り戻したいとというのが私の願い







怒田沢町は足助中心部から県道33号(百年草が目印)を設楽方面に東進
途中、国指定の綾渡夜念仏で有名な平勝寺方面に右折
そのまま直進すると山合いの小さな集落に辿りつく
集落を越えてさらに進むと写真の建物が見えてくる







宝栄座が建てられたのは不明のため同時進行で調査をすすめるが
私が初めて宝栄座を見たときは屋根が草葺で
「こんなところにも農村舞台がある」と思ったが素通り
今思うと車を降りて目視調査をしておけばよかったと反省













舞台の内部(見たとおり)







楽屋の天井を見上げると廻り舞台の下部構造がむき出し







ざっと怒田沢町の「宝栄座」の現状を説明したが
現段階では私案の域を出ていないというのが実情

フライングの誹りをまぬかれないが私は一人でも多くの人に
関心をもっていただくことが重要と思っているからでご容赦を










  


Posted by かとうさとる at 03:26 | Comments(0) | 農村舞台

2012年04月12日

今は盛りとエドヒガン















諸大名が着用した裃の染めに由来する江戸小紋
こんな情景を観れば納得(4月11日(水)15:00頃於豊田市美術館)
  


Posted by かとうさとる at 02:37 | Comments(0) | らくがき帖

2012年04月11日

で、アートって何













「超芸術トマソン」の頃が
一番平和だったかも



もう30年ほど近く前になるが
「超芸術トマソン」という大人の遊びが流行ったことがある

人類の古文化を研究する考古学に対して
現代の社会現象や風俗世相を「モノ」や「コト」から
調査、記録しようという「現考学」の一つで
仕掛けたのは赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊、荒俣宏ら
みんないろんな肩書をもつその道のプロばかり
いま思えばあの頃が一番平和な時代だったのかも知れない

まあ詭弁のようなもので笑ってしまうが
私が花材探しや農村舞台の調査と称して
山里をぶらりぶらりするのも「路上考現学」の一つで
毎日が定点観測のつもり







で、今日足が止まってしまったのがこれ!
マルセル・ディシャンは「発見することもアート」と言ったそうだが
問題はこの「ジャンクアート」だ
どうしよう






こちらはあの重森三玲も真っ青な野良庭園
ここで野点をしたら最高!

で、アートって何  


Posted by かとうさとる at 00:51 | Comments(0) | アートの現在

2012年04月10日

猿投の桃の花がボチボチ開花





気がついたら舞木の桃畑に

いろいろあってハンドルに任せて近場をぶらりぶらり
この時期はどうても花木の開花が気になって
気がついたら舞木の桃畑に





桃の蕾もパラパラと開花
「天気がよければ日曜日ぐらいには咲くと思うよ」と桃農家の林さん







こちらは今が盛りの花桃
「好きなだけ切っていいよ」と言われたが
花盗人の私もさすがに伐る気にもなれず
「ありがとう」と私


  


Posted by かとうさとる at 19:04 | Comments(0) | らくがき帖

2012年04月10日

書道連盟総会で農村舞台の記念講演





春は文化団体も総会の季節


豊田書道連盟(加藤矢舟理事長)は毎年度総会にあわせて
記念講演会を開催しているが今回は私にとのこと

「はい」と二つ返事で受けた私もどうかと思うが
せっかく機会をいただいたので
いま、表現とは何か!農村舞台をテキストに
日頃思っていることをお話させていただくつもり






      農村舞台アートプロジェクトで
      地元の時瀬に伝わる民話を書で読み聞かせた
      豊田書道連盟の物部浩子さん




講演⇒かとうさとる
演目⇒表現としての書と農村舞台
日時⇒4月22日(日)14:30~16:00
場所⇒豊田市美術館講堂
主催⇒豊田書道連盟


当日は画像を用いて
できるだけ目で見てわかるような工夫を考えています

加藤矢舟理事長に伺うと「会員以外の方にも是非」とのことです
皆さまをお誘いいただければ幸いです







  


Posted by かとうさとる at 01:11 | Comments(0) | 農村舞台

2012年04月09日

吉川正道さんのマグカップに木蓮を翳す







今日は小田木の人形のリサーチのため
飯田の国指定黒田人形座の奉納公演を観に行く予定をしていたが
出かけに所用が入ってドタキャン

こんなときは気分転換がイチバン






吉川正道さんの青磁のマグカップに木蓮を翳して
さて、どうやってお茶を飲もうかな…
それが問題だ  


Posted by かとうさとる at 00:24 | Comments(0) | いけばなから

2012年04月08日

桜と雪柳のプロムナードが間もなく見頃









雪柳の雲海と桜のグラデーションで知られる
県緑化センターのプロムナード

今年は例年より一週間の余遅れているため
見頃は来週の週末あたり
その頃には猿投の桃も梨も一斉に咲くはず

■桜と雪柳のプロムナード(県緑化ンセンター内)のアクセスは
豊田市中心部から国道419号を藤岡・小原方面に北上
猿投グリーンロード「西中山インター」東隣で簡単






■猿投の桃のアクセスは
豊田市中心部から国道419号を猿投山を目印に北進
舞木から猿投神社にかけて一面桃源郷で簡単

  


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2012年04月07日

農村舞台2012-小田木は人形つくりの里

















農村舞台アートプロジェクトの
三年目がスタートした



農村舞台アートプロジェクトが三年目を迎えた
4月中旬には第1回実行委員会が予定されているが
地域を巻き込んだ展開になるため
それまでにしなければいけないことが山積



中馬の宿場村






そんな下準備の一つが稲武地区の小田木に伝わる人形浄瑠璃の調査で
今日も稲武の後藤交流館長と伊勢神峠の麓の西小田木の集落を訪ねた

写真の中央を横断しているのが旧中馬街道
中央を流れているのが段戸川で、手前が稲武地区の西小田木
川向うが足助地区の連谷

(注釈)
中馬街道⇒三河と南信州を結ぶ現在の国道153号線
私は飯田街道の名で覚えたが伊那に通じることから伊那街道
また善光寺にお参りする道ということから古くは善光寺街道の名も
反対に伊那では三河に通じることから三州街道の名でよばれ
三河と南信州を結ぶ物流の幹線ルートで「塩の道」の名も

中馬街道の中馬はこの物流を馬の背で運ぶ制度で
現在でいえばトラックが行き交うようなもので
ドライブインの役割を担った宿を「馬宿」といい
物流と同時に各地の文化が伝えられた歴史街道でもある







小田木には県の文化財に指定されている人形浄瑠璃の頭45点と衣装30点が遺されている。江戸時代中期に伝えられたもので、農村歌舞伎と同じように神社の祭礼などで奉納されていたが、明治9年の上演を最後に途絶えた。写真は宝暦弐歳(1752年)の銘がある検非違使の頭




小田木の人形のはじまり






区画整理されて昔の形は残していないが赤い屋根の家が馬宿があった「門屋」。屋根裏には当時のままの「博打部屋」が残っている。屋号の由来は当時立派な門があったことからつけられたもので、小田木の人形座はこの馬宿にあったという。

馬宿は小田木の人形の由来を解くカギの一つで、これはまたの機会にして今回は小田木の人形について、ざっと概略を記すにとどめたい。

余談に逸れたが「門屋」は小田木の人形座の家元で、裏手に人形の費用に充てた「人形田」があり、村の若者たちが農閑期に合宿して古老や太夫から人形浄瑠璃の指導を受けた。







門屋の後藤家の家系図
伝承によると二代目の長太夫が小田木の人形のはじまり







小田木の人形との関係が指摘される木地師のお墓
段戸川沿いに点在していたものを門屋の現当主の後藤さんが
一年がかりで整備したとのこと







人形が奉納された小田木の八幡神社
左奥は享保13年(1728年)に建てられた人形舞台の遺構
旧中馬街道はこの八幡神社の前を通っていた







小田木人形舞台の遺構







小田木人形舞台の図面(小田木人形保存会刊「小田木人形座」より)


ざっと小田木の人形の概略について記したが
伊那谷の人形座のこと中馬街道のことなどなど
まだ小田木の人形調査は端緒についたばかり

余り深入りするといろんな意味で差し障りが出てくるが乗りかかった舟
人形復活の機運が高まるまでやるしかないか




参考文献
小田木人形保存会刊「小田木人形座」
安藤泰著「語り継ぎたい稲武の歴史」
矢作川流域開発研究会刊「矢作川流域一万年の歴史と文化を探る」
  


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2012年04月04日

お薦め展覧会⇒鈴木五郎×深見冨紗子展










中馬の中継拠点として栄えた三州足助の町並み
中でもビュースポットとして人気が高いのが
漆喰の白壁と黒板壁に挟まれたマンリン小路






このマンリン小路の入り口にあるのが蔵のギャラリーで
オーナーの深見冨紗子さんは屏風一筋
日展をはじめ数々の工芸展で受賞歴をもつ作家としても有名




-屏風が出会う-鈴木五郎×深見冨紗子展






日本を代表する陶芸家として活躍する鈴木五郎さんの器と
深見さんの屏風が蔵のギャラリーでどんな物語を紡ぐか楽しみ







足助と言えば香嵐渓の紅葉が有名だが私は新緑の楓がお奨め
中でもお奨めは4月下旬からゴールデンウイークにかけて
山城の足助城に登って眼下に見る飯盛山の楓







葉桜の頃
一の谷に下りれば川面を流れに逆らって上流に向かっていく
桜の花筏を観ることもできるはず

私は何度もこの眼で見ているが
お天気と風は気まぐれでこればかりは一瞬でワンチャンス
もし観ることができた人は
きっと何かいいことがあるはず

どうぞお出かけを


■会期⇒4月10日(火)~5月9日(水)

■会場⇒蔵のギャラリー

■問合せ⇒蔵のギャラリー☎0565-62-0010

  


Posted by かとうさとる at 23:31 | Comments(0) | アートの現在

2012年04月04日

お薦め展覧会⇒吉川正道展








常滑の吉川正道さんはこのブログでも度々紹介しているが
いま、最も充実した活動を展開している陶芸家の一人






今回もフロリダ大学のサミエルハーン美術館に
大作がコレクションされるとのことで
「新境地をご覧いただきます」とノリノリ


■会期⇒4月11日(水)~17日(火)

■会場⇒ジェイアール名古屋タカシマヤ10階美術画廊



  


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2012年04月04日

お薦め展覧会⇒県陶磁資料館で西村陽平展









豊田市美術館のエドヒガン群が満開
心なしか淡くなったみたいで樹勢が弱ったのかも





愛知陶磁資料館は
国内最大規模の陶磁博物館



日本の焼き物のルーツと言われる地元の猿投古窯をもちだすまでもなく
愛知から岐阜美濃にかけた地域は日本の焼き物の集積地で
窯場も作家もよりどりみどり

愛知陶磁資料館はこうした焼物王国を代表する
国内最大規模の陶磁博物館で
ここに行けば日本の焼き物の歴史と現在はもとより
世界の焼き物の歴史を学ぶことができるから間違いはない


お薦めは西村陽平展









西村陽平は80年代から90年代にかけてクレイワークとよばれる
現代陶芸の旗手の一人として活躍した作家で私の好きな作家の一人

ところがある時期からアートの表舞台から見えなくなってしまった
理由がわからずに気になっていたとき、NHKの日曜美術館が
陶芸で障害者(表現は不適切かも)に向き合う西村陽平を特集した
私はただ自分が恥ずかしくてしばらく落ち込んでしまった

西村陽平展-西村陽平が出会った子どもたち-を
お薦めする理由はそんな私の感動体験があるからで
是非足を運んでいただきたい

ミュージアムショップもお薦めだが
こちらは土産物屋レベルで
私的にはもう少し「いいもの」を揃えてほしい


会期⇒4月7日(土)-5月27日(日)
主催⇒陶磁資料館・朝日新聞社



アクセスと問合せはこちら













  


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