2016年05月30日

昨日は午後から民芸の森と橋の下をハシゴ



本多静雄邸は
今も私たちの都市伝説



「民芸の森」は猿投古窯の発見者で
古陶磁研究家として活躍した
名誉市民の故本多静雄さんから
豊田市に寄贈された
自邸と民芸コレクションをもとに
市が「民芸の森」として整備したもの








  この春オープンした「民芸の森」のパンフレットより転載


郷土史家の故若子旭さんから
資料としていただいた写真があるが
私たちより上の世代にとって
毎年春に開催された本多邸の観桜会は
都市伝説のようなもので
今も本多邸は異空間そのもの


前置きが長くなったが
昨日、その民芸の森のイベントに
私も関わっている小田木人形座準備会が
出演するとのことで車を走らせた











人形の展示と解説と
三番叟のさわりの演技披露で
ワークショップのようなものだが
みんないい度胸をしている(笑)


この秋にはいよいよ準備会の名を外し
小田木人形座の名で活動を予定しているが
伝統芸能の世界で言えば
大名跡を襲名するようなもので
もう後には引けない




最後に
橋の下世界音楽祭を簡単に↓










豊田大橋の上から見た
橋の下世界音楽祭の会場風景

これでも橋の上流部を撮っただけで
全体で言えば1/3というから
その規模がご想像いただけるのではないか




私のお目当てはこちら↓







ロックもいいかもしれないが
オジサンにはムリ
やっぱりカントリーやフォークがいい


私のお目当ては
あのフォークの内田ボブと
パーカッションの異才マーボの草原ライブ


今夜はここまで  


Posted by かとうさとる at 21:34 | Comments(0) | 野外フェス・ライブ

2016年05月28日

橋の下世界音楽祭!アートで現代の悪所が甦る







今年も衝撃の
橋の下世界音楽祭が帰ってきた



橋の下世界音楽祭については
第一回から記しているため説明は省くが
日本初の野外野外フェスティバルとして
今に語り継がれている
伝説の中津川フォークジャンボリー比肩する
野外フェスといえば
その熱さがご想像いただけるのではないか






  5月20日発行の矢作新報コラム「ぶんかの定点観測」より転載




場所は豊田市の中心市街地を北から南に
とうとうと流れる矢作川に架かる
豐田大橋の下






左が豊田市の中心市街地
豊田市駅から豊田大橋まで1キロほど




 


右の建物はJリーグ名古屋グランパスの
ホームグランド豊田スタジアム


矢作川研究所の天然アユ調査会によると
今年は1000万匹の天然アユが
遡上したというから
川の中はアユで足の踏み場もないかも




余談に逸れたが
豐田大橋に近づいて行くと












さらにズームアップすると











♪踊る阿保に見る阿呆
同じ阿保なら踊らりゃ損々♪










アートもみんなハンパない








全国各地のB級グルメが並ぶ屋台村
私も一献傾けたいが今日は我慢々








こちらは歌舞伎が上演された
芝居小屋「矢作座」







洛中洛外図に倣った?
橋の下世界音楽祭街図は作者不明

そういえばアート作品も
「某」というのがあったが
こいつらはみんな人を食っている



明日のプログラムはこちら↓







百聞は一見にしかず!
新幹線に乗れば
東京からでも間に合う
是非!
  


Posted by かとうさとる at 22:03 | Comments(0) | 野外フェス・ライブ

2016年05月27日

味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書







この夏
愛知県美術館をメインに
尾張の名古屋市内会場 と
東三河の豊橋、西三河の岡崎の三会場で
国内最大規模の都市型国際展
あいちトリエンナーレが開催される








  15年4月1日発行朝日新聞より転載


注目するのは赤線で囲んだ箇所

私も当初から異議を呈してきた一人だが
加藤清之、金子潤(アメリカ在住)
鯉江良二、鈴木五郎、吉川正道など
愛知の特徴の一つである
地場アートの現代陶芸について
芸術監督の口から見解が示されたことで
この問題に終止符を打っても
いいのではないか



湊千尋芸術監督の見解は次の通り

「(愛知の陶芸について)技芸の場所であることは確か。ただ技芸を紹介するためのトリエンナーレじゃない。現代美術の最先端を見せるのが最大の使命。その上で、愛知独特の材料や風景を、新たな表現で主張する作家が入ってきてもおかしくない。ここでやるわけだから、考えてもいいと思っている」


で、白羽の矢が立ったのが
今回紹介する味岡伸太郎である


全国区的には無名かも知れないが
愛知では知る人ぞ知る実力派アーティストで
大地に根差した骨太のクレイワークは
愛知の「ものづくりの文化」の根源に越境
満を持しての国際展デビューである


今回、味岡さんは
愛知県美術館の最も広い空間の一つに
愛知の土で挑むというから
横浜トリエンナーレの「泥のドレス」で
鮮烈デビューした塩田千春以上の
話題になることは必至で
是非名前を覚えておいて欲しい



経緯は省くが
過日、その味岡伸太郎さんから
一冊の作品集が送られてきた


なんといけばなの作品集で初耳
まさに晴天の霹靂で絶句!






  題字・装幀/味岡伸太郎



  花頌抄(はなしょうしょう)
  生花:味岡伸太郎
  俳句:星野昌彦
  写真:宮田明里
  規格:A4版変形456ページ
  発行/2007年11月30日
  発行人/小坂晃子
  編集人/味岡伸太郎
  定価/15,000円(税別)
  発行・販売/春夏秋冬叢書
  (問合せ)
  愛知県豊橋市菰口町1-43
  ☎0532-33-0086
  http://www.h-n-a-f.com
  e-mail:book@h-n-a-f.com


本書は味岡さんが
2006年から1年半をかけて
毎日生けつづけたという
1200点を越える「花」の中から
400点を厳選









生けられた「花」1点々に
俳人星野昌彦さんの
詠んだ俳句が添えられているが
「花と句」は互いに自立し互いに補い
単なる添句ではない







花の作品集は数多あるが
本書の白眉は巻頭の
味岡さんと星野さんの「花論」の対決

平成の「花伝書」が
いけばなの外で生まれていたのは迂闊
不明を恥じるしかない

私はこれまで
味岡さんの仕事に同じ匂いを
感じてきたがその理由が
初めてわかった

残念ながら「花」でも私の負け
兜を脱ぐしかない
  


Posted by かとうさとる at 21:13 | Comments(0) | いけばなから | トリエンナーレ

2016年05月20日

愛知牧場でヒナゲシの花が見頃





外出の帰路
三好の愛知牧場に立ち寄った







お目当てはヒナゲシの花畑
一日遅れてしまったが
「ラジオ深夜便誕生日の花と短歌」によると
昨日、19日が誕生日の花










原産地はヨーロッパの中部










花言葉の「慰め」は
ギリシャ神話に登場する
豊穣の女神デメテルが
この花を摘んで
自らの心を慰めたことに由来するそうだが
イザナミやアマテラスも
花を摘んだのかな
イメージがわかないよね




余談に逸れたがヒナゲシの問合せは
愛知牧場で検索を
  


Posted by かとうさとる at 15:13 | Comments(0) | フォト歳時記

2016年05月19日

橋の下世界音楽祭2016開幕迫る!










明日発行の矢作新報が
橋の下世界音楽祭を特集している



刷り上がったばかりの紙面を頂いてきたが
こうした偏った編集ができるのが
ローカル紙の強み













  2016年5月20日発行の矢作新報より転載


江戸の悪所が現代に蘇えったような
橋の下世界音楽祭を説明するのはムリ
興味のある方は矢作新報をどうぞ



橋の下世界音楽祭はアートの解放区





  鳥肌がたったスペインのバスクから参戦した
  ストリートミュージシャンのパフォーマンス(橋の下2015)






  こちらは私のコラム。本文は以下のとおり


橋の下世界音楽祭とはなにか。
私に質問されても困るが、
日本初の野外フェスティバルとして
今に語り継がれている伝説の
「中津川フォークジャンボリー」に比肩する
野外フェスといえば、
理解いただけるのではないか。


今年も北は北海道から
南の沖縄は言うに及ばず、
大陸からも傾奇者たちがアートの領域を越境。







  豊田大橋、後方は豊田スタジアム
  ともに建築家黒川紀章の設計で
  東京目線の勉強不足のジャーナリストは気がついていないが
  黒川紀章の代表作品の一つ




しかも手弁当で矢作川・豊田大橋を
目指してやってくるというから、
アーティストの十字軍が
大挙してやってくるようなもの。







  こちらが仕掛け人の永山愛樹さん


仕掛けたのは
地元豊田市のロックグループ
「タートル・アイランド」の永山愛樹さん。

世間的にはどうか知らないが、
国内外のツァー公演の成功など
実力とポリシーは折り紙付。







  宴は終わったあとはこんな風にしてみんなでゴミ拾い



しかし、それだけでは
これだけの大仕事はできない。
何か秘密があるはずだ。

後学のため
それとなく観察しているがよくわからない。
ただわかったことは
どんな労も惜しまないこと。
特に宴が終わったあとの橋の下は
丁寧に均され、
塵一つ落ちていないから徹底している。







余談に逸れたが、
五回目を迎えた今回は、
元大須ロック歌舞伎スーパ一座の座長、
原智彦さん率いるハラプロジェクトが
満を持して参上。

「幻の芝居小屋」で、古典歌舞伎の名作
『俊寛』『勧進帳』の二本立ての
大盤振る舞いをするというから、
太っ腹。


前夜祭も、
昨年逝去した長唄・三味線の
「六栁庵やそ一周忌追悼ライブ』と
『映画祭』の二本立てで、
まさに選り取り見取り。







メインステージとサブステージのほか、
大道芸やパフォーマンスが
花火のように打ちあがるから、
♪ 踊る阿呆に見る阿呆
同じ阿呆なら踊らにゃ損々♪






  橋の下世界音楽祭の特徴の一つは音楽祭を肴に
  橋の下でキャンプを楽しむファミリーが多いことで
  話を聞くとみんな県外からやってきたとのこと
  地元の資源に気がつかないのは迂闊
  


まさに空前絶後の野外フェスで、
未だ見ていない人は
歴史の証言者になるチャンスを
放棄したようなもの。
さあ善は急げ!




橋の下世界音楽祭の日程はこちら↓





プレイベント
●5月22日(日)17時
矢作座にて歌舞伎公演初日
●5月23日(月)19時
矢作座にて歌舞伎公演2日目
●5月24日(火)19時
矢作座にて歌舞伎公演3日目
●5月25日(水)19時半
矢作座にて六栁庵やそ
一周忌追悼ライブ及び上映会
●5月26日(木)19時半
矢作座にて遠藤ミチロウ監督映画の
上映会・トーク・ライブ

本番
期日/5月27日(金)~29日(日)
会場/豐田大橋下特設会場
プログラムの紹介は多すぎて省略
私の責任ではないのでご容赦を!


詳しくは
橋の下世界音楽祭2016で検索を
  


Posted by かとうさとる at 22:42 | Comments(0) | 野外フェス・ライブ

2016年05月15日

今朝は窓辺にカサブランカ







昨夜、閉店間際のスーパーで
傷んだカサブランカを籠に入れた


5時間ほど養生して
窓辺に置いた







下手な作為は不要  


Posted by かとうさとる at 10:40 | Comments(0) | 花日記

2016年05月13日

大割烹だるまの「花」をいけかえる



昨日は
大割烹だるまの「花」を
いけかえ








使用した花材
カサブランカ、グロリオーサ、
キボウシ、ハラン、ガマの葉、筍ほか




こちらは
説明不要の新政を








ドクンドクンと注いで






ごちそうさま  


Posted by かとうさとる at 16:06 | Comments(0) | 花日記

2016年05月12日

人生の終末時計は切実










今年も矢作川に
若アユが帰ってきた



矢作川天然アユ調査会によると
5月10日現在で5546941匹の
若鮎が明治用水頭首工の魚道を
遡上していったそうだ






記事は5月10日発行の朝日新聞より転載



昔は調査員が目視で計測していたため
一緒に見ることができたが
今は自動カメラが計測

観測場所も鍵がかかって立ち入り禁止
安全上の問題を考えれば
当然の対策だが
目の前をジャンプして遡上していく
若鮎を見られないのは残念



余談に逸れたが
昨日は「郷土を知る会」の例会と
「鈴木正三顕彰会」の役員会に出席


「鈴木正三顕彰会」は後日にして省くが
「郷土を知る会」は
文字通り郷土の歴史や出来事を
食事などしながら学ぼうという
ユル~~イ会で
敷居は滅茶苦茶低い

メンバーは
元郷土資料館長や在野の郷土史家から
オジサン、オバサンまでバラバラだが
みんなフレンドリーで
い~い塩梅
興味のある方はどうぞ







2011年1月4日発行中日新聞一面掲載



今回の例会は
八橋のカキツバタと
若林の浄照寺に移築された
東本願寺開祖の書院「北ノ御所」の見学


問題はメンバーの高齢化で
会長の藤井昌敏先生から
役を次の世代に譲りたいと発言があり
私がその任を受ける羽目になってしまった


次の世代といっても私も同類で呉越同舟
「考えたくない未来」への注意を促す
「世界終末時計」というのがあるが
人生の終末時計は切実
  


Posted by かとうさとる at 05:56 | Comments(0) | らくがき帖

2016年05月08日

小堤西池のカキツバタ群落が見頃












国の天然記念物に指定されている
刈谷市井ヶ谷の
小堤西池のカキツバタ群落が
見頃を迎えた







小堤西池のカキツバタ群落は
京都の「太田ノ沢」(太田神社)
鳥取の「唐川」(唐川湿原) と並び
日本三大カキツバタの自生地の一つ







緑の東側丘陵地は
小堤西池の自然環境を守るため
刈谷市が国・県の助成を受けて買収した
水源涵養林で小堤西池の命の源となっている








  掲載のパンフレットは刈谷市教育委員会が発行したもの
  時間帯が合えば現地の案内所で無料で配布している
  (問合せ)刈谷市市民活動部文化観光課
  ☎0566-62-1037



宵々の雨に音なし杜若(蕪村)








小堤西池のカキツバタ群落は
自生地の自然を守るため
地元の有志によって結成された
「小堤西池のカキツバタを守る会」が
保護活動を行っているそうだが
保護は必要最小限の除草に抑え
肥料も与えていないというから徹底している









蕪村に
「宵々の雨に音なし杜若」
の句があるように
カキツバタには粉糠雨が良く似合う

この景に淡い鼠色の
スクリーントーンを重ね合わせると
その情景が理解いただけるのではないか




豊田市から小堤西池へ行くには





トヨタ自動車高岡工場を目印に
県道名古屋岡崎線を名古屋方面に向い
トヨタ自動車高岡工場の北角
「明知小石山」の信号を左折

道なりに5分ほどで
洲原公園(洲原池)に到着するから
わかりやすい


駐車場は道路沿いの
洲原公園第二駐車場が
臨時駐車場になっているため便利

駐車場からは案内表示に従って
小堤西池まで徒歩10分ほど


三河八橋のような観光地ではないため
何もないが一人静かに
カキツバタを鑑賞したい人には
最高の贅沢でお薦め
  


Posted by かとうさとる at 15:54 | Comments(0) | フォト歳時記

2016年05月06日

小原で杉田久女ゆかりの地を訪ねた











過日、なんとなく導かれるまま
小原をぶらりぶらり散策した








  国道419で藤岡と小原を分ける木瀬を過ぎると
  山肌に四七災害の爪痕が残る長い坂が立ちはだかる
  今は道路も整備され簡単に峠越えできるが
  藤井達吉もこの峠を越えて入村したのだろうか

  写真は小原の入り口で見つけたコイノボリ
  竜門の滝を登った鯉は龍になるというが
  周りの風景に溶け込んで風のミュージアムのよう



藤岡も山の中だが小原は全村山の中
集落は坂と坂に閉ざされて
固有種のようなもので
興味のタネは尽きることがない








  先のブログで紹介した道慈山観音寺
  仁王門に掲げられた絵馬は観音寺の馬の市を描いたもの
  今では想像もつかないが往時の賑わいが偲ばれる



中でも私のお薦めは
国道や県道を外れた旧道や里道ルート
道に迷った数だけ発見があるから
楽しい






大正末から昭和初期にかけて
活躍した女性俳句の先駆者
杉田久女が嫁いだ杉田宇内の旧宅

杉田家は小原で代々庄屋を務めた素封家で
今は長屋門を遺すのみだが
屋敷内に杉田久女の長女
石昌子さんが建立した句碑が建っている







「灌沐の浄法身を拝しける」は
小倉にある広寿山福聚楽禅の寺で
御釈迦さんの誕生を祝う仏生会の時の
情景を詠んだもの







長屋門に久女の聖地を訪れた人たちの
感想や名を記した古びたノートが
置かれていた
ページを捲っておもわず落涙


杉田久女について知りたい方は
朝日新聞土曜版be「愛の旅人」シリーズ
「杉田久女と宇内」に詳しいため
asahi.com:杉田久女と宇内で検索を







最後にいけばなで
杉田久女へのオマージュ
  


Posted by かとうさとる at 17:00 | Comments(0) | とよた風土記

2016年05月02日

今日の賄い花は贅沢









小原和紙の
橋本昇三さんのアトリエで
牡丹をいただいた






花言葉は「富貴」
古来中国では百花の王と称えられたが
異存はない
  


Posted by かとうさとる at 23:27 | Comments(0) | 花日記

2016年05月01日

魑魅魍魎が跋扈した道慈山観音寺ライブ






一昨日(29日)
前回のブログで紹介した
小原の道慈山観音寺のライブに
足を運んだ






道慈山観音寺は
千年以上前に建てられたと伝えられる
真言宗大覚寺派の古刹







小原に通い始めて40年余になるが
道慈山観音寺に足を踏み入れたのは初めて


明治4年の大火で庫裏客殿、宝庫を焼失
今は参詣者も少なくなったそうだが
境内の佇まいは往時を偲ぶのに十分で
不明を恥じるしかない









夜のとばりが降りると
篝火が炊かれライブがはじまった


ライブの説明は省くが
密教の儀式を観るようとでも言えば
現場の空気感が
理解いただけるのではないか










夢か現か知らないが
場所は魑魅魍魎が跋扈してもおかしくない
今は無住寺の境内


本堂では僧侶による声明と
御詠歌の荘厳な宗教音楽が流れた









アートと芸能を切り口に
地元集落の潜在的なパワーを
引き出した竹内健人さんの構想力と力量に
ただただ脱帽
  


Posted by かとうさとる at 02:18 | Comments(0) | アートの現在