2012年04月27日

建築家が注目する深見町の農村舞台




私は運動神経がいいと自負していたが
昨夜はみんなに足許に注意するように言ったとたん
足が滑ってスッテンコロリン
こんなことが毎日で歳はとりたくないもの


で、今日は農村舞台についておさらい



農村舞台というのは
日本各地の農山村や漁村にある近世の芸能舞台で
営業用でない舞台の総称で、神社の境内などに建てられたのは
江戸時代の後半から昭和の20年代後半にかけて

農村舞台アートプロジェクトは
市内の東部から北部にかけて現存するこうした農村舞台を
文化資源として活して新たな市民文化を発信しようという
市民プロジェクトで3年目を迎えた



建築家が注目する深見町の農村舞台


写真は明治34年に建てられた藤岡地区の深見町磯崎神社の農村舞台

この舞台の特徴は梁を鉄筋で吊っているところから
古い農村舞台建築が新しい建物に移る最初の舞台で
建築史の面からも注目されているとのこと




建築家が注目する深見町の農村舞台


建築家が注目する深見町の農村舞台


写真は2010年に試行で実施した農村舞台アートプロジェクトで
制作した私のインスタレーション

〆縄の紙垂(かみしで)の後ろに上下の梁を吊る
鉄筋が見えるがわかるかな?




建築家が注目する深見町の農村舞台


この図は豊田市郷土資料館特別展「歌舞伎衣装と文化」から
農村舞台の基本的な機能と名称を表したもの

地狂言(農村歌舞伎)が上演できるこうした本格的な舞台は
きちんと現存していれば国指定の文化財クラスだが
近年の目視調査によると市内にもこうした国指定クラスの舞台が
現存していることが明らかになってきた

同時に舞台の遺構や地元の古老の話などからこのクラスの舞台が
かっては20近くあったというから驚き



では廻り舞台を
試しに回してみよう



磯崎神社の舞台は、上図の基本機能をほぼ完全な形で残しているため
私は初めて農村舞台を訪れた方を案内する定番のコースにしているが
この保存状態の舞台でも一時は取り壊しの話があったというから
他は推して知るべし!




建築家が注目する深見町の農村舞台


建築家が注目する深見町の農村舞台


建築家が注目する深見町の農村舞台


写真は長い間忘れられていたため廻り舞台が実際に廻るかどうか
地元の人に試しに回してもらったもの(撮影は尾張旭市の構久夫さん)




建築家が注目する深見町の農村舞台


「本当に回った!」と破顔一笑する鈴木さん
鈴木さんは農村舞台の取り壊しの話が出たとき
反対をして取り壊しを止めた人で
その気持ちがよくわかるよね
(撮影は尾張旭市の構久夫さん)





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Posted by かとうさとる at 17:36 | Comments(0) | 農村舞台
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