2012年04月20日
地名は重要な無形民俗文化遺産
豊田市の元は挙母市と呼ばれていたが昭和34年の市名変更で
現行の豊田市になったことは周知のとおり
そんな訳で余り他人様のことは言えた義理ではないが
大阪の泉佐野市の「市の命名権を売りたい」というニュースは
さすがに絶句
で、想い出したのが一週間ほど前
朝日新聞に掲載された「私の視点」

土地についた名称は集落の形成や土地の利用の過程で
誰もが認める固有の地名がつき、長い歳月や社会変動のなかで
市町村名、字名となって今日まで連綿と伝えられてきもので
「町の名前-文化遺産として継承を」の意見に賛成(パチパチ)
例えば身近な例で言えば…
猿投の桃で紹介した猿投(さなげ)の地名は諸説あるが
古代の製鉄錬所のあった土地をあらわす
加茂族の鐸=サナギに由来するという説もその一つ
この説が本当なら須恵器の時代から窯を焚いた猿投古窯の
誕生にも関わるためロマンがあっていい
同じように舞木の名の由来は
猿投神社に舞を奉納する村という伝えがある
もう一つ紹介すればトヨタ自動車の本社がある一帯は
昔「論地原」といわれていたが、名の由来は
境を接する下市場・大林・鴛鴨などの村々の間で
土地争いが絶えなかったことからこの名がついたと
いわれている
ことさように土地の名前は
地域の来歴を知る貴重な無形民俗文化遺産で
貧すれば鈍すというが
泉佐野市の「市の命名権を売りたい」は論外
Posted by かとうさとる at 22:44 | Comments(2) | らくがき帖
この記事へのコメント
初めまして。
私も、同感です。地名は、貴重な無形民俗文化遺産だと思います。
私も、同感です。地名は、貴重な無形民俗文化遺産だと思います。
Posted by K塾
at 2012年04月21日 06:25

論地原はトヨタ自動車が建設される以前の土地の名前です。名の由来は古くから土地争いが絶えないことから付けられたと言われています。記録によると宝永元年(1703年)幕府の裁決文が出て、岡崎藩と挙母藩の領地争いに決着がついたありますが、近年になっても隣接する集落間による土地争いが絶えなかったようです。古くから土地争いがおこるということは、土地に価値があるということで、トヨタ自動車の誘致が照明しています。
Posted by かとうさとる
at 2013年07月11日 02:39
