2016年10月30日

今年も四季桜の季節が巡ってきた


昨日、所用で小原に出かけた帰路
四季桜の開花を巡ってきた


どこもまだ2~3分咲で
見頃は例年どおり
紅葉とのグラデーションが楽しめる
11月中旬以降と見た


観光客はビュースポットの
川見の四季桜を目指す人が多いが
小原地区には1万本以上の
四季桜があるというから
あわてないあわてない

小原和紙の工房や
歌人杉田久女の句碑が建つ
聖地などを巡りながら
深まりゆく山里をのんびり往くがいい



私のお薦めスポットは市場城址

市内の山城と言えば
松平郷の国指定史跡の大給城址が有名だが
地味系だが兵どもが夢の跡
市場城址も負けていない








市場城址は小原支所から車で5分ほど
標高380㍍の山頂にある室町時代の山城




詳しい説明は省くが
本丸を囲むように連続する畝状空堀群は
戦国時代によく用いられた手法だが
県内で現存するのは市内の市場城址と
旭地区の小渡城址のみというから貴重






本丸の館跡
山城は敵の動きを早く察知できる眺望が重要
現在は木々が大きくなって
見渡せるのは北東のみだが
眼下に広がる三河高原の山並みが爽快








市場城址の四季桜は
ほどよく群生して古城を修景

写真は本丸館跡北東斜面の
四季桜を撮ったものだが
淡くて霧氷と見間違えそう
  


Posted by かとうさとる at 13:15 | Comments(0) | フォト歳時記

2016年10月28日

タカドヤ湿地で初紅葉を観測





昨夜は怒田沢の農村舞台
「寶栄座」と集落の再生に向けた
地元の準備会に出席

どうせ足助に行くのなら
山里の紅葉前線の定点観測を兼ねて
家を早出






  初紅葉を観測した小田木町のタカドヤ湿地



コース順に下川口の大銀杏
⇒惣田の大銀杏⇒明川の大銀杏
⇒タカドヤ湿地の紅葉⇒段戸山系の渓谷
⇒大井平公園⇒香嵐渓を巡ったが
どこも一週間ほど遅い感じ
  


Posted by かとうさとる at 11:29 | Comments(0) | フォト歳時記

2016年10月27日

名残りのカンナが何か言いたそう




昨日は久しぶりに花の稽古

稽古を済ませたあとは
バレエの諏訪さんと
大割烹だるまで
諏訪さんが来春予定している
ロシア(エルミタージュ美術館劇場)
ウズベキスタン(国立ナボイ劇場)公演の
打合せ






  花:カンナ
  器:古伊万里深鉢
  場:自宅居間


一夜あけると
昨日の名残りのカンナが
何か言いたそう
  


Posted by かとうさとる at 14:13 | Comments(0) | 花日記

2016年10月25日

香恋の館で中村広子展開催中





絵本作家で画家の中村広子さんの
展覧会が下山地区の香恋の館で
開催されている





今回は卓上カレンダーの原画を中心に
下山の昔話や民話を絵巻風にした作品など
癒し系のほっこりする小品を展示
近くにお出かけの方は是非!








卓上カレンダーは
1000円(大)と900円(小)2種類
ご自分で楽しむもよし
親しい人の贈り物にもよし




会場は三河湖の道の駅
「香恋の館」☎0565-90-4120







「香恋の館」の名の由来は
巴川の水を利用して線香の粉を
曳いていたことから命名されたそうだが
オシャレ


会期は10月30日(月)まで
「会期中はいつもいるから」と中村さん
三河湖の紅葉もそろそろ彩づく頃で
一石二鳥
  


Posted by かとうさとる at 18:12 | Comments(0) | アートの現在

2016年10月24日

大割烹だるまの花をいけ替える








過日、大割烹だるまの花をいけ替えた





松、南天、柿、金木犀、蔓梅擬
柳に青木に車輪梅と焼き締めの壺


いけばなは草木花と遊ぶ術
と言った人がいるが
どうせ遊ぶなら
とことん遊ぶがいい
  


Posted by かとうさとる at 22:26 | Comments(0) | 花日記

2016年10月24日

桐一葉 登山家の田部井淳子さんの訃報を知る










ニュースで
女性で初のエベレスト登頂した
登山家の田部井淳子さんの訃報を知った






  写真は秋の陽ざしに彩づく平芝公園のプラタナス


田部井淳子さんを身近に感じたのは
NHK名古屋「金トク」で
内田勝康アナと夏の北アルプスを
三週間かけて縦走する番組だった


気候変動など刻々と変化する
厳しいアルプスに気力と体力を奪われ
弱気になる内田アナに
サプライズのチョコを用意して
励ます田部井淳子さん

自分も疲れているはずなのに
山小屋で内田アナの身体を
ケアする田部井淳子さん

神々しくて田部井淳子さんが
山の菩薩さまのように見え
一度でファンになってしまった

多分番組を観ていた人はみな
田部井さんのファンになったのではないか






  10月23日朝日新聞より転載


  余談に逸れるが
  内田アナはその後、東京、仙台に異動
  消息が気になってネットで検索するとNHKを退職
  現在は医療型短期滞在施設のハウスマネージャーを
  されているとのこと

  なんでも「クローズアップ現代」で
  病気児童とその家族の医療ケア問題を担当したのをキッカケに
  アナに疑問を感じて現場に身を投じたとのことだが
  人としてチャレンジすることの大切さを身をもって示した
  田部井淳子さんに感化されたことは想像に難くない


田部井淳子さんは
癌を公表していたが
NHKグレートトラバースの特番で
元気そうに解説していたため
大丈夫と思っていたが桐一葉






私も死と隣り合わせの世代の末端
悔いをのこさないようにしないと
  


Posted by かとうさとる at 15:45 | Comments(0) | らくがき帖

2016年10月20日

写真家の石田真典さんを悼む

 









 去る9月17日(土)、写真家の石田真典さんが、入院先のトヨタ記念病院で逝去した。享年73歳。葬儀は石田さんが願っていた家族葬で営まれ、黄泉の国に旅立った。




  10月21日発行の矢作新報より転載


 石田さんは1944年豊田市に生れる。東京写真専門学校を卒業後、ヤマウチ写真場を経て、1974年フリーカメラマンとして独立。

 時代が人を作るのか、人が時代を作るのか知らないが、写真は長い記念写真の時代から表現としての写真の時代を迎えていた。満を持しての独立である。

 そんな石田さんがライフワークとしたのが、厳寒の釧路湿原やオホーツクの海を撮り続けた「北の詩景シリーズ」だった。





  風上に顔を向けて吹雪の止むのを待つタンチョウ
  (石田真典写真集「氷点下の世界」より)



過酷な自然と一体になって一瞬のシャッターチャンスを待つ。孤高な背中が写し撮ったシリーズはネイチャーフォトの到達点の一つとして高く評価され、2005年写真家として初の豊田芸術選奨を受賞した。

 普通はこれで落ち着くところだが、石田さんの活動はその芸術性にとどまらず、とよたのアーカイヴに光を当てた「とよた今昔写真展」「生活から見たとよたの文化50年」などなど、とよたの文化を主導。





 フォスコ・マライーニ写真展の図録 


 また山岳研究家の杉本誠さんが企画した「フォスコ・マライーニ写真展」「ウェストンの見た明治・大正の日本」「日本山岳写真80年」「今、地球を歩く水越武写真展」など、日本の写真史にエポックをしるした展覧会にテクニカルスタッフとして参画。成功裏に導くなど、多岐にわたる活躍は枚挙にいとまがない。

 現在とよたの写真は、石田さんの薫陶を受けた後進が写真家として巣立ち、石田さんが拓いた道をライフワークとするなど、大きな花を咲かせているが蓋棺事定。石田さんを失った喪失感は日ごとに深まるばかりだ。  


Posted by かとうさとる at 20:50 | Comments(0) | とよたの文化

2016年10月19日

おさらい まだ間に合う!あいちトリエンナーレ







ロングランのあいちトリエンナーレも
気がつけば今週末で閉幕


 とかく現代美術というと、難解なイメージがつきまとうのか「なんだかよくわからん」と、敬遠している人も多いのではないか。

 下の日本女性新聞の記事は、地元に居ながら敬して遠ざけている人や、県外の人にもわかりやすく書いたつもりだが…果たしてどうか。

 そんな訳で、今回は少し長くなるがまだ間に合うため、おさらいを兼ねて記事を再構成した。





  日本女性新聞は昭和25年「中央婦人新聞」として創刊
  昭和34年朝日新聞東京本社と販売提携(現在は解消)を機に
  日本女性新聞に改題。脚本家の早坂暁など異才の編集長を輩出。
  以来、いけばな界唯一の全国紙として親しまれている。

  美術評論家三頭谷鷹史さんの「前衛いけばなの時代」は
  女性新聞に連載されたもので現在は「女たちのいけばな」を連載
  取材のため一時休んでいたが戦後編で再開
  伝説の女流作家半田唄子の登場で目が離さなくなった。



「あいち」のスタートは
ポスト愛知万博


 私の地元愛知県で開催されている「あいちトリエンナーレ」が面白くなってきた。

 「あいち」は2010年、ポスト愛知万博を担ってスタート。最先端の現代美術をはじめ、ダンスやオペラを上演する舞台芸術や映像プログラムなど、多様な世界のアートの現在を一堂に会して紹介。今回も38の国と地域から119組のアーティストが参加。

 会場も初回の名古屋市に加えて前回から岡崎市、今回は豊橋市も加わり、「虹のキャラバンサライ/創造する人間の旅」をテーマに、天下取りの舞台となった尾張と三河をアートでキャラバンする趣向だ。

 ちなみに、お金をかければいいというものでもないが、中日新聞によると、事業費は約13億6000万円、瀬戸内国際芸術祭が約10億円、横浜トリエンナーレが約9億3000万円、越後妻有アートトリエンナーレが約6億2000万円というから、「あいち」の力の入れようと規模が理解いただけるのではないか。

「あいち」の反撃がはじまった

 そんな無敵?の「あいち」にも泣き所がある。残念ながら「瀬戸内」「横浜」「越後妻有」に比べて知名度が今一つというのが大方の見方ではないか。

 内向きでプレゼン下手という県民性もあるが、一言で言えば有名なアーティストの顔見世興行で、「あいち」の顔が見えないという本質が見透かされていたからではないか。




  あいちトリエンナーレの最大のライバル瀬戸内国際芸術祭のパンフ。
  見どころ、アクセスなどツーリストの目線で編集され
  アートに関心のない人でもこのパンフ一つで
  アートの島々を巡ることができる優れもの。
  
  残念ながら「あいち」のパンフはイメージ先行で不親切
  「あいち」は紙媒体を無駄と思っているのではないか。
  一事が万事でマネージメントが下手。






朝日新聞の「ひと」で紹介された港千尋(8月8日)


 新たに芸術監督に就任した港千尋が最初に問われたのもこの問題で、朝日新聞によると「(陶芸が進んだ土地柄について)技芸の場所であることは確か。ただ技芸を紹介するためのトリエンナーレではない。現代美術の最先端を見せるのが最大の使命。その上で愛知独特の材料や風景を新たな表現で主張する作家が入ってきてもおかしくない」と語ったそうだが、名古屋、岡崎、豊橋の3会場を巡った感想を一言で言えば、この港千尋の言葉をキーワードにすると分かりやすい。

 地味系だが、アーティストの背景にある土地の文化・歴史を考えさせる作家が多く、愛知という風土への回答というよりも挑戦状をたたきつけられたようなもので、芸術監督もこのぐらい戦ってくれると気持ちがいい。


もう「あいち」らしさがないとは
言わせない

 
 刺客となったのは地元愛知の味岡伸太郎と柴田眞理子の2人。

 土の変化と美しさに魅かれて土を描き続けるデザイナーの 味岡伸太郎(豊橋)は、県境を豊橋から西に回り、伊勢湾を望む木曽崎まで1500㌔の行程から70カ所の土を三層分採集し、会場で採集順に展示したが単なる標本展示ではない。三河の変化に富む赤系の土から肥沃な尾張の土が見事なグラデーションとなって連続。(写真下)

 



 余談に逸れるが味岡はいけばなにも造詣が深く、作品集「花頌抄」は2006年3月から翌年2月までの⒈年間、採集した草花を活け続けた記録で、いけばなは私たちが考えているよりもはるかに広くて深い。

 一方、陶芸家としてただ1人ノミネートされた瀬戸の柴田眞理子は、岡崎会場の旧石原邸の納屋に、古い転写紙で小鳥や花模様を絵付けした新感覚の陶を持ち込んだ。(写真下)





 2人に共通するのは風土への深い眼差しと洞察力で、もう「あいち」らしさがないとは言わせない。

 白眉は岐阜市出身の大巻伸嗣。愛知県美術館の床一面を無数の花や鳥の模様で彩った大巻のインスタレーションは、美の聖堂に足を踏み入れたような衝撃で言葉を奪った。(写真下)






10月12日発行 朝日新聞より転載


 今回、大巻は空気の流れによって巨大な布が舞う作品を栄会場で。高さ7㍍、直径最大4㍍の巨大な花瓶のオブジェを豊橋会場で公開したほか、「あいち」のシンボルカー、プリウスと会場間を無料で運行する人力の三輪自転車「ベロタクシー」のラッピングをデザインするなど八面六臂の大活躍で話題を独占。

 札幌を拠点に活動する端聡は、薄暗い旧明治屋栄ビルの一室でゾクゾクするようなインスタレーションを公開。強力な光源に落ちた水滴は一瞬にして水蒸気となり、やがてまた水滴となって循環する。美には魔物が棲むというが端聡のインスタレーションは、悪魔の儀式を目の当たりにとたような衝撃で足が竦んだ。(写真下)





 このほか広島や福島などで、被爆した樹木の切り株に刻まれた「記憶」をフロッタージュした岡部昌生など、「あいち」のアーティストが選り取り見取り。


「あいち」が一度で二度美味しい理由

 最期に地域会場を簡単に記すと、「五万石でも岡崎様はお城下まで船が着く」と詠われた徳川発祥の岡崎は旧石原邸がお薦め。

 大化以前「ほの国」と呼ばれた東三河の中心都市豊橋は、懐かしい市電に乗って巡るもよし、ぶらりぶらり歩いて巡るもよし。中でもお薦めは、農業用水の上に建てられた長さ800㍍に及ぶ板状建築物群「水上ビル」の作品群。(写真下)





 戦後のヤミ市から派生した商店街がルーツという猥雑性がアーティストを誘うのか、ブラジルのリオを拠点に活動するウララ・リマは100匹の小鳥を部屋に放し飼い。「生き物を作品にした」と、市民からクレームがあったというから「水上ビル」は何が起きてもおかしくない。







10月18日発行 中日新聞より転載

  「水上ビルは何が起きてもおかしくない」と書いたが
  その後、約20羽が死んだり逃げたりして物議をかもした挙句
  今度は「種の保存法」で販売や譲渡が禁止されている
  小鳥が含まれていることがわかって社会問題になるなど
  水上ビルは最後までやってくれる。



 ざっと開催中のあいちトリエンナーレを概観したが、グローバルな名古屋と三河の文脈に溶け込んだ二つの地域会場の対比は、一度で二度美味しい「あいち」の魅力の一つ。この機会に、アートを旅の宿に尾張と三河を巡ってみてはいかがですか。


泣いても笑っても
今週がラストチャンス


穴場は写真の未来形をテーにした岡崎康生会場「シビコ」の
コラムプロジェクト。(写真下)









私的な感想で恐縮だが、空間の有機的な支配力は現代いけばなのインスタレーションと重なり足が止まってしまった。



参考までに
こちらは33年前に発表した
私のインスタレーション↓






 のちにクリスト展に関わった私は、名古屋駅にクリストとジャンヌ・クロードを迎えた。

 名刺代わりに渡した私の作品集を見ていたクリストが、突然「かとうの作品を見たいから案内せよ」とリクエスト。「もう消滅して作品はない」と私が答えると、「オー、クレージー」とジャンヌ・クロード。

 クリストのアテンドとして同席していた水戸芸術館の学芸員が「クリストが日本人でククレージーといったのはかとうさんが初めて」と目を丸くしていたが、現代いけばなは蜃気楼のようなもので証明するものがないのが残念。   


Posted by かとうさとる at 16:23 | Comments(0) | トリエンナーレ

2016年10月19日

今朝はミニチュアで賄い花










今朝はお茶請けに
秋明菊と秋海棠の残り花を
ぐい飲みに挿して
新聞を読む





ぐい飲みは
木村孝さんの粉引き
  


Posted by かとうさとる at 09:55 | Comments(0) | 花日記

2016年10月17日

ルビコン川を渡った挙母祭り




挙母祭りは

旧挙母の総鎮守の神である子守大明神(挙母神社)の大祭で、県の無形民俗文化財に指定されている八台の山車が奉納され、とよたで最も華やかな祭礼として親しまれている。

祭りの起源ははっきりしないが、寛永年間には行われていたことがわかっているそうだ。

下の絵巻は

内藤藩の時代、挙母神社から挙母城内に曳き入れる様子を描いた「子守明神祭礼絵巻」(部分)だが、現在の祭りと比較すると興味深い。





絵は挙母神社を曳き出された山車が七州城(現在は豊田市美術館が建っている)に向かって進んでいる所を描いた部分。幟に神明町とあるから山車は新明町のもの。幟の先に一本の松が描かれている。伝え聞く熊野の松と思われる。左の三叉路は現在の郵便局の西、山車はここで左に曲がり御殿坂を登って挙母城内に向かった。20年代までこんな田園風景が残っていたから、時代が大きく動いたのはそんなに古い話でははない。





絵は挙母城内で勢揃いした山車の部分。山車の前では披露されているのは子ども歌舞伎。藩主は各町の出来栄えを批評し、「祭り評判記」としてまとめ、子守薬師の縁日に神楽殿に掲示されたというから、各町は面子をかけたことは想像に難くない。
(「豊田市の城下町展-中世~江戸期の豊田-」の図録より転載)


こちらは
大正時代の山車の曳き回し↓





場所は旧の竹生通り。正面の山車の後方に写っているのは竹生通の外れにあったという伝説の大松。残念ながら山車の上に人が乘っているかどうか、判明できないが、この頃から電線を避けるために山車の屋根に人が上がったらしい。
(「挙母-資料に見る明治・大正・昭和のあゆみ」より転載)


ルビコン川を渡った挙母祭り

余談に逸れるが、昨年文化庁は32件で構成する「山・鉾・屋台行事」をユネスコの世界無形文化遺産候補として提案すると発表した。 

内、愛知は「尾張津島天王祭りの車楽舟行事」(津島市・愛西市)「知立山車文楽とからくり」(知立市)「犬山祭り車山行事」(犬山市)「亀崎潮干祭りの山車行事」(半田市)「須成祭りの車楽船行事と神葭霞流し」(蟹江町)の5件で最多。
 
残念ながら挙母祭りは、アップした絵巻を見てもわかるように。江戸期の山車行事と現在は大きく変質しているため、可能性は限りなくゼロに近いのではないか

当然のように一部の文化財関係者はユネスコ以前から「行き過ぎ」と警鐘をならしてきた。私も警鐘を鳴らす側に賛同してきたが、昨日、久しぶりに挙母祭りの曳きだしの熱気を見て、考えが変わった。

もともと祭りは町衆(市民)のエネルギーが爆発したもの。ルビコン川を渡ってしまった現在、元には戻れない。まさに伝統と創造の葛藤。新しい価値観が生まれる瞬間に立ち会っているように思えたからである。


前置きが長くなってしまったが
こちらが現在の挙母祭りの曳き出し↓















  挙母祭りの山車は戦車のような「だんじり」とは別物
  写真でもわかるように山車が傷むのは
  文化財関係者の指摘を待つまでもなく自明
  しかも事故が起きないのが不思議

  考えは変わったと言ったが
  祭りにリスクはつきものと思えども気分は複雑系


午後4時、打ち上げ花火の合図で、華車を先頭に八台の山車が一斉に曳き出されると、境内は興奮の坩堝。ユネスコ云々と薀蓄を垂れている自分が小さくて笑ってしまった。  


Posted by かとうさとる at 15:26 | Comments(0) | とよた風土記

2016年10月13日

大割烹だるまの花をいけ替える








昨日は
文化アワーの取材のあと
大割烹だるまの花を
活け替えた






  花材⇒柿、肝木(赤い実をつけた木)、蔓梅擬
  器⇒焼き締め壺(常滑のような気がするが不明)





使用した焼き締め壺は
半世紀近く家で埃を被っていたが
花木を挿すと表情が一変

古武士の品格とでも言おうか
不明を恥じるしかない
  


Posted by かとうさとる at 23:01 | Comments(3) | 花日記

2016年10月13日

今月の文化アワーで農村舞台AP「アート」を特集









キレる、忘れるは
トシよりのキーワードだが
昨日はまたも携帯を紛失






  中央左の杉木立は六所神社下宮
  その右の茅葺屋根が六所神社農村舞台






  今月放映の文化アワーで
  「農村舞台アートプロジェクト」の第二弾
  「アート部門」の特集を予定しているため
  私が「アート」の見どころを解説したあと
  アーティストに作品の構想を語ってもらおうというもので
  10時に六所で待ち合わせ



「ひまわり」の文化情報番組
「文化アワー」の取材で
六所神社農村舞台から
九久平の神明宮で待機している
加藤恵利さんに電話

移動中の車の中から
再度確認の電話をしているから
九久平の神明宮までは確かにあったはず






  九久平神明宮の参道
  アートが開催される頃は紅葉も見頃になるはず





  九久平神明宮農の農村舞台は
  明治中頃社殿の西側に建てられたが
  昭和30年代に現在地に移築





  手前右はアーティストの加藤恵利さん
  手前左はインタビュアーの吉村さん

  取材後「上手く話せなくて心配」と加藤恵利さん
  「アタマで私がぶち壊しているから大丈夫」と私
  「よかった(笑)」と加藤恵利さん

  「よかった」は良かったが
  私も出処進退を真剣に考えないと
  
 

気がついたのは家に帰ってから

九久平の神明宮からは
家に直帰しているため
忘れたとすれば車の中か
九久平の神明宮のどちらか


車の中を探したがみつからない
試しに六所まで走ったがあるはずがない
残ったのは九久平の神明宮


残念ながら九久平神明宮の
農村舞台の戸板は一人では開かないため
明日助っ人を頼んで
開けてもらうつもりでいるが
イヤになってしまう
  


Posted by かとうさとる at 22:08 | Comments(0) | 農村舞台

2016年10月09日

農村舞台アートプロジェクトは後半戦まで小休止









農村舞台アートプロジェクトは
❶農村舞台を現代の芝居小屋に見立てて
様々なジャンルの舞台芸術で挑む
「ライブ」部門
❷農村舞台の空間にアーティストが
個展形式で挑む「アート」部門

の二つで構成していることは
これまでも繰り返し説明してきた通り







問題は会期で
これまではライブとアートを
同一会期で開催してきたが
今年からアート部門を全国公募に切り替え
作品制作の準備期間を確保するため
❶前期「ライブ」⇒9月18日~10月2日
❷後期「アート」⇒11月19日~27日

の二会期に変更した


アートの舞台は
徳川の始祖が眠る松平郷
香嵐渓の紅葉もいいが
松平郷の紅葉も負けていない


詳しくは後日アップするが
アーティストとアクセスは
下記の通り










参考までにこちらは↓
昨日(7日)発行の
地方紙矢作新報が報じた
農村舞台「ライブ」の記事





  ※記事の「12月2日上演」は「10月2日上演」の誤り








記事の内容は
見出しのとおりで省くが
コラム「やはぎウィクリー」の
地域文化で山村を再生する
歌舞伎「寶榮座」地域文化の核に

の見出しに偽りはないが
正直に言えば少し荷が重いかも
  


Posted by かとうさとる at 20:00 | Comments(0) | 農村舞台

2016年10月06日

今朝は名残りのカンナと二人でお茶










  花⇒名残りのカンナ
  器⇒瀬戸の石皿
  


Posted by かとうさとる at 23:26 | Comments(0) | 花日記

2016年10月05日

怒田沢の農村舞台寶榮座に昔の賑わいが戻った











10月2日(日)
明治30年に創建された
怒田沢の農村舞台寶榮座の
奉納興業が終わった


この興業は
地元の萩野自治区と協働して
集落の少子高齢化で
存続が難しくなった寶榮座の再生に向けた
プロジェクトの第一弾として開催


忘れられた芝居小屋寶榮座の
魅力と可能性を広くアピールするのが目的で
昔の歌舞伎連を声優として再結集

役者は中村広子さんの紙芝居
音楽は長唄三味線に代わって
クラシックの寺本デュオという
異色のコラボで
村歌舞伎の再現に挑んだ






  写真は開演前の寶榮座
 
  入場者は目測で200人ほど
  スクリーンの左は挨拶をする太田稔彦豊田市長
  手を挙げている人は市外からのお客さん
  
  挨拶をお願いした太田市長が何を思ったのか突然
  「市外の方がいたら手を挙げてもらえますか」と
  呼びかけたもので
  目測で20人近くが手を挙げたため
  みんな横を向いたり後ろを向いたりしてびっくり

  太田市長もジョークを交えて
  さりげなく豊田市のふるさと自慢をして
  笑いをとるなどみんな村祭りのノリで幕が開いた


芸能は神事




  リハの段階から日差しが強く紙芝居の写りが今イチで
  スクリーンに変更するか否か判断に迷ったが
  「お姫滝」に身投げした健気な村娘が
  降臨したヨリシロの前で村歌舞伎を奉納する
  意味がなくなるため予定通り幕を挙げた
  




  「お姫滝」に身投げした健気な村娘から想を得た
  モダンバレエを舞った豊田シティバレエ団の小島さんと高島さん
  
  



  圧巻の奉納ライブでお客さんを沸かせた寺本デュオ
  市長がツイッターで「不思議な体験」と写真入りで書き込んだが
  何かに包まれている不思議な空間に
  時の経つのを忘れた
  


鉄は熱いうちに打て

奉納ライブが終わったあと
椅子を並べ替えて
お客さんを交えて寶榮座の再生に向けた
車座タウンミーティングを行ったが
みんな熱すぎ
  


Posted by かとうさとる at 09:48 | Comments(0) | 農村舞台

2016年10月01日

農村舞台アートプロジェクト みんな傾奇すぎ










賽は投げられた


怒田沢町諏訪神社農村舞台
寶榮座再生プロジェクトの第一弾
農村舞台で紙芝居形式の村歌舞伎まで
あと一日


一部の人には案内を出したが
プロジェクトの制作に時間をとられて
ほとんどが未投函のまま山積み


悔いは残るがもう待ったなし
一人工の限界で諦めた










  今頃アップしても後の祭りだが
  上はプロジェクトのチラシ
  中は会場のマップとアクセス
  下は入場券(中学生以下は無料)






  こちらは私の舞台美術「風船降臨」

  怒田沢と綾渡の集落に伝わる昔話
  綾渡の平勝寺ゆかりの平勝親王が都に帰られたのを
  悲しんだ長者の娘が滝に身投げしたことから
  その名がついたと言う「お姫滝」から想を得たもので
  健気な村娘が懐かしいふるさとの村歌舞伎に降臨する
  依代を表している

  風船にはゆかりの平勝寺住職が
  身投げしたけなげな村娘を供養する
  般若心経の文字が揮毫されている

  今回の寶榮座再生プロジェクトの第一弾
  農村舞台で紙芝居形式の村歌舞伎は
  この依代の前で演じる奉納興業で
  紙芝居はこの赤い風船にプロジェクションマッピング
  ライブは滝に身を投げた健気な村娘に捧げるもので必見
    

こちらは紙芝居の原画↓





  台本は寶榮座で上演された最後の村歌舞伎
  「絵本太功記」をもとにコラボで構成













  こちらは紙芝居の一部
  あとは見てのお楽しみ


本番は10月2日(日)
開場⇒13:30
開演⇒14:00
プログラムは
第一部⇒紙芝居形式の村歌舞伎

構成⇒かとうさとる
舞台美術⇒かとうさとる
紙芝居の原画⇒絵本作家で画家の中村広子さん
声優陣⇒昔取った杵柄で怒田沢の歌舞伎連が再結集
音楽⇒寺本みなみ・みずほデュオ
演奏する楽曲は全曲ベートーヴェンというからみんな傾奇すぎ
第二部⇒奉納ライブ
出演は清新な実力派ディオとして活躍する
ピアニストの寺本みなみさんとヴァイオリストの寺本みずほさん
豊田シティバレエ団の小島綾さんと高島由稀乃さん
寺本デュオの「タイスの瞑想曲」に乗せて
お姫滝の村娘をモダンバレエで踊るというから必見
終演は15:50頃の予定


心配は天候だが
天気予報をピンポイントで調べると
本番の午後は晴れの予報

近場でこんなチャンスを逃したら
もったいない是非!
  


Posted by かとうさとる at 04:43 | Comments(0) | 農村舞台