2009年05月30日

アートの祭典大地の芸術祭まで50日




修繕中の蓬平いけばなの家を下見する「Fの会」同人


着々と準備が進む蓬平/いけばなの家

蓬平と書いて「よもぎひら」と読む蓬平/いけばなの家は、ほくほく線まつだい駅から車で10分ほどの山合いの小さな集落「蓬平」の空家を、いけばなで再生するもので、現地からの報告では公開制作に向けて、建物の内部の修繕が着々と進んでいるとのこと。

大地の芸術祭実行委員会とともに、蓬平/いけばなの家を主催する「Fの会」は、東京を中心に現代のいけばなを発信するいけばなの作家集団で、出品者は次のとおり。

宇田川理翁(東京)
大吉昌山(東京)
大塚理司(東京)
粕谷明弘(東京)
かとうさとる(豊田)
下田尚利(東京)
長井理一(東京)
早川尚洞(東京)
日向洋一(横浜)









蓬平/いけばなの家EVNT

Weekendイベント
毎週土曜日(14:00~16:00)いけばなのライブやトークなど
8月1日(土) 下田尚利
8月8日(土) 日向洋一
8月15日(土) 長井理一・早川尚洞
8月22日(土) 粕谷明弘
8月29日(土) 大塚理一・かとうさとる
9月5日(土) 宇田川理翁

いけばな里山学校
子どもたちが里山に親しみながらいけばなの体験をするワークショップ
日時:8月23日(日)12:30~17:00
対象:小学生20人(家族や保護者の参加も可)
参加費:1,000円









小白いけばな美術館いけばな里山学校より




フォーラム 蓬平/いけばなの家を語ろう
蓬平/いけばなの家ををテーマにした対話形式のフォーラム
日時:10月10日(土)14:00~16:30
会場:大和花道会館(東京都新宿区百人町)

  


Posted by かとうさとる at 00:19 | Comments(0) | 大地の芸術祭「蓬平いけばなの家」

2009年05月27日

ライブラリー(22)農村舞台で献火のコラボレーション


松平郷と六所神社の農村舞台

六山所の麓にひっそりとたたずむ市内松平郷は、徳川家の始祖松平親氏(ちかうじ)ゆかりの山里で、司馬遼太郎の短編紀行集「街道をゆく」で読んだ方もいるのではないか。菩提寺の高月院には葵紋を配した墓所が祀られ、文政年間には、11代将軍家斉の命により、明治21年には、旧大和郡山藩主柳沢保申の寄進により、それぞれ修理されて現在に至っている。

この高月院からひと山越えた裏手にあるのが六所神社下社の農村舞台で、松平郷の豊かな文化を今に伝えている。




農村舞台は、農山村で地歌舞伎や村芝居などが演じられた舞台の総称で、六所神社の農村舞台は明治5年に建てられ、明治中期以前の二重仕掛けの構造をよくとどめていることから、文化財に指定されている。


農村舞台で献火のコラボレーション

1988年1月、APITAスタジオAの個展で「かとうさんは作品集は作らないの」と尋ねられた。夢想だにもしていなかったが目の前に光明がさしたと思った。そんなふうにして作品集の制作がスタート。前田公園の献火の一人ライブの次は、現代フルートの真野利郎さん、モダンダンスの野々村明子さんとの献火のコラボレーション。場所は六所神社の農村舞台と決めた。





1988年6月6日、陽も西に傾きはじめた夕刻、農村舞台のコラボレーションがはじまった。写真は真野さんと野々村さんの出を待つ舞台。
素材|藍甕、赤い風船、割り竹、火  


Posted by かとうさとる at 01:47 | Comments(0) | 作品ライブラリー

2009年05月22日

ライブラリー(21)前田公園で献火の一人ライブ


前田公園と前田栄次郎

名勝平戸橋の前田公園は、昭和9年市内越戸町出身の実業家前田栄次郎が、私費で作った公園で、私が小学生の頃は春の遠足の定番コースになっていた。山の中腹には前田記念堂が造営され、山頂には聖観世音菩薩が祀られていた。山中には石仏が点々と安置され、山頂に登る石段の脇にはトルソーのように頭部が欠けた灯篭がポツン々と立っていた。いろいろあったが、今でも鮮やかに覚えているのは、この灯篭の美しさで、悪ガキにも山が自然に還り始めていることがわかった。今は市の公園整備が進み灯篭は撤去されてしまったが、作品集を思い立ったとき、最後のページはこの場所に手向けたいと思った。




前田公園の石段



献火





1988年4月12日、日没の時間を計って石段に一つひとつ灯を入れた。石段の正面に影のように見えるのが聖観世音菩薩像。


  


Posted by かとうさとる at 00:10 | Comments(0) | 作品ライブラリー

2009年05月16日

寺部八幡宮個展 美は「空」にあり


絵馬展&かとうさとる展
本展は、寺部藩主渡辺家ゆかりの寺部八幡宮に奉納した絵馬が20枚になったのを記念して、神社の厄払い行事実行委員会が計画した。
とき:2009年4月24日(金)~30日(木)
ところ:寺部八幡宮






西行の「なにごとがおわしますかはしらねどもかたじけなさになみだこぼるる」から「なにごとがおわしますかはしらねども」とした神輿澱のインスタレーション。|鉄水盤、水、裸電球、合成紙|寺部八幡宮神輿澱





夜のとばりが下りると神社は深い眠りにつく






夜のとばりが下りた外拝殿と神輿澱






夜のとばりが下りた外拝殿






山口素堂の「目に青葉山ほととぎす初鰹」から
「目に青葉」とした外拝殿のインスタレーション






寺部八幡宮の全景









  


Posted by かとうさとる at 00:18 | Comments(0) | いけばなから

2009年05月14日

ライブラリー(20)手さぐりの中から展の幕を引く





「ムシロフェンス」からスタートした個展「手さぐりの中から」シリーズの幕を引いた生活創庫APITAスタジオ個展のDM



足助の山中で炭を焼く

1987年の夏、私は足助の山中に炭焼きのオヤジを訪ねた。「お前さんたちは炭焼きを舐めている」と、ケンもほろほろに追い返されてしまった。退路を絶っていた私は一升瓶を持って頭を下げ続けた。そんな風にして小さなログハウス一軒分を炭にしたプロジェクトがはじまった。最後に窯の焚口が開いたときは展覧会の搬入まで一週間を切っていた。





檜の炭、白い風船|パフォーマンス真野利郎(現代フルート)、野々村明子(モダンダンス)|生活創庫APITAスタジオ(名古屋)1988年1月










作品ライブラリー(15)で「もう一度戻りたい場所がある」とINAX窯のある広場の個展をとりあげた。生活創庫APITAスタジオの個展もまた同じ意味で、叶うものならもう一度戻りたい。目を閉じると足助の山と真っ黒になって手伝ってくれた仲間の顔が鮮やかに浮かんでくる。作品集の計画を決めたのもこの個展の会期中だった。
  


Posted by かとうさとる at 02:42 | Comments(0) | 作品ライブラリー

2009年05月11日

作品ライブラリー(19)祈るようにして籾殻を散華





籾殻の燻炭、赤い毛糸|産業貿易センター台東館(浅草)1987年



私の籾殻シリーズは散華からはじまった

私が小さい頃は、冬から春先にかけてどの家の庭先でも籾殻を燻していた。畑の肥料にするためだが、煙に独特のアンモニア臭があり、悪ガキの私もさすがに避けて遊んだ。楽しみは焼き芋で、籾殻で焼いた薩摩芋は格別にうまかった。私の好んで使う素材はそんな風にしてどこかで原体験と重なっている。籾殻が作品になるという確信はなかったが、公募展に出品するため籾殻をリュックに詰めて新幹線に乗った。私の籾殻シリーズの端緒で、87年12月、私は祈るようにして籾殻を散華した。



テキスト|行為から空間造形へ





籾殻の燻炭、コンパネ、足場丸太、和紙|豊田市美術館(豊田)1999年





籾殻の燻炭、コンパネ|Jpan2001(ロンドン)2001年







  


Posted by かとうさとる at 02:34 | Comments(0) | 作品ライブラリー

2009年05月07日

杜若を見るなら五月雨がお薦め



私が杜若を好きになった理由

私が生まれ育った土橋は名鉄三河線に沿って東から西に逢妻男川(杜若の名勝三河八橋は15㎞ほど下流)が流れ、川の両側に田んぼが広がっていた。五月雨の頃になると産卵のため大きな鮒が男川に注ぐ小川から田んぼに上ってきた。悪ガキの私はこの鮒を追って田んぼの畦道を走りまわった。いけばなを習い始めると、今度は田んぼの畦に咲いている杜若を切るために田んぼ通いを始めた。私が釣りキチになったのも、杜若が好きになったのもこうした原風景によるもので、半世紀余が過ぎた今もその光景は色あせることはない。



平安時代に衣を染めたカキツケバナの名に由来する杜若の花




宵々の雨に音なし杜若(蕪村)

私は蕪村好きを公言しているが、中でもこの句は三本の指に入れている。悪ガキの頃、田んぼの畦に楚々として咲いていた杜若の原風景と重なるからである。この句の情景を彷彿させるのが豊田市の西境、刈谷市井ケ谷の国指定小堤西池杜若群落で、芭蕉が八橋に立ち寄ったように杜若の歌枕にひかれて蕪村もまたこの地に立ち寄ったかも。



国指定小堤西池杜若群落の由来を記した案内板と石碑



まだ三分咲き程度で見ごろは5月中旬あたりか




業平伝説と三河八橋

伊勢物語の東下りで、逢妻男川の沢に美しく咲いている杜若の五文字を句の上にすえて、旅の句を詠んだ在原業平の「から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思う」の歌で知られる三河八橋。業平が「唐衣」の歌を詠んだと伝えられる「落田中の一松」「業平塚」「根上りの松」「在原寺」「無量寿寺」など、ゆかりの史跡も多い。



旧鎌倉街道と名鉄三河線が交差する脇に八橋伝説地の碑(知立市八橋)



八橋伝説地に祀られた業平供養塔。説明板によると『「在原寺縁起」では寛平年間(889~897)に業平の骨を分け、この地に塚を築いたとされている。しかしこの供養塔はそれより後、鎌倉末期に業平を偲び建立されたものと考えられる』とあった。



鎌倉街道の並木の一部との伝承が残る根上りの松



無量寿寺。句碑は芭蕉がこの地で歌仙を巻いたことを記した連句碑



無量寿寺の庭園に咲く杜若
  


Posted by かとうさとる at 02:38 | Comments(0) | とよた風土記

2009年05月05日

収穫に感謝して筍を玄関に立てる






間引きした筍、ユリ、ヤツデ、フキ|吉川正道「青磁おもたばち」



明日は筍尽くしになりそうだ

豊田市は工業都市のイメージがあるが面積の7割が山林で、しかも水稲栽培や果樹栽培が県下でも有数という農林業の盛んな田園都市である。そんな田園都市を実感するのが農産物の収穫時で、一級品が庭先でよりどりみどり。そんなわけで今日は筍を掘らせてもらった。5センチほど頭を出した筍をツルハシで掘り出したが、赤ちゃんの肌のように瑞々しく絶品。


  


Posted by かとうさとる at 00:47 | Comments(0) | いけばなから

2009年05月01日

大地の芸術祭と棚田を巡るアートツアー参加者募集






NHK大河ドラマ「天地人」のオープニングで放映されている星峠の棚田


みんなで大地の芸術祭を見に行きませんか

世界が注目する大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2009の鑑賞ツアー参加者を募集します。3年に一度開催されるこの国際展は、東京23区より広い新潟県の越後妻有地区の集落や田んぼ、空家や廃校などを舞台に、38の国と地域のアーティストの作品350点(うち新作200点)が展開する大地のまつりです。みんなで大地の芸術祭を見に行きませんか。

(ツアーの特徴)
1 かとうさとるが下見で話題の作品やプロジェクトを厳選
  (リクエスト可)
2 NHK大河ドラマ「天地人」ゆかりの棚田巡りのおまけ附き
3 東海三県からの参加可能なゆるい行程
4 交流会・鑑賞パスポート付のおまかせパック
5 お一人からグループまで気軽に参加できるプログラムを用意
(ツアーの行程)
2009年8月30日(日)・31日(月)一泊二日
■1日目
名鉄豊田新線浄水駅前ロータリー発7:00|新潟県十日町市「松代農舞台」着13:00頃|大地の芸術祭鑑賞13:30~17:00|まつだいの棚田巡り17:00~18:00|まつだい芝峠温泉「雲海」着18:30頃|交流会19:00~20:30|芝峠温泉「雲海」泊
■2日目
まつだい芝峠温泉「雲海」発8:00|大地の芸術祭鑑賞9:00~13:00|十日町市発13:00頃|名鉄豊田新線浄水駅前ロータリー着19:00



まつだい芝峠温泉「雲海」の露天風呂から見る早朝の越後妻有

(ツアーの参加費)
39,000円(交流会・鑑賞パスポート代含む)
(ツアーの募集人員)
25名(先着順)
(ツアーの申し込み並びに問合せ)
かとうさとるいけばな文化研究所
e-mail:[email protected]
☎0565-48-5924




  


Posted by かとうさとる at 02:22 | Comments(0) | 大地の芸術祭「蓬平いけばなの家」