2012年09月04日
「こへび隊」が支える大地の芸術祭
私なら「こへび隊」に
入ることを奨める
和太鼓ブームの端緒を拓いた佐渡の「鬼太鼓座」の
設立に関わった永六輔はラジオの「人生生相談」の中で
針路に悩む若者に対して「鬼太鼓座」に入ることを奨めたが
私なら「こへび隊」に入ることを奨める

「こへび隊」は大地の芸術祭の舞台裏を支える
ボランティアのサポート集団で
メンバーは首都圏を中心に
世代・ジャンル・国境を超えて
妻有にかけつけた有志の集団
私が芝峠温泉で見た美型の座敷ワラシも
フランス人の「こへび隊」と判明した(写真)
消灯時間が過ぎた深夜も
「こへび隊」世話役の
ミーティングは続く

写真は「こへび隊」が寝泊まりする川西宿舎
元は雪で閉ざされて通学できない生徒たちが
冬の間、親元を離れて寄宿した川西中学の宿泊施設
大地の芸術祭の成功体験をモデルに
愛知トリエンナーレ、神戸ビエンナーレなど
全国各地で大規模なアートイベントが開催されているが
なぜ、学生や大学教授や作家、主婦や仕事を持つ人が
手弁当で大地の芸術祭に参加するのか!
その背景を理解しない限り「仏作って魂入れず」
一過性の花火で続くはずがない


受付に問題はないか
「こへび」の人数は足りているか
作品のメンテナンスは大丈夫か
どうしたらお客さんを気持ちよく迎えることができるかなどなど
消灯時間が過ぎた深夜も
「こへび隊」世話役のミーティングは続く
「よく体力が続くね」と私(ねぎらいの意で)
「好きだから大丈夫」とこへび

仕事などの関係で金曜日の夜に入って
日曜日の夜帰る短期の「こへび」も多く
前日にならないと現場ローテーションが組めない日もあるとか
写真は明日の「こへび」の役割を記したボード
こんな大変な作業も宿舎に帰ってから決めるというから
舞台裏は毎日が戦場
夢枕に赤いスタッフシャツを着た「こへび」の館内放送を聞いたが
朝起きると館内はこへびの事務スタッフ1人と賄いのオバサンだけ
私も一人では居心地が悪いため
慌てて飛び出したが治療したばかりの差し歯を
流し台に忘れてきてしまった(マンガみたい)