2012年02月15日

戸井十月の「旅のチカラ」を観た














NHKオンデマンドで
BSプレミアム「旅のチカラ」で放映された
「再び原野へ~戸井十月・メキシコの砂漠を
走る」を観た



番組が放映された2月7日(火)は
農村舞台アートプロジェクト委員会のまとめのためデスクワーク

再放送の2月11日(土)は滝山寺の「鬼まつり」と重なって
観ることは叶わなかったが「もしかしたら」と
チャンネルをVODに切り替えた

初めて知ったがオンデマンドは
お宝映像の山を露天掘りするようなものでさすがNHK










私が戸井十月を知ったのは世界の五大陸をバイクで踏破する
ドキュメンタリー番組を観たのがキッカケで
特異な経歴をもつ作家と知ったのはその後(省略)

私よりも少し若いが同じ世代のオジサンたちが
夢を追いかけている背中を見るのは何か嬉しい

語り口がいけばな仲間の日向洋一さんに似ていて
「横浜生れ?」と想像していたが生れは東京
父親は画家で秩父事件研究の第一人者の戸井昌造

名前の十月(じゅうがつ)は本名で
ロシアの十月革命から付けられたというから血は争えない

五大陸最後の舞台となったユーラシア大陸横断3万キロの旅で
シベリア鉄道を眺めながら
「親父はあの鉄道でウラジオストックからモスクアに行ったんだよな
オレはバカな親父だとづっと思ってきたけど
今なら少しわかるような気がする…」という意味の独り言を
つぶやいたのを今も覚えている




まさか!!
その戸井十月が肺癌に










2011年3月「5年以内の生存率50パーセント以下」と
肺癌の告知を受けた戸井十月が選択したのは
手術ではなく放射線と抗がん剤による治療

戸井を支えたのは旅の原点となった「バハ1000に出る!」という
強い意志で、2011年10月、医師も驚く奇跡の回復
戸井十月と仲間の「バハ1000」への挑戦がはじまった




再び原野へ!!
バハ1000にチャレンジ













「バハ1000」はメキシコのバハカリフォルア半島を舞台に展開する
最も過酷で危険と言われる世界最長のオフロードレース

こうしたレースと言えばパリダカが有名で
「バハ1000」を知ったのは番組が初めて

まだまだ世界にはメディアが伝えない感動のドラマが
いつぱいあるのではないか

余談に逸れたがメキシコの砂漠の原野約1200キロを
ノンストップで疾走する過酷なレースは説明不可のため省略







闘病中は「死という不安やおそれから
寝ていてもこのまま起きられないじゃないかと
ねられなかった」という戸井十月

画像は「バハ1000」の舞台に戻ってきた戸井十月




戸井十月プレランで転倒骨折!









レース前にコースを試走するプレランはもう一つのバハ1000!
画像は息が切れて酸素ボンベで補給する戸井十月










プレラン二日目
戸井十月転倒してまさかの骨折!




2011年11月18日
バハ1000スタート


11月18日の私と言えば「いけばな雑司ヶ谷」の会期中で
川村記念美術館へマークロスコを観に行った日
あのときメキシコで「バハ1000」がスタートしていたとは

私は新聞各紙を隅々まで読む方だが
「バハ1000」の記事は1行も載っていなかった










レースは30秒間隔で次から次へとスタート
戸井十月のチーム「エル・コヨーテ」(ゼッケン№212)
は80台目にスタートした(中略)







2番手に走行した松井勉が転倒打撲するなど
サスペンスドラマを絵に描いたような
戸井十月のバハ1000は終わった







完走したライダーに与えられる栄誉はこの小さなパッチ一つ







エルコヨーテのチームメイトと喜びを分かち合う戸井十月
みんな「ユーラシア大陸紀行」で見慣れた顔ぶれで
私も一緒に祝杯をあげてしまった







癌の告知から7カ月
「挑戦すれば必ず何かある
骨を折った悔しさはあるがいろんなカタチでこの先
生きていけるという自信はついたよね」と戸井十月




番組に関心のある方は
NHKオンデマンドで
配信は2月21日まで
  


Posted by かとうさとる at 18:16 | Comments(4) | らくがき帖