2008年12月24日
風土記 三好池

三好池とカヌーの練習風景。遠景の山は猿投山
愛知用水(1959年1月竣工)が通水するまで、豊田市の西部から三好町にかけて多くの「ため池」(自然の湧水を溜めた農業用の貯水池)があった。悪ガキにとって「ため池」は格好の遊び場で、泳ぎも、魚釣りも、水の恐ろしさも、みんな「ため池」で覚えた。そんな訳で「ため池」を見るとセピア色の記憶がよみがえってくるような気がして、時の経つのを忘れてしまいそうになる。
愛知用水の貯水池として作られた三好池も、この地にあった「曲り池」や「新池」、「中池」、「下池」と呼ばれていたため池をもとに造成したもので、貯水量220万㎥。湖畔には2,000本の桜が植えられ、カヌーの国体競技や国際大会が開催されるなど、もう「ため池」とは呼べないが、地形は正直だ。頭隠して尻隠さずというが、湖面の形はどこから見ても「ため池」で笑ってしまう。泣き笑いという奴で、自分も頑張らなくちゃと思う。