2010年03月02日

国指定の杉本貞観杉と農村舞台


豊田市のもう一つの顔は
農山村型都市の顔


平成の市町村合併で豊田市は足助町、旭町、稲武町、藤岡町、小原村、下山村の4町2村と合併。岐阜県、長野県と県境を接し、面積は918.47平方キロメートル、県全体の17.8パーセント。内7割が山林という、農山村型の顔をもった自動車のまちに生まれ変わった。

農山村型を象徴する一つが、旧町村を中心に現存する農村舞台で、今回とりあげた杉本貞観杉もその一つに加えたい。県下最大の杉で、国の天然記念物に指定されている。名前の由来は、平安前期の貞観時代(859年~876年)に植えられたと伝えられていることから、昭和19年に天然記念物に指定された際、当時の愛知県知事が命名したもの。


国の天然記念物
 旧旭町杉本貞観杉



国指定の杉本貞観杉と農村舞台


石垣に囲まれて窮屈そうな杉本貞観杉



杉本貞観杉は、旧旭町の小渡から入るコースもあるが、国道153線で足助を通り抜け、新盛交差点を左折。県道19号線で約15分ほど。杉本郵便局が目印。初めて見た貞観杉は、老木を想像していたが枝葉が茂り、樹齢が信じられない。もう一つ意外だったのは民家に接していたこと。舗装された道路と石垣に挟まれて窮屈そうで、これも意外。


貞観杉と縄文杉を比較


国指定の杉本貞観杉と農村舞台


神明社の麓に鎮座する貞観杉


( )内が縄文杉

目通幹周 11.7m  (16.10m)
樹高 45m (30m)
推定樹齢 1100年 (推定3000年以上)



国指定の杉本貞観杉と農村舞台


杉本神明社の石段から貞観杉を見下ろす。
手前の杉もナカナカのもの。



越後妻有の空家のような
旧旭町杉本神明社の農村舞台



国指定の杉本貞観杉と農村舞台


貞観杉から石段を登ると、杉本神明社の参道の向こうに農村舞台が見えた。運動不足のため這うようにして参道を登ったが、青息吐息。誰もいない参道で何をしているのやら。



国指定の杉本貞観杉と農村舞台


越後妻有の空家のような杉本農村舞台


八木さんの資料によると昭和31年再建とあるが、貞観時代に遡る杉本の歴史を考えると再建前の舞台を見てみたいもの。
作品を制作するとしたら、私は先にとりあげた明川の農村舞台のよううな立派な舞台よりも、越後妻有の空家のような杉本の舞台に食指が働く。どこかで琴線に触れているためと思うが、わからない。(写真はいずれも10年2月25日撮影)






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Posted by かとうさとる at 01:59 | Comments(1) | 農村舞台
この記事へのコメント
藤岡も小原も豊田市になっちゃったんですか!
瀬戸にいるころのことですけど、藤岡には登り窯をもつ仲間の陶芸家がいて、時々遊びに行きました。
小原は白ハエ釣りなんかにいったなあ。
どちらも豊田の街からは想像できない、すごい山の中ってところですよねえ。
Posted by risi@いけばな at 2010年03月03日 07:35
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