2010年01月26日
加納良男さんの人生アルバム
本来であれば
「肩の荷が下りた」と
一息つくところだが
身体が鉛のように重く絶句。
数年前、元豊田文化協会理事長の加納良男さんから「かとうさん、自分の道楽(趣味)を本にしたいので頼むわ」と、資料をいただいた。加納さんは、12部会、212文化団体にふくれあがった文化協会を巧みな手腕でまとめあげ、豊田市政功労者に推戴された名理事長で、私もお世話になったため、二つ返事で資料を預かった。

写真集「加納良男さんの人生アルバム」より
徹夜で写真集を編纂
ご本人は道楽と失笑したが、小唄、長唄、日本舞踊は御園座の舞台にもたった名取り。囲碁はプロ棋士の指導を受けた本格派で日本棋院5段。ビリヤードは200というからこちらもプロ級、理事長を退任してから始めた陶芸、卒寿でコースを回ったゴルフと、全て半端ではない。
ところが、しばらくして「あの話は内容を変えたいので、しばらく待ってほしい」加納さん。そんなわけで、仮編集で中断。その後連絡がないまま時間が経過。大事な資料をいつまでも預かったままにしておくわけにはいかないため、一旦返却することに決めた。何か胸騒ぎがしたためで、それが一週間前。お世話になった加納さんへのオマージュの意味をこめて、徹夜で写真集「加納良男さんの人生アルバム」を編纂。昨夜自宅に届けた。

写真集「加納良男さんの人生アルバム」より
「父が喜んでくれる」と家族から感謝されたが、連絡がなかったのは病気のためで、今は面会謝絶とのこと。最悪のシナリオは免れたが、加納良男さんの年齢を考えれば気がつくものを。自分のことに夢中で、周りの人を思いやることができない私の悪い癖で、言葉も出ない。
(追記)
加納良男さんは1月26日逝去。
享年94歳。アルバムは加納さんと
一緒に納棺されたとのこと。
合掌
Posted by かとうさとる at 04:35 | Comments(0) | とよたの文化