2015年09月15日

農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一





今貂子舞踏公演で開幕



9月13日(日)
自動車のまちの都市伝説となった
市内の中山間地に現存する農村舞台群を
地域の文化資源として活用する
農村舞台アートプロジェクトが始まった





農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


  15年9月15日今貂子舞踏公演を報じた中日新聞




農村舞台は集落の誇り


怒田沢町諏訪神社農村舞台は
市内唯一の楽屋付の舞台で
「宝栄座」の愛称で親しまれてきたが
近年、集落(12世帯)の高齢化が進み
存続が危ぶまれてきた


今回の取り組みは
集落の心の支えとなっていた
農村舞台の再生を通して
地域の新たなカタチを探ろうというもので
主旨に賛同した舞踏家の今貂子さんが
集落に滞在

お風呂を借りたり
みんなでお酒を飲んだり
集落と協働して
舞踏作品を作り上げた




農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


宝栄座歌舞伎のなつかしい名セリフで 
口上を述べる怒田沢のみなさん
昔とった杵柄というが
節回し、声の艶はさすが



長唄三味線で幕開け


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


長唄三味線のユニットとして活躍する
「おかえり姉妹」(林まゆみ、宮里亜梨紗)



舞踏カンパニー倚羅座見参



農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


舞踏カンパニー倚羅座は
今貂子さんが主宰する舞踏集団

巫女舞に通じる聖性と
清潔感のある身体表現で魅了した  
村上璃子さん(左)と
佐藤野乃子さん(右)
  


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


お客さんの表情に注目



「お姫滝」の由来


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


  「滝姫」は綾渡と怒田沢に伝わる「お姫滝」から想を得たもの
  物語は南北朝時代
  皇室ゆかりの足助の中之御所に難を逃れた後醍醐天皇の子
  平勝親王に想いを寄せた村娘の切ない恋心を語り継ぐもので
  挿絵は中村広子さんが絵と文を著した「足助の昔話」より
  滝つぼに身投げする村娘
  

村娘から
荒ぶる神となった滝姫


説明は不要のため省略
とくとご覧れ



農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一




村娘から荒ぶる神となって
降臨する今貂子さん
  



農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


奈落の底から
スッポンの蓋を開けて登場した今貂子さん

スッポンは
主に歌舞伎などで妖怪や幽霊などが
登場したり退場するときに
使われる舞台装置の一つ

ほとんどのお客さんは農村舞台に
スッポンの装置があることを知らないため
境内は騒然



農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一




農村舞台の展開に
新たな窓を開けた宝栄座




農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


農村舞台はアートで秋の収穫祭/其の一


『女の人の中には氏神さんの境内で
「裸の舞踏はいかがなものか」という
声もあったがみんな今さんのファンになって
集落が一つになれた』と喜びを語った
加納洋志自治区長さん

深見、小田木に続いて
また人生の親戚が増えたみたい


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Posted by かとうさとる at 20:54 | Comments(3) | 農村舞台
この記事へのコメント
農村舞台アートプロジェクト、宝栄座公演のレポートをありがとうございました。長らく閉ってあった緞帳や化粧幕を飾り、町の方に、歌舞伎で参加していただいたり、ほんとうに楽しい舞台づくりでした。戦後70年、日本人が失ったものが、ここにはまだかろうじて残っていると感じました。
Posted by ima tenko at 2015年09月16日 00:44
「奈落の底から荒ぶる神となって降臨」という加藤さんの表現は、高い見識です。
 今さんの舞踏に、私は「いのちの不可解さ、いのちの不可思議、いのちの躍動」を感じました。
 意味をつける必要はありませんが、コミュニケーションを深めないと村人に分かってもらえないかも知れませんね。
Posted by 一道 at 2015年09月16日 16:28
 コメントありがとうございます。
今さんの舞踏は荒ぶる神になった人間の悲しみと業を目の当たりにするようでした。
 農村舞台アートプロジェクトは二つの意味を持っています。一つは習俗と一体になった日本独自の同時代性の表現(アート)の可能性を学ぶ場であり、もう一つは歴史や風土を生かした集落の活性化です。
 怒田沢の舞台と集落のロケーションはこうしたモデルになるもので、予てから注目してきましたが、今回の公演に至るプロセスを通して、その思いが一層強くなったような気がしています。少しでも集落の人たちのお役にたてればと思っています。 ご教示なりとも頂ければ幸いです。
Posted by かとうさとるかとうさとる at 2015年09月17日 21:28
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