2013年05月03日
鯉のぼりは風の遊園地
小原和紙の展示館「和紙のふるさと」で開催中の
日本文化「伝統と現在」帰国展に行く途中
天空を泳ぐ鯉のぼりの群れを発見。

灯台もと暗し
世界的な中国人アーティスト蔡国強が今のようにブレイクする前
名古屋市美術館で作品を見たことがある。
既に名は知られていたが衝撃的なインタレーションで
言葉を失ったことを今も覚えている。
後にテレビの「中国大紀行」で
「回族」の民が激流の黄河を渡るのに
羊の皮で作った筏で渡って行くのを見て絶句!
蔡国強のインスタレーションを構成していたのが
この生活の道具とわかったからである。

蔡国強を例にあげたが灯台もと暗し。
民藝と同じで日常的に機能しているものは
洗練された美と力が備わっているものが多い。
鯉のぼりもそんな日本美の一つで
私たちには見慣れた光景だが
これほど軽やかに楽しく風を形にするアートは
他にないのではないか。
もし、ニューヨークやベルリンで
北野武か村上隆(知名度の利用は効果倍増)が
鯉のぼりのインタレーションをしたらどうか。
風の遊園地「コイノボリアート」の名で
ニュースが世界を巡るのは想像に難くない。
Posted by かとうさとる at 01:24 | Comments(0) | フォト歳時記