2014年06月05日
樂翆亭美術館で中川幸夫-奇跡の花-
第二のふるさと富山で
中川幸夫の里帰り展
いま、富山市の樂翆亭美術館で
中川幸夫の没後初となる個展
-奇跡の花-が開催され
話題をよんでいる
「花坊主」(1973年)
中川幸夫-奇跡の花-図録より転載
初めて名を聞く人に
中川幸夫とは
中川幸夫(1918-2012)は
四国の丸亀に生まれ
池坊の花に親しみ
33歳で脱退、独立
孤高のいけばな作家として
日本美の頂点を極める
「ヨーロッパとの違いの大きさを痛感しているところです」と
文中に記しているがこのことについて
中川先生より直接話を聞いたがここでは明かさない
前置きが長くなってしまったが
中川幸夫-奇跡の花-にようこそ
畏敬する中川先生が没して三年になる
中川幸夫の代表作「闡」(1976年)は
砺波平野でチューリップの球根をとるため
切られたチューリップの花が水路を滔々と
流れていく光景を見て衝撃を受けたことから
想を得たというエピソードは有名
以来チューリップは
「花坊主」のカーネーションとともに
中川幸夫の「華」の証として
「泉」(1988年)「魔の山」(1989年)
信濃川河川敷で100万枚のチューリップの
花びらを天から降らせた空前絶後の
「天空散華」(2002年)として結実
本展は中川幸夫の没後初の個展で
中川の第二のふるさととも言える
富山で開催されることの意義は大きい
また富山は中川幸夫の盟友
さかいゆきお(1925-1982)が眠る土地で
「さかい・ゆきお-証-」が
同時開催されるのは嬉しい限り
瀟洒でモダンな樂翆亭美術館の正面
樂翆亭美術館は
1950年代に建てられた数寄屋の私邸を
美術館にリニューアルしたもので
樂翆亭の名は
大谷光照西本願寺門主がこの私邸に宿泊
庭に造られた東屋を「樂翆亭」と
命名したことに由来
中川幸夫-奇跡の花-の図録
中川幸夫-奇跡の花-は
中川幸夫が自ら撮影した写真作品を中心に
花液を抽出して描いた花楽
書、自作ガラスなど約80点を展示
「魔の山」」(1989年)
中川幸夫-奇跡の花-図録より転載
展示の室礼
中川幸夫-奇跡の花-図録より転載
さかい・ゆきお-証-
「無題」(1978年) 金沢「喜多屋」の再制作
中川幸夫-奇跡の花-図録より転載
「CEBON68-5」(1968年)
中川幸夫-奇跡の花-図録より転載
■会期は6月22日(日)まで
■問合せは樂翆亭美術館☎076-439-2200
■アクセスは↓
Posted by かとうさとる at 14:06 | Comments(0) | いけばなから