2008年09月28日
華・かとうさとる作品集

序
ここに収められているのは「手さぐりの中から」のタイトルで重ねた個展の記録と、この間に制作したいくつかの作品である。こうした冊子にまとめるなど考えもおよばず、そのときどきの思いの端を手さぐりしてきたにしかなく、稚拙なぶれはいまも逸る心を萎えさせる。しかし愚鈍だからこうした無為な行為を重ねることができたのかも知れない。
むろんこれでよしという思いはさらになく、いまある澱をすべて吐き出し、未知の潮への手だてとしたい思いこそ切である。お目とおしいただきお言葉なりとも賜れば幸いです。
1989年早春
かとうさとる
空間をまきこんだ確かな自然と植物の造形
工藤昌伸(いけばな研究家)
かとうさとる氏の仕事については、全国各地で行われた公募展やイベントで発表された作品から、私なりの理解を持っていたものだったが、この作品集の刊行にあたって送ってくださった内容のコピイを拝見して、あらためてこの作家の持っている優れた感性について知ることが出来た。豊田市民文化会館での個展の仕事をはじめ、折にふれて見せて頂いたいくつかの仕事が見事に連続して展開されていて、かとうさとる といういけばな作家の日本の自然と植物への限りない愛着と、その周辺の空間をまきこんで確かな存在感をあらわしている作業の全貌が明らかにされている。
自らをイベント・プロデューサーとも語る、かとうさとる氏だが、これまでの各地のイベントの成功も氏のすぐれた企画と努力に負うところが多い。現代のいけばな界においてきわめて貴重な存在である、かとうさとる氏の、初めての作品集の刊行に際して心からの祝福の言葉を贈り、今後の活動に大きな期待をしていることを申し上げたい。
華・かとうさとる作品集
発刊:1989年/規格:A4変形68頁英訳付/文:工藤昌伸(いけばな研究家)/頒布4千円/在庫:若干有
Posted by かとうさとる at 12:01 | Comments(0) | 編集出版