2014年10月09日

挙母神社の樟のこと














店じまいしたあとで
残念!


久しぶりに
挙母神社の八日市に立ち寄ったが
店じまいのしたあとで残念!

撤収中のおばさんに聞くと
「昔は3時ぐらいまでやってたけど
お客さんが少ないもんでねぇ…」と
あきらめ顔



もし樟が
人間の言葉を話すことができたら
聞いてみたいことが一杯あるのに…




挙母神社の樟のこと


  写真は「豊田文化財」より転載。右が消失した瑞光院


挙母神社は市街地に残されたサンクチュアリで
境内には見事な巨木が聳えていたが
大半が伊勢湾台風で倒壊

そんな巨木の杜の名残りが市指定の樟
目通り6.48㍍、根回り9.50㍍、高さ25㍍

言い伝えによると
元亀3年(1572年)挙母神社境内にある
瑞光院が火災のとき
本尊の薬師如来がこの樟の下に難を逃れたという

ところが再建されたこの瑞光院が
20年ほど前、原因不明の出火で焼失


消失した瑞光院跡


挙母神社の樟のこと


  右が消失した瑞光院跡

本尊の薬師如来が
この樟の下に難を逃れたかどうかは聞いていないが
瑞光院が全焼する大火にもかかわらず
周りの建物はみんな延焼を免れた

誰も言わないが
樟の樹勢が火の広がるのを抑えたのは
想像に難くない


こちらが現在の樟


挙母神社の樟のこと


  右の枝の伐採痕は火災にあった証だが
  たった20年ほど前のことなのに知る人が少ないのは驚き

  

頑張った樟も
瑞光院の屋根を覆っていた枝は枯れ
心配になった私は何度も足を運んだが
誰の目にも樹勢の衰は明らか

ところが樹木医が枯れた枝を伐採
数年で元の樹勢をとりもどしたから
樟の生命力は凄い


老後破産はみっともないが

古来より
私たちの先人は巨樹や巨石を畏敬し
神の依代にしてきた

樟を見上げていると
いまのアートに何があって
何が欠けているのか
なんとなくわかる

残された時間は限られているが
まだ間に合うはず

老後破産はみっともないが
業みたいなもので
ここまできたらゴメンと謝るしかない




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Posted by かとうさとる at 03:13 | Comments(0) | らくがき帖
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