2014年02月18日
小川喜数先生の紅白梅図屏風に美術史の審判を!
紅白梅が見頃を迎えたが
尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」を
思い浮かべる人は多いのではないか


平芝公園の紅梅と白梅が見頃
美術史の不思議だが
琳派の題材は風神雷神図屏風を
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一などが
競って描いたように競作になることが多いが
紅白梅図屏風が競作になった話は
聞いたことがない
後にも先にも小川喜数先生の
紅白梅図屏風の衝撃を超える作品に
私は出会ったことがない


小川喜数先生の本間2枚折屏風「龍華」(1995年)
そんな紅白梅図に挑戦したのが
亡くなった小原和紙の小川喜数先生
70年代後半から80年代の半ばにかけて
私は小原和紙の小川先生、猿投窯の山田和俊先生
木彫の石川豊先生の四人で「和紙と木彫・陶と華」という
グループ展をたびたび開催
そのグループ展に小川先生が発表したのが
手漉き和紙の高さ7尺
八曲の「紅白梅図屏風」の大作
写真がないためダイナミックで豪快な
紅白梅図屏風をお見せできないのが残念だが
尾形光琳は別にして
後にも先にも小川先生の紅白梅図屏風の衝撃を超える作品に
私は出会ったことがない
現在豊田市が所蔵しているはずだが
関係者しか知らないのは
死蔵しているようなもので
もったいない
Posted by かとうさとる at 23:25 | Comments(0) | アートの現在