2013年05月14日
アートに著作権はあるか
私が豊田市美術館に
村上友晴の写真を借りたいと言った理由
浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ
という言葉があるように
商機のあるところにはコピー商品はつきもの。
これを美術の世界に当てはめれば贋作ということになる。
ここで贋作について触れる気はないので省くが
よく似たケースに著作権の侵害という問題がある。
では、アートの世界に著作権はあるのか否か。
結論を言えば
作家の良心の問題で著作権フリーが原則。
模写と贋作は似て非なるもので論外
というのが私の見解である。
こんな難儀な話を枕にしたのは
あるとき「かとうさんとそっくりの作品があったよ」と
耳打ちされたことを想い出したからである。
こちらがその作品

村上友晴《無題》油彩 1989-90年
豊田市美術館の学芸員に写真の借用を申し入れたところ
コレクションはフラッシュをたかなければ撮影可とのことで
作品は会場で撮影したもの
村上友晴の《無題》は
現在開催中の豊田市美術館コレクションによる4つのテーマ展
で見ることができる。
私の作品は転化する

《無題》燻炭 いけばな公募展1987(浅草台東館)
私の仕事は、いけばなという豊穣な海から陸にあがった
両生類のようなもので、既存のジャンルから逸脱しているため
残念ながら理解する人が少ないまま半世紀余が過ぎた。
多分これから先も茨の道が続くと思うが
空間という無限のキャンパスに
夢を自由に描くことができる対価で
贅沢を言ったらバチがあたるというもの。
話は余談に逸れたが私の仕事は身近のモノに
新たなイメージを与えるインスタレーションが多いが
この作品は籾殻を燻製にした燻炭を初めて用いたもので
場所は浅草の台東館で開催されたいけばな公募展に出品。
それから10年後
燻炭はフロアから壁面へ転化

《無題》900×180 燻炭 豊田市美術館市民ギャラリー1996年
燻炭をパネルに定着される方法を何度も試して完成した
燻炭のドローイング。手前は4トン車3台分の籾殻を
巨大なビニールシートで梱包したインスタレーション。
既にこの時点で村上友晴は問題の作品を発表していたが
恥ずかしながら私は村上友晴という作家を知らなかった。
一見同じように見えるが油彩と自然素材は似て非なるもので
もし、知っていても正面突破したはず。


《無題》ケーブルストリートギャラリー(ロンドン)1998年/背中が私

《無題》英国におけるjapan2001(ロンドン)2001年
さらに複合系へ転化

《無題》間伐材を焼いた炭・燻炭 リ―パス1989年

《無題》豊田市美術館市民ギャラリー1999年
Posted by かとうさとる at 09:56 | Comments(0) | アートの現在