2012年12月03日

12月2日(日)青木野枝展の対談に足を運ぶ










美術館で空を見上げると
いまにも霙が降ってきそう







前のブログで「何でも安請け合いするバツ」と
自分のスランプを自虐ネタにして笑ったが
こんなときは怠けている脳を刺激するのが一番

「人生の指定席」にしようか
「007スカイフォール」にしようか
「のぼうの城」にしようか
迷ったが一人で映画を見てもつまらない







で、決めたのが近場の豊田市美術館
青木野枝と中原浩大の対談に足を運んだ







駐車場で車のナンバーを見ると
品川、横浜、所沢、栃木、神戸などなど首都圏や関西圏からも
コアなファンがきているようだ







そういえば雪村でランチをしているときも
ひと目でそれと分かる若いグループが何組も入ってきたが満席
何か申し訳なくて「ゴメン」と背中で謝ってしまった




青木野枝|ふりそそぐものたち
対談/青木野枝×中原浩大






青木野枝展に足を運ぶのはこれで5回目
5回目となると作品たちもシンパシ―を感じるのか
いろんな言葉が聞こえてくる

そんな中で前から気になっていたのが
展示室4の《雲谷2009-1》と題したこの作品

大作が注目を集める中で
風のように自然体で見過ごしてしまいそうだが
振り返ると確かな造形で去り難く
また戻ってしまった

青木野枝の呼吸と鉄の呼吸と場の呼吸が一つになった至福の作品で
造形の神さまは時々こんな悪戯をするから困ったもの







こちらが整理券
私はいつものように最後列に座ったため
顔はよく見えなかったが二人とも美系で
天はニ物を与えずというがウソ

で、本題の対談だが
始めから最後までフラットでヤマ場なし
まあ、いまどきのアーティストトークはこんなものと思うしかないが
それでも随所にキラッと光る言葉が飛び交うから気が抜けない

例えばこんな言葉
メモをとっていないため間違っているかも知れないが
中原浩大は「私は彫刻家になりたい」という青木野枝に真意を質した

説明すると長くなるため簡単にするが
パーツにした素材を現場で呼吸をしながら設置する
青木の仕事は一般にインスタレーションという括りで紹介されるが
その基本となるのは確かな空間認識で
多分私も青木の立場であれば同じ言葉を使ったはず

「私は彫刻家です」と言わずに「なりたい」と言ったところがミソで
《雲谷2009-1》に私の心が立ち止ったのも
そんな青木のメッセージを感じたからだと思う



豊田市美術館・名古屋市美術館連携企画
青木野枝|ふりそそぐものたち
■豊田市美術館は12月24日(月/祝)
■名古屋市美術館は12月16日(日)まで






  


Posted by かとうさとる at 15:22 | Comments(0) | 美術・博物館+ギャラリー