2012年07月29日

7月29日越後妻有は快晴なれど歯痛





いけばな関係の方は「蓬平いけばなの家」の
現地情報を期待していると思うが
リポートするには少々疲れていてパス
火曜日か水曜日にリポートするためそれまでご容赦を


今日は大地の芸術祭のオープニング

会場の「キナ―レ」はアートのリゾート地になったような熱気
駐車場がみつからずウロウロしていたら
「昨日はありがとうございましたこちらへどうぞ」と
スタッフが飛んできた

私も有名(笑い)になったもんだと照れていたら
昨日、協賛者向けの内覧会に同行した職員で
「いけばなの家」で私の説明が丁重で「みんな喜んでいた」とのこと
「親切?は人のためにならず」というが納得






今回の目玉作品の一つアートのスーパースター
クリスチャン・ボルタンスキーのインスタレーション







ボルタンスキーはサウンドも重要な意味をもっているため
写真ではその臨場感が伝わらないのが残念だが
さすがボルタンスキー







会場で豊田市美術館の能勢陽子さんとバッタリ
こういうところで豊田の人と出会うと
普段はあまり話をしたこともないのに
人生の親戚のように話が弾むから不思議

リポートしたいことはいっぱいあるが
歯痛のためここでクローズ


  


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2012年07月28日

7月27日越後妻有の朝は戦場










私が滞在しているのは廃校になった小学校を
宿泊施設にした「三省ハウス」





前回までは「こへび」などのスタッフも
宿泊していたが一般利用者が多くなったため
今回は川西地区の新しい滞在施設に移動

大地の芸術祭の舞台裏を覗く楽しみは半減した、と
思っていたがここはやはり大地の芸術祭の前線基地で
オジサンはウロウロ

昨夜は深夜に台湾大学と香港大学のボランティアが
バスで到着(話に聞いただけで見ていない)
疲れているはずなのに私が起きるともういない
なんでも朝早く現場に出ていったとのこと






余談に逸れるが朝目が覚めるとリュックがない
慌てて部屋中探したがない
廊下に出ると部屋を間違えて寝てしまったらしい
隣の部屋の同じ番号のベットで発見

それにしても三省ハウスの朝は朝でみんな元気だ
スタッフもテキパキしてフレンドリー
知らない人もみんな挨拶をして
生れも性別も年齢も垣根がないから楽しい



木村崇人さん
「おてんとうさま+あしあと」
今回の話題作になることは必至







三省ハウスの体育館では木村崇人さんが最後の追い込み

木村さんの作品と名前は知っていたが会ったのは初めて
話を聞くと愛知県の春日井出身とのことで
これはまたの機会に






詳しい説明は野暮のため省くがタイトルが全て

巨大な布のタペストリーに見えるは写真(写真の原理を応用した)
作品は子どもたちのワークショップのあと完成するというが
フロアと一体になった空間の大ドローイングが目に浮かぶ
今回の話題作になることは必至  


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2012年07月28日

7月27日越後妻有で野天湯へGo!










昨日(27日)は一日作品のメンテナンスと
蓬平いけばなの家のオープニング準備






写真家の尾越健一さんが寝泊まりで
手伝ってくれたがただ頭が下がるのみ

尾越さんは現代いけばなの黎明期から今日まで
私たちを最も近いところから見続けてきた写真家で
何かあるとみんなで「尾越さん」と甘えてきた

その尾越さんが東京のスタジオを閉鎖して
実家の福島に戻るということで
「今回が最後」と尾越さん

東日本大震災はいろんな人たちの人生と絆に
大きな傷跡を残したことは
私なりに理解しているつもりでいたが
所詮偽善者を痛感


尾越さんのことは別の機会に記すため
昨日入った野天湯のことを少し




旅チャンネルに全国各地の野天湯を温泉愛好家の山田べにこが巡る
「野天湯へGo!」という旅番組があるが
そんな野天湯を発見!






松之山の兎口という集落にある温泉で
泉質の詳しいことは知らないが
一千万年前の海水の化石が湧きだす湯で
泉質は折り紙つき







戸板一つ隔てたとなりが女湯

敷地が植木屋旅館の中にあるため
受付は植木屋さんの家族がやっているが
これで町営の公共施設というからなんとものどか  


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2012年07月26日

アートのお遍路さんに出かけませんか













大地の芸術祭は
広大な里山美術館を巡る
アートのお遍路さん



3年に一度開催される大地の芸術祭
越後妻有アートトリエンナーレ2012は
東京23区より広い新潟県の越後妻有地区(十日町市・津南町)の
集落や田んぼ、空き家や廃校などを舞台に
44の国と地域から318組のアーティストの作品約360点が
展開する世界最大級り国際芸術祭です

全作品を踏破するには最低でも10日間かかります
そこで最新の現地情報をもとに今回の見どころをチョイスした
一泊二日のダイジェストツアーを計画しました

なぜ、いま大地の芸術祭なのか
私たちはどこからきて
どこへ行こうとしているのか
この機会にアートのお遍路さんになって
広大な里山美術館を巡るダイジェストツアーに
お出かけになりませんか






ダイジェストツアー


■開催日⇒8月26日(日)・27日(月)

■出発場所⇒名鉄豊田新線浄水駅前

■集合時間と出発時間⇒午前6時40分集合・同7時出発

■開催場所と時間⇒名鉄豊田新線浄水駅前午後10時頃

■宿泊⇒まつだい芝峠温泉「雲海」




■定員⇒25名(定員になり次第締め切らせていただきます)

■参加費⇒29,000円(パスポート代含む)

■申込み⇒かとうさとる☎0565-48-5924(ブログでも可)

■問合せ⇒同上  


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2012年07月26日

私のライフライン洗濯機が故障









亡くなった妻が前回の大地の芸術祭の手土産で
一番喜んだのが妻有の野菜と津南のカサブランカだった
そんなこともあって野菜と津南のカサブランカは
手土産の定番になってしまった







津南の道の駅「津南観光物産会館」で
カサブランカを積み込む







深水で養生したカサブランカを居間に活ける
カーテンが揺れて妻が帰ってきたような気がして
振り向いたが風のせい








開ききったカサブランカを玄関に挿して







トイレに挿して

さて、洗濯をしなければと
スイッチを入れたが
途中でドラムが止まってしまった

どうしよう
ゴミ屋敷になってしまう

  


Posted by かとうさとる at 02:19 | Comments(0) | らくがき帖

2012年07月26日

妻有から一時帰宅






7月23日(月)曇り






■7月23日(月)3時頃
姥捨てSAから見た信濃平






■7月23日(月)5時半頃
千曲川「道の駅」から見た飯山の山々
山裾は映画「阿弥陀堂物語」の舞台になったところ






■7月23日(月)6時半頃
いけばなの家で制作開始

左は㈱マツタニの社長
右は深見の佐藤さん
「頼むよ」「わかった」と二つ返事で快諾してくれた
二人に感謝







■7月23日(月)10時頃
こちらは大塚理司さん
大塚さんのブログによるとタイトルは「モスラの時代」

ザ・ピーナッツが主演した映画「モスラ」から想を得たものと思うが
南の島の巨大な蛾、モスラは人間に奪われた子どもをとりかえすため
東京を襲うが、みんなはモスラを家族のように応援した

大塚さんは先の東日本大震災で
誰よりも早く被災地に飛んだ熱血漢で
根底にはフクシマへの怒りがたぎっているからだと思うが
三つの部屋をモスラの繭で覆ってしまうというのは無謀な企み

でもこのぐらいやらないとつまらない(完成が楽しみ)







私たちは蓬平いけばなの家の横幕を取り付けて昼食へ
午後の制作経過は企業秘密(?)のため省略




7月24日(火)晴





■7月24日(火)15時頃
タイトルは「妻有で座敷ワラシ」
予定していたオ―ガンジーのインスタレーションはカット







■7月24日(火)15時半頃
結界の紙垂は空間の気配を確認するため仮に取り付けたもの
27日(金)再度妻有に入り
位置関係を決めて仕上げるつもり

  


Posted by かとうさとる at 02:15 | Comments(0) | 越後妻有2012

2012年07月22日

今夜妻有に出立





私なりに段取りをつけてきたつもりだが
とどのつまりはいつもと一緒






何か忘れているような気がしているが
ここまできたら
ない物をねだってもはじまらない

コンディションは悪くない
心配は天気だけ!









  


Posted by かとうさとる at 20:47 | Comments(0) | 越後妻有2012

2012年07月21日

榊野の棚田で蛍の火が揺れていた







明治のはじめに途絶えた小田木の人形座の復活に向けた
農村舞台アートプロジェクト2012の最後の地元説明会が終わった

文化振興財団からは「早く印刷物の原稿を」
記者からは「早く概要を知らせてほしい」と催促を受けているが
いま少し時間をいただきたい






家から稲武の小田木まで車で約1時間30分
矢作川と阿擢川の合流地点に架かる加茂橋を渡り
足助の新盛に抜けるのが近道

小田木の人形座の調査からはじまった地元説明会
一事は「無理かも」と気持ちが折れかかったが
ここまできたら最後まで見届けるしかない







帰路、新盆の送り火なのだろうか
山里の榊野の棚田で蛍の火が揺れていた







蛍の火のように見えたのは
ローソクに燈された火でその数約3500個

あの世とこの世のが溶け合っているような
不思議な光景に言葉もなくただ見入ってしまった

  


Posted by かとうさとる at 01:44 | Comments(0) | 農村舞台

2012年07月20日

泥棒を見て縄をなう







「泥棒を見て縄をなう」という諺があるが
材料の積み込みを明日に控えて球体のオブジェ(骨組み)を仮組み
  


Posted by かとうさとる at 23:56 | Comments(0) | 越後妻有2012

2012年07月19日

大地の芸術祭の開幕まで10日








大地の芸術祭の開幕まで10日
間もなくプレス関係の内覧会も始まるというのに
私は未だ豊田に足止めされたまま

農村舞台の最後の地元協議が20日に
義理のある従兄の法事が21日にあるためで
気は急いているがここまできたらジタバタしてもはじまらない



ベランダ菜園の
ゴーヤと胡瓜で最後の晩餐







楽しみにしていたベランダ菜園も心を鬼にしてバッサリ






ベランダ菜園のゴーヤと胡瓜で今夜は最後の晩餐





イメージトレーニングのついでに
制作の手の内を明かすと






想はこの部屋の気配からはじまった







妻有で座敷ワラシのレイアウト






作品を分解して素材と数量を洗い出す






制作の手順とタイムスケジュール

  


Posted by かとうさとる at 17:53 | Comments(0) | 越後妻有2012

2012年07月16日

押川大滝で忙中閑あり








今日の農村舞台の地元協議は豊田市と恵那市が接する
稲武地区の押山町の農村舞台と川手町の農村舞台の二つ






予定の19時より早く着いたため
小原和紙の加納さんと近くの押山大滝でひと休み







押山大滝は名倉川が矢作川と合流する手前
国道257号線の滝見橋から一望できる







滝見橋から名倉川と矢作川の合流点方向を見る
矢作川に架かる赤い橋の向こうが岐阜県恵那市

  


Posted by かとうさとる at 23:44 | Comments(0) | らくがき帖

2012年07月16日

泣いてベランダ菜園を切る









ままにならないものの喩に
大河ドラマ「平清盛」に登場する白川法皇の
「賀茂川の水、双六の賽、山法師(比叡山の僧兵)」
という言葉があるが、豪雨のあとは猛暑
何かを暗示しているようで何かヘン

今夜も農村舞台の地元協議で稲武に出かけるが
大地の芸術祭の搬入制作の段取りと重なって
アタマの中が渋滞でこちらも何かヘン


もうベランダ菜園はやよう

余談に逸れたがこれから先
大地の芸術祭などで長期に家を空けることが多くなるため
ベランダ菜園を伐ることにした

青い実をたわわにつけたミニトマト
緑のカーテンのゴーヤと胡瓜

普段は「花」を平気で切るが我が身となると
心を鬼にしないと切れない
もうベランダ菜園はやよう




切ったミニトマトを居間にいける






素材:ベランダ菜園のミニトマト・いただいたトマト
器:吉川正道さんの白磁の「おもた鉢」




  


Posted by かとうさとる at 15:05 | Comments(0) | いけばなから

2012年07月13日

猿投の桃が出荷のピーク





ブログでもたびたび紹介しているが
豊田市はトヨタ自動車の本社があることから
工業都市のイメージが先行しているが県下有数の農業生産地で
中でも、桃・梨・スイカはブランド品でプリウス並みの評価
(これは少しオーバーだが)







私の家から車で5分も行くと
こんな光景が一面に広がっているから桃農家は罪作り







桃を買うときは
二、三日晴天がつづいた後がベスト

今日のような雨模様のときの桃と
食べ比べてみるとわかるが糖度がまるで違う
そんなわけで今日は見送り







代わりにスイカとメロンとトマトを盛り合わせ
みんな朝採ったもので
スイカ1000円、メロン400円、トマト100円×5籠≠500円

ミニトマトは皮をむいたあと
蜂蜜をかけて冷蔵庫に一晩おくと
美味でお薦め



  


Posted by かとうさとる at 17:29 | Comments(1) | らくがき帖

2012年07月10日

想は妻有で座敷ワラシ









大地の芸術祭
越後妻有アートトリエンナーレ2012の
開幕まで残りわずか19日!







美術手帖7月号別冊「大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2012」公式ガイドブック



現地では最終組の制作がはじまっているのに
私はまだ豊田にいる!

事務局担当の高橋さんから「かとう先生はいつ入られますか?」と
心配の電話がかかってきたが「最終週になる」と私

今回の越後妻有には44の国と地域から318組のアーティストの
作品が展開するが多分私がラストランナーになるのではないか
なんで!こうなるのかわからないがいつもこんな展開でサイテイ

そういえばロンドンで初めて個展をしたときもこんな展開で
挙句の果ては泊まるホテルの資料を家に忘れたまま
ヒースローの空港に降りて真っ青になったことがあるが
一事が万事




今回の私のプラン





公式ガイドブック127ページ



プランの提出段階では集落の集会場を想定していたが
設置場所が「いけばなの家」の室内に変更になったため
プランの変更を余儀なくされたが基本構造は予定どおり




想は「妻有で座敷ワラシ」






今回私が予定している「蓬平いけばなの家」のお座敷


柳田國男の『遠野物語』に「座敷ワラシ」という
子どもの神さまの伝承が記されている

座敷や蔵に住む神といわれ、家人に悪戯を働くが
見た人には幸運をもたらすという「座敷ワラシ」

私がこの部屋に足を踏み入れたとき感じた胸騒ぎは
「座敷ワラシ」の気配を感じたからだと思う

プランの基本構造はガイドブックを踏襲するが
想は「妻有で座敷ワラシ」で、あとは現場次第
ここまできたら腹を括ってやるしかない!



こちらは「蓬平いけばなの家」を
特集した日本女性新聞









  


Posted by かとうさとる at 01:46 | Comments(0) | 越後妻有2012

2012年07月08日

瀬戸市新世紀工芸館で吉川正道+松田隆作展始まる







吉川正道さんと松田隆作さんの
幸せなコラボレーションに酔う



吉川正道さんと松田隆作さんについては
このブログでも折に触れて紹介しているため説明は省くが
いま、最も旬なアーティスト二人のコラボレーションが
瀬戸市新世紀工芸館で始まった






オープニングのギャラリートーク
満員で背中しか撮れなかったが
手前が松田隆作さんでその隣(左)が吉川正道さん



〈青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ〉
サミュエル・ウルマンの有名な詩があるが
アーティストの旬もまた同じで二人に拍手




静謐な空間に言葉を失う












「吉川さんの器を活けた」と松田さん




八木一夫と並んだ吉川さん






デザイン志向が消えて土が自然なフォルムに溶け込んだ小品群







松田さんのこんな悪戯も楽しい







「今度は茶碗をやってみたい」と吉川さん
八木一夫と並んだ吉川さんの次の展開が見もの



■展覧会は9月27日(日)まで
瀬戸市新世紀工芸館で
■問合せは
☎0561-97-1001
  


Posted by かとうさとる at 22:29 | Comments(0) | アートの現在

2012年07月06日

豊田市美術館でカルペ・ディエム 



希望という未来に漕ぎだす
カルペ・ディエム
-花として今日を生きる-




豊田市美術館で
カルペ・ディエム-花として今日を生きる-が開催されている

タイトルの説明は付け焼刃になるため簡単にすると
古代ローマの詩人ホ―ラティウスの有名な句「カルペ・ディエム」から
「限りある今日の一日を花を摘むように真摯に生きよ」という意味

日本語で言えば「一期一会」だが、「カルペ・ディエム」とすることで
人間の「生」の世界がゆるやかに広がっていくように感じるから
言葉(イメージ)は不思議だ

日経新聞、テレビ朝日、テレビ愛知などメディアのバックアップも万全
展覧会がはじまったばかりというのに
新日曜美術館のアートシーンでとりあげられるなど話題沸騰






女優の坂井真紀をモデルにしたこの作品は
「理想の死について深く考えることは、自分の理想の生き方を考えることにつながる」
という伊島薫のメッセージ

本展では小原の四季桜に包まれて浮遊するスーパーモデルなど
寺山修司の世界を連想させる巨大な作品も



カルペ・ディエム
-花として今日を生きる-



花をモチーフにした現代作家12名の
絵画、写真、映像、インスタレーションを
1章「プロローグ カルペ・ディエム」
2章「花を摘む」
3章「枯れゆく花を見つめる」
4章「エピローグ 今日を生きる」
に分けて構成

12人の作家が「花」を切り口に「命」を見つめる展観は
先の東日本大震災の現実と重なり
次第に足取りが重くなるが「カルペ・ディエム」
「今を生きよう」と人間讃歌の気持ちが沸いてくるから不思議

世阿弥は能の奥義を花にたとえて「風姿花伝」を著したが
花は人、いまアートは何ができて、何をすべきか
全国のアートファン必見の企画展でお薦め!






展覧会の正面を飾ったクリムトの《オゲイニア・プリマフェージの肖像》
意表をつく導入で一瞬とまどったが、波乱のカルペ・ディエムを予感させるに十分

余談にそれるがクリムト作品はオーストリア政府が国外持ち出しを禁止しているため
日本で観られるのは豊田市美術館の《オゲイニア・プリマフェージの肖像》と
愛知県美術館の《人生は戦いなり(黄金の騎士)》の2点のみ



■出品作家
荒木経惟/イケムラレイコ/伊島 薫/河原 温/鬼頭健吾/栗田宏一
福田美蘭/福永恵美/中川幸夫/宮島達男/渡辺 豪/ノット・ヴィタル

■会期
2012年9月23日(日)まで

■アクセスと問合せはこちら









  


Posted by かとうさとる at 21:35 | Comments(0) | 美術・博物館+ギャラリー

2012年07月06日

居間にグロリオサを活けて出直し








昨夜は久しぶりに美味しいお酒をいただいた
雨の夜道で薄の葉と大葉とグラジオラスを手折って
ほろ酔い気分で帰宅






さすがに朝酒はしないが
朝風呂に入って
居間に昨夜の手土産の草花に
グロリオサを活けて
気分はカルペ・ディエム

-花として今日を生きる-
なんて言っている場合ではない!

大地の芸術祭まで三週間
さあ、どうしよう  


Posted by かとうさとる at 13:03 | Comments(0) | いけばなから

2012年07月04日

鈴木正三研究家神谷満雄先生逝く






かねてから入院療養中で心配をしていた鈴木正三研究会会長で
豊田文化賞を受賞された神谷満雄先生の訃報が届いた。享年87歳。






7月6日発行の地元のオピニオン紙「矢作新報」のコラムより転載







神谷先生は1925年市内旧上郷町に生れ、1960年東京大学法学部を卒業。旧東海銀行取締役調査部長、中部大学教授、拓殖大学教授を歴任した経済学博士。







    左は、鈴木正三の生地、則定町の心月院を案内する神谷満雄先生
    中央は、中近世日本思想史家で哲学博士の加藤みち子さん
    右は、国際エコノミストの水野隆徳さん
    神谷先生は東京在住で、楽しみにしていた豊田入りは
    2009年が最後となった



神谷先生の経歴が示すように、鈴木正三研究の特徴は、正三が仏教思想家にも関わらずエコノミストが多い事で、旧東海銀行在職当時の神谷先生に鈴木正三の研究を奨めたのも日銀の調査役だった。

理由の一つは、鈴木正三が日本人で初めて職業倫理を説いた『万民徳用』を著したこと。

西欧諸国が200年を費やした近代資本主義社会の構築を、日本が100年たらずでなしとげた原動力を研究した多くの先学がたどりついたのが鈴木正三で、私も神谷先生のご紹介で、当時テレビの経済番組で活躍していた水野隆徳氏など、何人ものエコノミストを恩真寺に案内した。

このように書くと、鈴木正三研究は一見順風に思われるが、本格的な鈴木正三研究が進んだのはここ数10年のこと。






    神谷先生の自筆の原稿



鈴木正三は、広辞苑に「仮名草子の作者」、「禅と念仏を融合させた仁王禅の提唱者」とあるように、行業が多岐にわたるため、長い間歴史の中で埋もれる原因の一つとなっていた。

こうした歴史の空白を埋めたのが神谷先生で、宗教学者で麗沢大学教授保坂俊司氏は「神谷博士は、現実社会とアカデミックな世界の両領域に通じた研究者であり、実社会と宗教世界の双方で活躍した正三の全貌を研究するには最適な学者」と記している。






神谷先生の鈴木正三研究は、1996年出版の『鈴木正三全集上下巻』に結実。全国の鈴木正三研究のバイブルとなった。いまはただ頭を深くして深謝するのみである。  


Posted by かとうさとる at 08:44 | Comments(0) | とよたの文化