2011年09月30日

農村舞台アートプロジェクト開催中(16)  






農村舞台ライブ
恵那文楽の写真が届いた



恵那文楽は地元協議に立ち会ってきたため、是非見たいと思っていたが、リレー個展の制作と重なり断念。そうなると気になるのが会場の様子で、プロジェクトの記録写真を依頼している石田真典さんに写真データーを届けてもらった。







300年の歴史をもつ岐阜県無形文化財恵那文楽は元禄時代に阿波の傀儡子から恵那山のふもとの川上(かおれ)地区に伝えられた文楽人形。
■日時⇒9月25日(日)19時開演
■演目⇒鎌倉三代記-高綱物語段
■会場⇒稲武地区桑原町熊野神社農村舞台


こちらは阿波人形浄瑠璃「寄井座」を
報じた読売新聞






■日時⇒9月24日(土)18時30分開演
■演目⇒傾城阿波の鳴門
■会場⇒小原区小原町賀茂原神社農村舞台





リレー個展も残すところ三日
最終日の9月2日(日)には
現代のへうげもの鈴木五郎の茶会を予定





松平地区リレー個展





松平郷は家康の始祖松平親氏が眠る徳川発祥の地
写真は松平郷を取材する司馬遼太郎
(「街道をゆく-濃尾参州記」より転載)

この機会に松平郷を尋ねてはいかが



坂上町六所神社⇒柴田周夫(造形)


柴田周夫さんは大坂万博の陶製ベンチ制作に参画以来、鯉江良二さんらと共に常滑の作家集団を主導。のちに常滑を離れて渡欧。陶芸体験を生かした独自の造形世界を展開。地元との接点がなかったため今回のプロジェクトが地元デビューとなった異色の作家。





収穫の秋を迎えた松平郷
遠景の集落の中央に見える合掌造りの屋根が六所神社農村舞台






市指定有形民俗文化財六所神社農村舞台の正面






裏から見た市指定有形民俗文化財六所神社農村舞台






成形した木型を凧糸で編み込んだ手仕事の彫刻
写真では微妙な造形と質感が紹介できないが
六所の大舞台の空間を支配した造形力は必見の価値あり




旭地区リレー個展

旭地区は全国水の郷百選に選ばれた山紫水明の山郷

先に紹介した徳川発祥の地「松平郷」に「全国水の郷百選」
既にリレー個展は終わってしまったが
オカリナの音色が響く藤岡
紅葉の名勝香嵐渓の足助
小原和紙と小原歌舞伎の小原
中馬街道と秋葉街道が交差する稲武
奥三河の花祭りの里につづく香恋の郷下山

農村舞台のステージは歴史と豊かな自然が育んだ心のふるさとです。
いつか農村舞台ガイドマップを片手に尋ねてはいかが



榊野町野見神社⇒市川明徳(書)


市川明徳さんは大字書のパフォーマンスがブームとなる以前から
書のパフォーマーの先駆けの一人として活躍





野見神社農村舞台の正面





舞台に近づくとセンサーが感知して
鬼火がメラメラと燃える仕掛けにドキッ


杉本町神明神社⇒石田真典(写真)


石田真典さんは卓越したカメラワークで豊田芸術選奨を受賞した
当地を代表する写真家として活躍




の杉本の神明神社農村舞台のランドマーク
国の天然記念物「貞観杉」の威容





参道の途中で貞観杉を振り返る





裏山の林道から車で登るコースもあるが教えない
聖なる山は六根清浄、歩いて登るのがルール





神明神社の舞台は伊勢湾台風で倒壊したため再建
地元の人の話によると山内は貞観杉クラスの巨木が
何本も聳えていたとのことで残念





で、こちらが貞観杉を切り撮った石田真典さんの作品
最終日2日(日)は、棒の手や地元に伝わる和太鼓などを競う神明神社の祭礼があり、支所の話によると近郷でも最大の祭りで必見とのこと。



時瀬町神明神社⇒物部浩子(書)

物部浩子さんは書のパフォーマーとして活躍





時瀬のランドマーク県内最大の銀杏の木
当時は樹高31㍍を誇っていたが倒壊を防ぐため上部を伐採
事情は理解できるが少し惜しい気も







書で時瀬の民話を読み聞かせた物部浩子さん


浅谷町八王子神社⇒鈴木五郎(陶芸)


鈴木五郎さんの紹介はこのブログでも何度も書いているためパス
(少々疲れてきたため先を急ぐ)





鈴木五郎の茶会を待つステージ
茶会当日は五郎ワールド全開の作品展示の予定もあり必見





五郎庵の茶道口





五郎庵の内部。ここにどんな茶道具が入るのか当日が楽しみ





天井を見上げると裸電球に織部のカサ
こんな灯りが欲しいが無理かな



最後に私
笹戸町八幡神社⇒かとうさとる






浅間山の大噴火で火の玉が飛来したという境内社浅間神社の
縁起に想を得て制作した「風船降臨」





舞台に掛け花を活ける






舞台に彼岸花をお供え









  


Posted by かとうさとる at 02:26 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月28日

いけばな雑司ヶ谷2011の開催決まる











第37回華道豊展⇒私は大王松をいける


松坂屋豊田店開店10周年
第39回豊田市民総合文化フェスティバル参加行事
第37回華道豊展

■会期⇒9月28日(水)~10月3日(月)
   前期/9月28日(水)~29日(木)
   中期/9月30日(金)~10月1日(土)
   後期/10月2日(日)~3日(月)
■会場⇒松坂屋豊田店8Fサンシャインホール





会期⇒9月28日(水)~29日(木)
素材⇒小原和紙の加納俊治先生の庭の大王松
陶器⇒常滑の吉川正道さんの白磁大壷
スペース⇒180㌢×180㌢


雑司ヶ谷の廃校で現代いけばな展

私も同人として参画する「Fの会」が予てから検討してきた
現代いけばなイベントの概要が決まった。

■名勝⇒いけばな雑司ヶ谷2011
■会期⇒11月17日(木)~20日(日)
■会場⇒旧高田小学校(東京都豊島区雑司ヶ谷2-12-1)





私は1F昇降口のオープンスペースを予定(チラシ左下)






出品者
伊藤庭花(小原流)
伊藤怜子(草月流)
上野雄次
宇田川理翁(古流理恩会家元)※Fの会
太田光(五十鈴古流)
大塚理司(古流かたばみ会家元)※Fの会
大吉昌山(草月流)※Fの会
かとうさとる※Fの会
粕谷明弘(一葉式いけばな家元)※Fの会
粕谷尚弘(一葉式いけばな家元嗣)
下田尚利(大和花道家元)※Fの会
長井理一(古流松藤会)※Fの会
早川尚洞(清風瓶華家元)※Fの会
日向洋一(草月流)※Fの会
松田隆作
山田尚俊(大和花道)
吉村隆(龍生派)※Fの会


会場の案内




  


Posted by かとうさとる at 02:00 | Comments(0) | いけばなから

2011年09月27日

農村舞台アートプロジェクト開催中(15)








リレー個展「風船降臨」






■とき⇒9月26日(月)~10月2日(日)夜明けから日没まで
■会場⇒笹戸町八幡神社農村舞台

私は一日に一度は必ず会場に居るように考えています
時間が上手くあい、みなさんにお会いできることを
楽しみにしています。






プロジェクターの設置を元ライブラリーの酒井先生に依頼したため
会場に急ぐと、風船の空気が抜けて重篤患者のよう
写真はメンテナンスした風船降臨のランドスケープ






想定では一週間程度はもつと思っていたが大誤算
急遽マツタニ㈱の社長に電話をしてンプレッサーを
借りたがこれから毎日のメンテナンスをどうするのか
アタマが痛い。






はちまん正人さんのオープニングライブ
音楽の懐石料理をいただいたような至福のメニューで
はちまん正人さんに感謝


明日(27日)は華道豊展の生け込み






とりあえず吉川正道さんの白磁の大壷を車に積んだがどうしよう  


Posted by かとうさとる at 02:27 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月26日

農村舞台アートプロジェクト開催中(14)









「蝶々夫人ファンタジー」で蝶々夫人を
歌で演じた二宮咲子さんはこんな人






9月25日朝日新聞「この人に聞きたい」より 





9月25日朝日新聞




みんなオペラのファンになった
農村舞台でオペラ「蝶々夫人ファンタジー」







9月24日(土)夜のとばりがおりると木々がライトアップされ
「蝶々夫人ファンタジー」が幕を開けた







「蝶々夫人ファンタジー」は、「ファンタジー」とあるように、蝶々夫人のエッセンスを生かした農村舞台版の短縮バージョンだが、そこはオペラの鬼才甚目裕夫さんの演出。イタリア人俳優を物語の進行役に使い、最後の劇的アリア「かわいい坊や」ではみんな目がしらを押さえ、なかには嗚咽する人も(恥ずかしながら私も)


同じ夜小原では
阿波人形浄瑠璃寄井座が上演された






私は「蝶々夫人ファンタジー」の制作に関わったため、観ることができなかったが、会場の片づけをしているところへ、オペラを中座して小原に走った伊丹靖夫さんから「凄い人で大盛況だった。今からなんか打ち上げがあるみたいなので行ってくるわ」と携帯に電話。

「良かった」と思わず膝が崩れてしまった。
みんなに感謝そして天候に感謝







「小原和紙」の里として全国に知られている小原のもう一つの顔は「小原歌舞伎」。多くの農村歌舞伎保存会が小原歌舞伎の門を叩いて指導を仰いでいるように、見巧者の多いところで、そんな目の肥えた見巧者をシーンとさせたというから、さすが寄井座。

写真は伊丹さんと同じように「蝶々夫人」と「寄井座」をハシゴした
石田真典さんが撮影したもので、早く見たい私は携帯で石田さんに電話

「いま、笹戸で作品を作っているのでデーターが欲しい」と無理難題
ダメ元でいたら夜の9時頃本当に届けてくれたから
農村舞台の作家はみんな人がいい。



で、とうとう私のリレー個展の番がきた

とうとう私は自分の案内を出せないままこの日を迎えてしまった
この日も朝の7時から連絡やら調整で出遅れでいやな予感





10時50分頃⇒笹戸の八幡神社で材料を下ろす






15時30分頃⇒作品のタイトルは「風船降臨」
浅間山の大噴火で火の玉が笹戸に飛来したという境内社「浅間神社」の縁起に想をえて命名したが、コンプレッサーの圧が弱くて空気が思うように入らない。3時間半かけてこの状態。





22:30頃⇒空気の充填がほぼ完了






23:00頃⇒作品の設置終了
このあと明日プロジェクターをセットして完了  


Posted by かとうさとる at 04:47 | Comments(1) | 農村舞台

2011年09月24日

農村舞台アートプロジェクト開催中(13)














足助・下山地区で
リレー個展4組 25日(日)まで開催中



23日早朝、リレー個展の会場を駆け足で回ったが
心配された台風の影響も最小限のダメージで済み一安心


足助地区
■西樫尾町八幡社⇒鈴木琢磨(彫刻)
■細田町細田神社⇒新實広記(ガラス)
■千田町神明神社⇒中根栄二(彫刻)・中根理(造形)
下山地区
■阿蔵町須賀神社⇒新宅雄樹(絵画)
■小松野町日月社⇒本多晋一郎






阿蔵町須賀神社⇒新宅雄樹(絵画)





細田町細田神社⇒新實広記(ガラス)



深見の磯崎神社で
「蝶々夫人ファンタジー」のリハーサル






磯崎神社農村舞台の全景





写真は場あたりのダメだしを確認しているところ
舞台上右から蝶々夫人を歌う二宮咲子さん
ピンカートンを歌う宮崎智永さん
青いシャツを着た人が演出・ピアノの甚目裕夫さん
舞台下赤いTシャツの人がシャープレスを歌う立花敏弘さん
立花さんの右隣が道化を演じるイタリア人俳優のジジデリーコさん










夜が更けてもつづくリハーサル
こんな至福を一人で独占していいのかと
膝がガタガタ震えて涙がとまらなくなってしまった


蝶々夫人ファンタジーを見たあとは
豊田の定点観測の30年にどうぞ






私はいまからシンポジウムの原稿作成
こんな付け焼刃でいいのか心配になってきた
記事は朝日新聞より転載  


Posted by かとうさとる at 01:25 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月22日

農村舞台アートプロジェクト開催中(12)












インフォメーション
    リレー個展ファイナル







佐渡の説教操り「猿八座」を報じた朝日新聞



来週はリレー個展のファイナル

会期⇒9月26日(月)~10月2日(日)
地域⇒松平地区・旭地区


松平地区リレー個展

坂上町六所神社農村舞台⇒柴田周夫(造形)

常滑の作家集団の一員として大阪万博の陶製ベンチ制作に参加。
以来鯉江良二などと共に常滑の時代を主導。常滑を離れたのちは
東欧などヨーロッパの伝統的な手仕事に魅せられて渡欧。
クレイワークから発展した独自の造形作品で活躍。








旭地区リレー個展

















浅谷町八王子神社で五郎流の茶室を制作中の鈴木五郎さん(右)












  


Posted by かとうさとる at 23:46 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月22日

農村舞台アートプロジェクト開催中(11)











私は自分が
非常識ということを忘れていた




今日(21日)の午後
台風も峠を越したため「今日はどうする?」と鈴木五郎さんに電話
「みんなが心配してやらしてくれんから今日はできん」と五郎さん。

みんな根性がない!と舌打ちして、テレビ桟敷のスイッチを入れると
「台風15号による大雨で豊田市の巴川が氾濫し避難勧告」のニュース。
根性の問題ではなく、私が非常識ということを忘れていた。





巴川を氾濫させた記録的豪雨が降った下山の阿蔵地区
山の向こうが東三河(奥三河の花祭りの里)、手前が西三河で
矢作川水系と豊川水系の分水嶺になっている。

この阿蔵地区は先の台風6号でも降り始めからの総雨量が
24時間で474ミリを記録した豪雨地帯の一つで
須賀神社の新宅君の作品が心配。


今週の農村舞台ライブ

問合せはいずれも
豊田市文化振興財団文化事業課
☎0565-31-8804



■農村舞台でオペラ
蝶々夫人ファンタジー


この夏、イタリアで開催された伝統のプッチーニーフェスティバル「蝶々夫人」で、主役の蝶々夫人を歌い大成功を収めた話題のソプラノ二宮咲子さん(岡崎市出身)で話題沸騰!

今日(21日)も演出の甚目裕夫さんと最終協議したが
境内のロケーションを生かしたオペラの野外劇で必見!
まさに一期一会の蝶々夫人で見逃した人は
運がなかったと諦めてもらうしかない。






■日時⇒9月24日(土)18時30分開演
■入場⇒千円(ただし中学生以下無料)
■会場⇒藤岡地区深見町磯崎神社農村舞台
(雨天の場合は藤岡交流館に変更)





MCと解説は博覧強記の音楽評論家の都築正道先生(中部大学教授)





演出と指揮・ピアノはオペラの鬼才甚目裕夫さん





こちらが蝶々夫人を歌う話題のソプラノ二宮咲子さん





ピンカートンは実力派テノールの宮崎智永さん





シャープレスは藤原歌劇団のバリトン立花敏弘さん





イタリア人俳優のジジデリーコさん

このほかポンゾ(坊主)で地元深見の教安院住職の服部潤明さん
ヤマドリ(神官)で市内岩倉神社宮司の鈴本昭彦さんが出演します。



■阿波人形浄瑠璃「寄井座」小原公演

国指定阿波人形浄瑠璃を代表する「寄井座」の初の小原公演で必見!
開催日が「蝶々夫人ファンタジー」と同じため
両方を楽しみにしていた市民からクレームを受けたがご容赦を





■日時⇒9月24日(土)18時30分開演
■入場⇒千円(ただし中学生以下無料)
■会場⇒小原地区小原町賀茂原神社農村舞台
(雨天の場合は小原交流館に変更)





阿波人形浄瑠璃と言えば「傾城阿波の鳴門」
小原公演では「順礼唄の段、十郎兵衛内の段」の二段を上演



■恵那文楽稲武公演

三百年の歴史をもつ岐阜県無形文化財「恵那文楽」は
元禄時代に阿波のくぐつ師から、恵那山のふもとの
川上(かおれ)地区に伝えられた文楽人形です。





■日時⇒9月25日(日)19時開演
■入場⇒千円(ただし中学生以下無料)
■会場⇒稲武地区桑原町熊野神社農村舞台
(雨天の場合は稲武中学校)





鎌倉三代記より「高綱物語段」を上演




農村舞台アートプロジェクトの市民企画
第10回とよた吟舞夢舞台一座記念公演
■構成吟舞-三英傑の戦い

詩吟の全国大会で活躍する各流派の会主が一座を組織して
夢の舞台に挑戦。第一部の相撲甚句もお奨め






■日時⇒9月25日(日)17時45分開演
■木戸銭⇒800円
■会場⇒石野地区中金町岩倉神社農村舞台






  


Posted by かとうさとる at 02:19 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月21日

農村舞台アートプロジェクトの経過報告(10)







リレー個展最終組
現代のへうげもの
鈴木五郎の茶会の設置はじまる


今朝(20日)鈴木五郎さんから
「こんな雨が降っとってもやれるかん」と電話
延期すると私の予定が狂ってしまうため
「屋根があるから雨は関係ない」と私(強引)

「ほんならやるか」と五郎さん(人がいい)
みんないい加減だから笑ってしまう






旭地区の浅谷町八王子神社ではじまった
鈴木五郎の茶会の設置スナップ






「腰壁に絵を描いてもいいかな」と五郎さん
「落書きが書いてあるぐらいだからいいじゃない」と私

本当に大丈夫かどうか知らないが、ここまでくると理屈抜き
五郎ワールドを全開させることが優先でやるしかない

  


Posted by かとうさとる at 00:37 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月20日

農村舞台アートプロジェクト開催中(9)


9月18日(日)農村舞台ライブ
佐渡の説教操り「猿八座」公演



 
歳末歳時記の一つに、京都の清水寺で発表される世相漢字がある。ちなみに昨年は「新」の一文字だが、政権交代の期待感が薄らいだいまでは覚えている人もいないのではないか。多分今年は東日本大震災で被災された人たちへの連帯感から「絆」で決まるのでは。

当然のように「絆」の大切さを説く人がいるが、ものぐさの私は本物の芸能体験を奨める。知識は腹の足しにならないが、琴線を鳴らす芸術的感動が、心の糧となるのは自明の理であり、古来より私たちはそのようにして「絆」の大切さを学んできた。

もって回った言い方をしてしまったが、佐渡の説教操り「猿八座」の上演にあたって、プロジェクトの発案者の一人である八木哲也さんが、地元の小中学校を回って「生徒たちに是非観るよう」と奨めたのも同じことを感じていたからだと思う。


十三代目薩摩若太夫と
佐渡の説教操り猿八座に万雷の拍手






佐渡には一人で一体の人形を操る古浄瑠璃の形式を伝える「文弥人形」「のろま人形」「説教人形」の三つの人形芝居が伝えられている。

農村舞台ライブに招いた猿八座は、こうした古浄瑠璃を復活させて、伝統芸能の面白さを現代によみがえらせることを目指して、佐渡の猿八で旗揚げをした説教人形の一座。






平安時代に実在した陰陽師安部清明は並はずれた占いの力をもっていたことから、いつの頃からか「晴明の母は狐だった」という伝説が生れた。

「信太妻」(しのだづま)は、この逸話をもとにした古浄瑠璃の名作の一つ。この夜は「信太妻」の五段のうち「葛の葉子別れ」で知られる三段目を上演。

写真は和泉の国(現在の大阪府)、信太の森近くで仲睦ましく暮らす家族。夫保名は畑を耕しに野良へ、妻は七つになる童子(のちに成人して安部晴明となる)をあやす物語のプロローグ。






咲き乱れる菊の花にみとてれているうちに、うっかり本性を現してしまった母は童子に手紙をしたためて信太の森に帰っていった。

写真は突然いなくなってしまった母にあいたいと、父に訴える童子と、障子に書かれた「恋しくば尋ねきてみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」の文字に、全てを察した父保名。






母を追って信太の森に迷い込んだ保名と童子

写真は母を探す手立てもなく、死して母のもとに行こうと刀をとつた保名と父に従う健気な童子。そこに狐姿の母が現れた場面。

余談に逸れるが、ロシアのサハリンで開催された国際人形祭に招待された猿八座は、同じ「信太妻」を上演して絶賛を博したというから、「絆」は「もったいない」と同じように国際語になる日も近いのではか。






写真は人間の姿に戻り、最後の別れを告げる母と母に甘える童子
ほとんどの人は目頭を押さえて観ていたのではないか。
そして物語は切ないラストへ…。



リレー個展第3組開催中

今週は死のロードウイークで紹介が間に合わない恐れがあるため
18日(日)の制作時に撮った写真で紹介に代えたい。


足助地区リレー個展


■西樫尾町八幡社⇒鈴木琢磨(彫刻)





農村舞台に突然白い猫の大群が出現





おいおい、そっちは外だよ


■千田町神明神社⇒
中根栄二(彫刻)・中根理(造形)


「つながりの間」2011 千田町神明神社

神明神社の農村舞台を観にきてくださった方
すべてが主人公となるような舞台装置でありながら
自らの内面を静かに見つめる場にしたい
そんな思いがはじまりでした。

その空間に座り、ながめる。歩いてみる。
木々の隙間から見える空
その土地にすむ人々が大切にしている神聖な場を感じとる。

目をとじてみる。
静かな心地よい風
かすかにきこえるおと

ひごろの物やことで溢れ返った中から
少し抜け出して静かな時を感じていただければ幸いです。
(メッセージ転載)





無垢なものに聖性が宿るというが納得



■細田町神明神社⇒新實広記(写真)





作品の設置中のため後日完成作品と差し替え


下山地区リレー個展


■阿蔵町須賀神社⇒新宅雄樹(絵画)





作品の設置中のため後日完成作品と差し替え


■小松野町日月社⇒本多晋一郎(彫刻)





日月社のアプローチ





「日月社の舞台をみて想を得た」と本多晋一郎さん







普通はこんな「想」をえないもの
脱力系の陶の阿形と吽形を観て絶句!
ひと皮むけた本多晋一郎さんの今後の展開が楽しみ



最後に目の保養を





小松野の日月社から阿蔵の須賀神社に向かう途中
「保殿の七滝」の看板を見つけて車を止めた






  


Posted by かとうさとる at 01:39 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月16日

農村舞台アートプロジェクト開催中(8)










さあ、明日からは
死のロードウイークがはじまるぞ!







稲武に向かう途中、またもガス欠の危機
国道153号の明川でスタンドを見つけて給油したが
二度あることは三度、車よりもアタマの酸欠が心配になってきた





今週の農村舞台アートプロジェクト

稲武地区のリレー個展は18日(日)まで

■野入町神明神社⇒伊丹靖夫(絵画)

伊丹靖夫さんは、豊田美術連盟理事長、豊田文化デザイン会議会長を歴任。農村舞台でもプロジェクトの委員長をつとめるなど、地域の芸術文化の担い手の一人として活躍。





長野県境に接する野入町は、古くから国道153号の街道沿いに開けた集落で、近年はブルーベリーの観光農園で訪れる人も多いとか。

国道153号の地蔵峠を越えるとそこが野入で、会場の神明神社は田圃の中に設置された伊丹さんのランドマークが目印。左手はブルーベリーの観光農園のため、どちらを見ても迷うことがない。





会場の野入町神明神社はランドマークを目印に左折
二年目を迎えてアートに目覚めたのかここの集落は
いろんなところにヘンなものが設置してあるので要注意






野入町神明神社は杉の巨木が目印






みんなで舞台を縄で縛ったり
使い古した長靴をランダムに放置したり
農民アートのワンダーランドみたい
そう言えば私も農民作家と言われたが本物には勝てない

左は「わしゃ何もやることがないがん」と肩を落とす伊丹さん
ところがこれはポーズで煎りたてのコーヒーを奨めて破顔一笑
作品を自慢したのかコーヒーを自慢したのかわからないが
ごちそうさまでした。





正面の梯子のようなオブジェは背負子といって山仕事に使った道具
「次はもっと大きな背負子を作ってダイダラボッチに担がせたいと
みんな張り切っているけど、次もやらなあかんかなぁ」と伊丹さん
まあしばらくは面倒を見てもらうしかないな。





覗き窓を覗いたら地元の人が覗いていてびっくり


■川手町八幡神社⇒加藤マンヤ(造形)

加藤マンヤさんは、エジンバラアートフェスティバル(エジンバラ)
City-netAsia2007(ソウル)など数々の国際展に招聘されるなど
愛知を代表する現代美術作家の一人として活躍。






岐阜県境に接する川手町は秋葉街道に沿って古くから開けた集落で
戦国武将の山田氏の川手城祉や山田氏の墓を詣でる人も

境内に突き出た橋掛りを誘われるまま渡っていくと…






シンプルな造形美に言葉が消えて風になったよう






時のたつのを忘れそう


農村舞台ライブ

夢渡野JazzLive




■日時⇒9月17日(土)18時開演
■会場⇒旭地区小渡町神明神社
■出演⇒Junko・側島万友美カルテット
■入場⇒無料


佐渡の説教操り「猿八座」




■日時⇒9月18日(日)18時30分開演
■会場⇒石野地区中金町岩倉神社
■演目⇒説教操り「信太妻」-葛の葉子別れの段-
■入場⇒千円(小中学生以下無料)当日券有り


農村舞台アートプロジェクトの予定

農村舞台リレー個展

足助地区/9月19日(月)~25日(日)
■西樫尾町八幡社⇒鈴木琢磨(彫刻)
■細田町細田神社⇒新實広記(ガラス)
■千田町神明神社⇒中根栄二(彫刻)・中根理(造形)
下山地区/9月19日(月)~25日(日)
■阿蔵町須賀神社⇒新宅雄樹(絵画)
■小松野町日月社⇒本多晋一郎(彫刻)
松平地区/9月26日(月)~10月2日(日)
■坂上町六所神社⇒柴田周夫(造形)
旭地区/9月26日(月)~10月2日(日)
■笹戸町八幡神社⇒かとうさとる(現代いけばな)
※9月26日(月)18:00~旭地区オープニング
はちまん正人ドラマチックピアノライブ

■榊野町野見神社⇒市川明徳(書)
■杉本町神明神社⇒石田真典(写真)
■浅谷町八王子神社⇒鈴木五郎(陶芸)
※10月2日(日)10~15時 鈴木五郎の茶会
■時瀬町神明神社⇒物部浩子(書)

農村舞台ライブ

農村舞台でオペラ「蝶々夫人ファンタジー」
■日時⇒9月24日(土)18時30分開演
■会場⇒藤岡地区深見町磯崎神社
■出演⇒二宮咲子(ソプラノ)ほか
阿波人形浄瑠璃「寄井座」
■日時⇒9月24日(土)18時30分開演
■会場⇒小原地区小原町賀茂原神社
■演目⇒傾城阿波鳴門「順礼唄の段、十郎兵衛内の段」
恵那文楽
■日時⇒9月25日(日)19時開演
■会場⇒稲武地区桑原町熊野神社
■演目⇒鎌倉三代記高綱物語段
吟舞夢舞台公演
■日時⇒9月25日(日)17時45分開演
■会場⇒石野地区中金町岩倉神社
農村舞台市民フェスティバル
■日時⇒10月2日(日)14時開演
■会場⇒松平地区九久平町神明宮
石野歌舞伎公演
■日時⇒10月8日(土)13時開演
■会場⇒石野地区中金町岩倉神社




  


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2011年09月15日

人生の親戚もいろいろで悲喜こもごも












13日(火)
いけばな仲間の日向洋一さんと
藤原素朝さんの結婚を祝う会に
出席するため新幹線に乗った








新幹線の楽しみは
浜名湖の車窓と
富士川から見る富士山の車窓

ところが
浜名湖はウトウトしていて通過
富士は雲の中
バイオリズムは下降線かも(要注意)








山の上ホテルは
三島由紀夫や松本清張
池波正太郎や遠藤周作など
文化人が定宿としていたという
クラシックなホテル








Fの会代表の
大和花道家元の下田尚利先生は

大江健三郎の小説
「人生の親戚」を引き合いに
一生付き合いを続けなければいけない
大切な友を「人生の親戚」とスピーチしたが

ここに集まった人はみんな
現代いけばなの荒波を共にした
「人生の親戚」で
時の発つのを忘れてしまった








で、こちらが主賓のお二人

「えッ」と思う方もいると思うが
いま流行りの年の差婚で
新婦の「いつまで一緒にいられるか
わかりませんが…」というあいさつに
みんな笑いと拍手


日向さんは草月のスターで
新婦の藤原さんは
京都の三千院を発祥の地とする
梶井宮御流二十一世家元

ある時期から
面識もない藤原さんから
いろんな案内が届くようになって
少しときめいたが
同じような被害(?)にあったオジサンたちと
互いに勘違いを慰めあってまた祝杯


おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな
楽しみにしていた
横浜トリエンナーレを諦めて
深夜バスに乗ったが
人生の親戚もいろいろで悲喜こもごも
  


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2011年09月12日

農村舞台アートプロジェクト開催中(7)









~地域に息づく農村歌舞伎~
豊田市郷土資料館で特別展
       「歌舞伎の衣装と文化」






農山村の氏子の祭礼に農村舞台で演じられた農村歌舞伎とは何か。
現存する歌舞伎衣装や台本から、今に生きる農山村の文化の精神的源流を探る特別展。農村舞台アートプロジェクトとセットでお奨め。






■会期⇒9月17日(土)~11月27日(日)
■会場⇒豊田市郷土資料館
■問合せ⇒豊田市郷土資料館☎0565-32-6561





藤岡の歌舞伎衣装の一部(展示資料)






引幕が使われていた北一色町藤岡神社農村舞台



9月11日(日)
農村舞台アートプロジェクト


リレー個展2組「小原地区」最終日
■大坂町熊野神社農村舞台⇒加納恒・加納登茂美
■松名町蘆和神社農村舞台⇒青山良博・青山啓子
■小原田代町八幡神社農村舞台⇒稲垣陽子
リレー個展3組「稲武地区」公開制作
■野入町神明神社農村舞台⇒伊丹靖夫
■川手町八幡神社農村舞台⇒加藤マンヤ
リレー個展4組「下山地区」制作準備
■阿蔵町須賀神社農村舞台⇒新宅雄樹
ストーリーテリング「下山地区」
■花沢町神明社農村舞台⇒ストーリーテリング

私は若手作家の新宅君の対応が心配で阿蔵町須賀神社農村舞台へ
途中ガソリンの給油ランプが点滅しはじめたがそのまま阿蔵に急いだ。
これが最悪の判断で、スタンドがない
ようやく見つけたスタンドも日曜休みで真っ青
なんとか国道301に戻って給油したがみなさんもご注意を。







私が「阿蔵町須賀神社農村舞台が心配」と言ったのは
祭礼道具の収蔵庫を兼ねているため
①スペースの確保の方法
②片づけ過ぎると「角を矯めて牛を殺す」危険性があるため
の二つ。





天井の太鼓は市の有形文化財「阿蔵の念仏踊り」に使う太鼓
心配した展示プランだが、舞台の構造を取り込んだ構想を持っているとのことで安堵。新宅君がこの空間をどのように異化するのか当日が楽しみ。





阿蔵の念仏踊り



東日本大震災から6カ月
旅の一座のような
ベリーダンサーたちの無言の背中に
膝が音を立てて崩れた






夜はストーリーテリングを観る予定をしていたが、デスクワークが貯まっているため断念。とりあえず、スタッフにあいさつをと、花沢町神明社農村舞台に立ち寄った。写真はこの春、目視調査で撮影した舞台の全景。





事務局から「舞台を直した」という話を聞いたが
目視調査から日も発っていないため半信半疑で参道を登った。





地元(花沢町)ではもともと修繕工事の計画はあったそうだが
ストーリーテリングの開催に合わせて修繕を前倒し
傾いていた回り舞台のお盆も見事に復活






スタッフはまだ来ていないとのことで
ストーリーテリングに出演するベリーダンスのメンバーにご挨拶





豊田スタジアムのミスチルが動員する7万人と
ストーリーテリングに足を運ぶ150人

比較は野暮のためしないが
東日本大震災から6カ月
旅の一座のようなベリーダンサーたちの無言の背中が
眩しくて膝が音を立てて崩れた。












  


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2011年09月10日

この混雑は何んだ!











家を出ようとすると車がない


昨夜、マツタニ㈱の社長に依頼していた
リレー個展「風船降臨」の素材が入ったとのことで
今後の作業の打合せをしたあと、行き付けの「山路」で
久しぶりに痛飲したことを思い出した。

そんな訳で山路の駐車場に置いてきた車を出すため
名鉄豊田新線に乗ったが若いカップルで満員



「ミスターチルドレン」という
ロックバンドとわかったが
オジサンはチンプンカンプン






豊田市駅で電車を降りると駅員がハンドマイクで
「帰りは大変混雑するので帰りの切符をお買い求めください」と絶叫

Jリーグのときもこんな光景を見るが客層が明らかに違うため
豊田スタジアムのコンサートということはわかったが
家族連れもいる幅広いファン層に普通のファッション
余程、根強い人気をもったキャリアのアーティストに違いない。






人がたくさん歩いているのだけで気分が高揚してくる






そう言えば私が子どもの頃
駅前通りはいつもこんな風に人があふれていた
写真は「目で見る豊田・加茂100年」から
上の写真と同じ場所を写したもの(昭和31年)
ボンネットバスが停まっているバス停は現在の参合館前広場
この写真を見ると、お盆の暑い日、実家の黒笹に帰るため
亡くなった母に手を引かれて、ここからバスに乗ったことを思い出す。






で、元の話に戻るが
「ミスターチルドレン」というロックバンドとわかったが
オジサンはチンプンカンプン

ちなみに「ミスターチルドレン」通称「ミスチル」というそうだが
コンサートは今日・明日の二日間で
7万人の入場が予想されているとのこと。

さあ、そんなことよりオジサンは農村舞台アートプロジェクト
明日は人手が足りないため、リレー個展4組
下山地区の阿蔵町須賀神社の新宅君の助っ人!
ここまできたらもう何でもやるしかない。







  


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2011年09月08日

農村舞台アートプロジェクト開催中(6)












全国水の郷百選に選ばれた旭地区
小渡の町おこしライブ

夢渡野JazzLiveのチラシできる

■9月17日(土)18:00start
■小渡町神明神社農村舞台
■入場無料







深見の佐藤さん
「鈴木五郎の茶会」用の材料を伐り出す



携帯を見るとオペラを予定している深見の磯崎神社のお世話役の一人
佐藤さんから着信アリ。そんな訳で今日のスタートは深見から





佐藤さんの家に着くと「頼まれた木を伐っといたでね」と佐藤さん。
「ありがとう」と私。「何んだん、鈴木五郎さんから聞いたけど深見じゃないのか?旭までどうやって運ぶだん?ウインチの付いたトラックじゃないとあかんよ」と佐藤さん。「わかっているで頼むよ」と私。
「わかった」と佐藤さん。

その足で深見の区長さんの家に立ち寄り
「蝶々夫人ファンタジー」の地元打合せ日時の調整
こちらも「頼むね」と私。「わかった」と区長さん

深見の人たちには助けられてばかりで感謝!


旭支所で
リレー個展5組のオープニング協議






旭地区は市中心部から県道豊田明智線を矢作川に沿って北進






時計を見ると12時40分
そこで食事処「やよい」でうな丼を注文
尾頭付きの丼で一瞬「ギョツ」
沢水で〆た生のいいウナギで焼きも見た目どおりでイイ加減
タレはストレート勝負でご飯はアツアツ
値段は1890円。ごちそうさまでした。





腹も落ち着いたところで旭支所へ
塚本支所長にチラシのデーターを渡して
オープニングの対応を協議


次は稲武へ





稲武へは杉本から足助の新盛で国道153号に出るコース
太田から足助の明川で国道153号に出るコース
矢作ダムに沿って秋葉街道に出るコースの三つ
今回は紅葉前線の観察ができる矢作ダムコースで稲武へ

ダム湖の中ほどで水の色がフェンスを境に違う箇所を発見
車を止めて観察するとビニールシートのようなフェンスで
ダム湖の濁りを取る装置らしい。
こんな簡単な方法でダム湖の水がキレイになるとは
コロンブスの卵かも。





稲武地区の川手(リレー個展の予定あり)で
押川大滝(名倉川)の看板を見つけて、また寄り道
押川大滝の名前は知っていたが見るのは初めて
場所は名倉川と矢作川の合流点で
鯉の滝登りというがこの落差と水量では難しそう


稲武地区の野入で
リレー個展3組の公開制作はじまる






手前はブルーベリーの観光農園
奥の杉木立の見える場所が野入町神明神社






「ウーロン茶でもみんなで飲むと美味いなァ」と伊丹靖夫さん
それにしても野入の人はみんな元気で負けそう






野入の人たちが軽トラックで材料を搬入
「みんな(野入の人たちと)で飲んどったら
どんどん話が進んじゃって
わしゃやることがないがんハハハ」と、人たらしの伊丹さん






これは何んかな(?)
ここから先は当日見てのお楽しみ

稲武交流館に立ち寄ると
旭の塚本支所長からの伝言が入っていて
旭支所経由で帰路に


追記⇒Webサイトで
農村舞台リレー個展のYouTubeを発見


Webサイトで農村舞台リレー個展のYouTubeを発見
誰が撮ったのか知らないが良く撮れていて目から鱗(感謝)

百聞は一見にしかず!
YouTubeをご覧になりたい方は

喜多町三丁目スタジオ農村舞台リレー個展
で検索してください。








  


Posted by かとうさとる at 23:43 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月07日

農村舞台アートプロジェクト開催中(5)


北京から嬉しい応援メール


中国北京に活動拠点を移した現代いけばなのカリスマ大坪光泉さんから、ツイッタ―に「今地方のアートシーンが熱い!豊田市を中心に農村舞台アートプロジェクト開催中…」を掲載したと嬉しいメール。(感謝)





写真は1978年、いけばな龍生誌に発表した大坪光泉さんの「植物人間」
現代いけばなとは何か、私の意味不明の説明を聞いても無駄
興味のある方は「大坪光泉」で検索をお奨め。



四六のガマも逃げた


「意味不明」と言えば、ひまわりネットワークで放映中の「農村舞台アートプロジェクト」を見て、思わず奇声を挙げてしまった。筑波山の四六のガマは、鏡に映った自分の姿を見てタラ―リタラ―リと油汗を流したそうだが、私の油汗は噴水レベルで、穴があったら入りたいが後の祭り。



リレー個展 第2組スタート





台風12号の影響で制作が心配されたリレー個展第2組が
四季桜と和紙の里、小原地区ではじまった。


大坂町熊野神社⇒加納恒・加納登茂美さん

加納恒さんと加納登茂美さんは、小原和紙の可能性を求めてジャンルを横断した制作活動を展開する好奇心旺盛なご夫婦のユニット。柔らかな思考と軽いフットワークでどんな大輪の花を咲かせてくれるのか楽しみ。

ローマ法王に献上するなど世界の絵本作家から最も美しい紙と称えられる小原和紙の加納俊治さん(日展評議員)は父。同じく日展作家として活躍する加納清さんは叔父と地元では芸術家ファミリーとして有名。





脚立を使って作品の手直し中のため完成作品は次回。
加納恒さんは人柄がいいため、お客さんがくるたびに脚立を降りて応接していたが、私なら作業優先で脚立に乗ったまま絶対降りない。
私としては悪気はないが人格に問題があるのかも(気分は複雑系)






こちらは雨が紙を土に還しはじめた加納登茂美さんの作品。登茂美さんは、地元の人から「ここは昔の旧道で大坂の酒蔵から馬で峠越えをした」という話を聞いたことから、「何かそんな痕跡を記したい」と思ったそうだ。右に続くのが熊野神社の参道、左が旧道で、昔の主要道がこんな山の中を通っていたとは、嬉しい発見。




松名町蘆和神社⇒青山良博・青山啓子さん

青山良博さんと青山啓子さんもご夫婦で活躍する作家。どのような経緯で小原に移り住んだのか、詳しくは聞いていないが、小原に入る前は四国の直島でギャラリーをしながら創作活動をしていたとのこと。

常滑などに行くと、こんなユニットの作家をよく見かけることがあるが、豊田にはいないタイプで嬉しい。

もしこのブログを読まれている方で、新しい創作の場所を探している方がいたら、小原、足助、旭、稲武など、豊田の山間部は魅力的なのに空き家も多く、それでいてアクセスはほどほどで絶対お奨め。





青山良博さんと青山啓子さんの協働制作の全景。社殿から舞台に向かって鈴をつけたロープがつながっている。風が吹くと鈴がなる仕掛けだが、鳴らなくても鈴の音が聞こえてくるような気がするから不思議だ。





舞台の正面





なにごとのおわしますかは知らねども
風と光と揺れる影


小原田代町八幡神社⇒稲垣陽子さん

稲垣陽子さんは豊田の新世代作家の一期生(?)で、豊田文化デザイン会議の「共感する悪所」など、何度も一緒に仕事をしたことがあるが、仕事を見るのは久しぶりで楽しみ。





舞台の全景





袋状に縫ったフェルト系(?)の布地のインスタレーション





地元の人の嬉しい応援メッセージ
こんなメッセージを読むと頑張らなくてはと思う












  


Posted by かとうさとる at 12:33 | Comments(0) | 農村舞台

2011年09月05日

農村舞台アートプロジェクト開催中(4)









灯台もと暗し

今朝(4日)は台風一過の晴天を思い描いていたが
夜が明けても風雨が強く予定を変更
デスクワークとは名ばかりの身の回りの整理をはじめたが
これが難儀でどこから手をつけていいのかわからない

私は定点観測(定期健診)という言葉をよく使うが
最優先の観測場所が「私の部屋」だったと気がついたが
もう手遅れかも…。


リレー個展の第2組制作はじまる

リレー個展第1組の最終日。午後風雨も弱まってきたため、前回報告した迫町磯崎神社の再展示の準備をして現場に向かったが、現場は依然として風が強く断念。お詫びの掲示をして、第2組の小原地区へ。

■小原田代町八幡神社農村舞台(稲垣陽子さん)制作設置完了
■松名町蘆和神社農村舞台(青山良博さん・啓子さん)5日公開制作
■大坂町熊野神社農村舞台(加納恒さん・登茂美さん)5日公開制作






小原に着くころには雨も小康状態で一安心





左は蘆和神社農村舞台で予定している青山良博さん
右は小原和紙の加納恒さん

「雨で心配していたが地元の区長さんが俺が道を直すから
あんたたちは作品を作るように、と言ってくれた」と加納さん
こんなふうにしてみんなに支えられていることを感謝
雨の中、重い発電機を運んでくれた文化振興財団の職員にも感謝







私の聞き違いでなければ、花びら餅のようなピンクの花弁は
手漉き和紙を紅ショウガで染めたとのことだが
ほのかにショウガの匂いがただよってお抹茶が飲みたくなりそう


リレー個展第1組最終日





延長展示が決まった松沢二三夫さんの「鬼ごっ子」(読売新聞)







9月2日(金)発行の矢作新報


リレー個展第1組の内
紹介していなかった2舞台を紹介



城見町神明社農村舞台⇒鈴木真幸登さん

鈴木真幸登さんは真言宗の僧侶で、茶華道との出会いは京都で修業中に嵯峨流に入門。関西の現代いけばな界で活躍する大坂の松井清志さん、田中美智甫さんとは京都時代からの友人ということだが、年をとらない秘訣はいつまでも夢を語る友を持つことかも。(華道連盟理事長)





作品1
神明社参道の掃き掃除からはじまり
神域全体に目配りした丁寧な仕事でお客様をお出迎え





作品2
「木染月」(こそめづき⇒旧暦の8月)と題した献花





作品3
写真ではよく見えないが(肉眼でも同様)、シダをプリントしたように挟さみ込んだ透明のアクリル板を紗幕のように吊り下げている。シダの繊細な形状と透明感が抑制した精神性を感じさて好きな一点。



三箇町八柱神社農村舞台⇒石川泰弘さん


褒め殺し風に紹介すれば
石川泰弘さんはモダンアート協会の会員として活躍。もうひとつの顔は小学校長で美術教育のエキスパート。酒を飲ませてギターを持たせればプロのシンガーソングライター顔負け。おまけに住んでいる家が白亜の邸宅で奥さんもキュート。やっぱり褒め殺すしかないか(ハハハ)





三箇町八柱神社は安政3年に建てられた美しい舞台
 




木立に囲まれた薄暗い境内と無人の舞台。演劇的には最高のシチュエーションで、やはりというか、寺山修司風のおどろおどろした世界を演出した石川泰弘さん。苦戦したくせに、へへへへと自画自賛している顔が見えるようで、私も思わず笑ってしまった。
  


Posted by かとうさとる at 02:50 | Comments(1) | 農村舞台

2011年09月03日

映像から見た豊田の定点観測30年









今年は市制60週年ということで
記念イベントが目白押し



農村舞台アートプロジェクトもその一つだが、もうひとつ私が関わっているのが、「豊田の今」を市民目線で撮り続けている豊田ビデオリポータークラブが主催する「映像から見た豊田の定点観測30年」

文化情報番組「文化アワー」208本、市民の活動記録映像約300本、全国から寄せられたビデオコンテストの入賞作品約440本などなど、膨大な映像コンテンツをアーカイブする豊田ビデオリポータークラブの全容を初めて明らかにするもので、目と耳をしばらくお貸しいただきたい。


内容は「ブース展示」と
「シンポジウム」の二つ


「映像から見た豊田の定点観測30年」は、市制60周年・市民文化会館30周年記念記念イベントとして計画されたもので、内容は「ブース展示」と「シンポジウム」の二つ。





ブース展示

豊田市街地の変遷を記録した豊田定点観測コーナー、豊田ビデオコンテスト入賞作品コーナーなど6つのブースに分けて展示。

中でもお奨めは、東京ビデオフェスティバルで映画監督の大林宣彦が絶賛した豊田大橋建設の陳情から渡り初めまで、20年に渡って撮った記録映像。渋滞の空撮からはじまり、市民の陳情、テレビへの投稿、設計者の黒川紀章のインタビューなど目が点になってしまうお宝映像の連続。


シンポジウム





シンポジウムは「今、ビデオ映像に問われるもの」をテーマに、映画監督の大林宣彦が基調講演。パネリストは「市民ビデオ宣言」をして市民ビデオの時代を主導した映像作家の小林はくどうほか以下の6名。

■小林はくどう(映像作家・とよたビデオコンテスト審査委員長)
■多和田博(CATV・ひまわりネットワーク代表取締役)
■小澤庄一(元足助観光協会会長)
■丹羽健司(矢作川水系森林ボランティア協議会代表)
■稲垣敬一(豊田VRC・記念事業実行委員長)
■かとうさとる(コーディネーター)


映像から見た豊田の定点観測30年

■会期⇒9月23日(金)~25日(日)

■会場⇒市民文化会館A展示室

シンポジウム

■日時⇒9月24日(土)13時開演

■会場⇒市民文化会館小ホール

  


Posted by かとうさとる at 02:12 | Comments(0) | とよたの文化

2011年09月03日

農村舞台アートプロジェクト開催中(3)










対処療法でごまかしてきたが
腰痛と歯痛のダブルパンチ



行き付けの山中接骨院のベットで横になると
「かとうさん疲れが原因だわ、いつまでも若いと思っているかも知れんが年を考えりん」と先生

次に、ますだ歯科医院のドアを開けたが
腰痛と歯痛のダブルパンチで気分は限りなくブルー



リレー個展の台風対策





台風の進路と想定される作品のダメージ
ダメージによる舞台回りの被害などを
総合的に判断し次のような対策を講じた

■城見町神明社⇒受付回りの撤収のみで対応

■西広瀬町八剱神社⇒受付回りの撤収のみで対応

■迫町磯崎神社⇒作品撤収。4日(日)再展示

■三箇町八柱神社⇒受付回りの撤収のみで対応



  


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2011年09月01日

農村舞台アートプロジェクト開催中(2)


農村舞台アートプロジェクト4日目


昨日(30日)の小原地区の蘆和神社農村舞台の搬入協議
阿波人形浄瑠璃「寄井座」の設営協議に続いて
今日(31日)は稲武地区の熊野神社農村舞台で「恵那文楽」の設営協議
リレー個展も2組目の制作がはじまった。

移動の途中携帯をとると
「さとるさん台風がきたらどうするだん」と石川泰弘さん
「来たら来たとき考えるから」と私

「展示が終わったあと、片づけがすぐできないけどどうしたらいい」
と稲垣陽子さん。「地元の区長さんに自分で相談しろ」私
「ダメだといったら」と稲垣さん
「わかった!その時はなんとかするから」と私

「スタンプが置いてない」「看板がわかりにくい」「蚊が多い」…
「わかった」と私。貧しい食事で最後までもつか心配になってきた。





読売新聞8月31日(水)



ここまでくるのが大変





桑原町熊野神社農村舞台で「恵那文楽」の設営協議をする
左から小野市民文化会館館長、後藤稲武交流館長
地元の桑原町の役員さん、右端は交流館の文化部会長さん

なんか難しい話をしているように見えるが
話の内容は文化振興財団と地元の役割分担の最終確認で
「わかったな、わかった」とみんな即決で答えが早い

「MCはだれがやるだん」と後藤館長
「地元でやってほしい」と私
「わかった、じゃ俺たちでやるわ」と後藤館長

「さとるさん、川手の区長さんが心配をしているので電話をしてあげてよ。10日にお祭りがあるで一緒に行くかん、安心するで」と後藤館長
「わかった」と私(行くという意味)

「協議といってもそんな程度か」と思われるかも知れないが
ここまでくるのが大変。


帰路稲武郷土資料館で
県指定の小田木人形座の頭と衣装を見る






小田木は足助方面から伊勢神峠を越えると最初に見える谷間の集落で
足助地区の明川と同じ中馬の宿場村の一つ。

定かではないが、小田木人形座は、阿波のくぐつ師が伊那谷に伝えた人形の流れをくむものと言われ、宝暦武蔵(1752年)と記された人形が遺されていることから、起源は江戸時代中期以前に遡るのではないか。

四国から人形遣いや太夫を招いて指導を受けるため「人形田」と呼ばれる共有地で費用を賄ったという小田木の人形も、芝居や狂言を戒める風潮の中で、明治8年に幕を閉じ、衣装と道具は八幡神社横の郷庫に保管。以来二度と演技が行われることはなかったそうだ。人形舞台も大正年間に取り壊された。

小田木の人形は、昭和42年に頭45点、衣装30点が愛知県指定有形民俗文化財に指定され、深い山里のロマンを今に伝えている。





「小田木人形座」は旧稲武町が調査した唯一の紀要で先人に感謝

  


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