2010年04月30日

花木の饗宴もいよいよラストラン


一歩家を出ると
野山は新緑が萌えあがり
全山が風で揺れているよう






トヨタ労連の「つどいの丘」に
躑躅の巨大なタペストリーが出現





近くの人に楽しんでもらうため
ライトアップをしているとのことで
夜の躑躅も見てみたいもの





トヨタ労連の「つどいの丘」のアクセスは
東海環状藤岡インターより和紙の里小原方面に向かって5分ほど。猿投グリーロード藤岡インターより同じく3分ほど。
愛知県緑化センター・昭和の森に隣接しているため
花木好きにはたまらないゴールデンスポットでお薦め。
  


Posted by かとうさとる at 02:43 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月28日

明治用水頭首工を若鮎の第一陣通過






猿投窯の工房に咲いていた牡丹


新見さんが歳をとらないはず

猿投窯の山田和俊さんの工房を訪ねた足で、地域の論壇紙「矢作新報」を発行している矢作新報社に立ち寄った。社長の新見さんは先年まで矢作川漁業組合長をつとめるなど河川問題の論客だが、根っからの鮎キチで話はわかりやすい。
今年は春先の冷え込みで若鮎の遡上が遅れているらしく、
話をしていても若鮎の遡上が心配でならない様子。とうとうしまいにはたまりかねて携帯で電話。

「どうだや」「そうか上がったか」「わかった、今から行くで待っとれ」と話はそれだけ。相手はどうやら若鮎の遡上をカントする調査員で、今年一番の若鮎が明治用水頭首工の魚道を上ったらしい。「悪いけど鮎が上がったらしいでまた来てくれん」と新見さん。確か70歳を過ぎているはずだが、毎年こうした楽しみがあるから「歳はとらないはず」と納得。


明治用水頭首工を
ジャンプして遡上する
若鮎のイメージ写真






明治用水頭首工の魚道を遡上する若鮎





若鮎の遡上数は、ベテランの調査員が魚道の出口でカント。写真のようにジャンプしていくため、目が慣れれば若鮎が遡上する姿を見ることができるが、くれぐれも調査員の邪魔をしないように。(写真は矢作川研究所のホームページより転載)


  


Posted by かとうさとる at 23:40 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月27日

北條明直メモリアル展に私も出品


いけばな研究の名著「いけばなとは何か」「いけばな人物史」「花の美学」を著した北條明直先生の七回忌にあたり、ゆかりの人たちが世話人となってメモリアル展を開催する。





プロフィール

北條明直先生(1923-2004)は大月市に生まれ、国学院大学で折口信夫に学ぶ。1947年文部省芸術課に勤務し、芸術祭の企画運営を担当。1950年いけばな界では、はじめての文部大臣招待日本華道展の担当官としていけばなに関わる。文部省を離れたのち、跡見学園女子大学、都留文科大学で美学、美術史を教える。いけばなをはじめ、日本伝統芸能の研究に携わり、私財を投じて「旧いけばな造形大学」を経営。また「姫路城」(文部大臣賞)「歌舞伎の魅力」(国際コンクール銀賞)など、伝統芸能を題材にした数多くの映像作品を手がけるほか、日本アマチュア演劇連盟会長としても活躍した。(詳しくは当ブログ「いけばな選書4北條明直著作集」を参照)






北條明直メモリアル展の会期は
5月14日(金)午後3時~午後5時
5月15日(土)午前10時~午後5時
5月16日(日)午前10時~午後4時
会場は
神奈川県座間市の座間神社「すいめい」
出品は
北條先生にゆかりの作家50名余がジャンルを横断して出品。私も参加を予定している。会場でゆかりの人たちに再会できることを楽しみにしているが、アクセスの東名高速は物流の大幹線で注意していてもヒヤリハットの連続で心配だ。おいしいものを手にするためには試練が必要ということか。


座間神社の案内は




問合せは
座間神社「すいめい」 ☎046-251-0245
事務局 飯尾しづ子 ☎0424-62-4002
  


Posted by かとうさとる at 17:13 | Comments(0) | いけばなから

2010年04月25日

大地の芸術祭の図録発売はじまる


NPO法人越後妻有里山協働機構が
大地の芸術祭越後妻有アート
トリエンナーレ2009の図録を発行






大地の芸術祭の図録の表紙


図録の主な内容は

●里山とアート
2009年大地の芸術祭の全作品・イベントを美しい写真で紹介
●トークセッション「建築と美術の共生」
●シンポジウム「越後妻有と農業の未来」
●座談会「メディアから見た、大地の芸術祭」
●資料編
からなり
大地の芸術祭に足を運んだ方には感動の再現を
見られなかった方には次回のために、是非お薦め。

地域行政に関わる関係者は必読

また、本書はアートの現在を記すとともに
「文化による地域おこし」の協働の記録で
地域行政に関わる関係者は必読。





大地の芸術祭の図録のオビ


図録を説明することは不可
もう購入してもらうしかない


私も本の編集の真似ごとをすることがあるが、図録を一読して編集の構成力と腕力に絶句。この図録を説明するためには、A4版246ページ全部を説明しないと不可で、もう購入してもらうしかない。





大地の芸術祭の図録の裏表紙


図録
規格≠A4版246ページ
定価≠3500円(消費税別)
注文問合せ
NPO法人越後妻有里山協働機構
〒942-1526
新潟県十日町市松代3743-1
Tel 025-595-6688
fax 025-595-6181
http://www.echigo-tsumari.jp/


  


Posted by かとうさとる at 03:32 | Comments(0) | 大地の芸術祭「蓬平いけばなの家」

2010年04月23日

農家を再生したギャラリーで吉川正道展


常滑の吉川正道さんから
お洒落な展覧会の案内をいただいた


名古屋芸術大学教授の吉川正道さんは、中部国際空港の美しい青磁の陶壁をはじめ、世界の主要都市の美術館に招かれるなど、近年最も充実した活動を展開している陶芸家で、明るい人柄にファンも多い。奥さんの吉川千香子さんも陶芸家として活躍。2人のおしどりぶりは有名。





陶の巨大なオブジェ「だんご」と吉川正道さん






吉川正道さんの白磁に柿をいける
(かとうさとる作品集より/2004年)






農家を再生した風の沢ギャラリーの母屋(宮城県栗原市)


東京23区より広い越後妻有の里山を舞台に展開する大地の芸術祭をはじめ、古民家や町屋をギャラリーで再生する流れが加速してとまらない。吉川正道さんからいただいた案内も、宮城の農家を美術館として再生したもので、オーナーは東京でギャラリストとして活躍している杉浦節美さん。

案内をいただいて、驚いたのは会期中に予定されているイベントの内容で、オーナーの美に対する篤い思いと、土地の人たちへの畏敬の思いが昇華した構成で、目から鱗。というよりも一言で言えば私の好みで贅沢の極み。





吉川正道展のイベントプログラム



吉川正道展の会期とアクセス




 

会期/2010年4月24日(土)-11月29日(月)
開館/11:00-17:00(10月、11月は16:00まで)
休館日/火曜日、水曜日、木曜日
(曜日にかかわらず祝日は開館)
料金/一般500円、未成年者無料
問合せ/風の沢ギャラリー http://www.kazenosawa.jp/
☎0228-52-2811

  


Posted by かとうさとる at 15:14 | Comments(0) | アートの現在

2010年04月21日

今日は山菜の初もの


先ずは収穫した山菜をお供え





吉川正道さんの器に筍のチビを入れてお供え





次にコシアブラと屈みをお供え


今晩は私が主夫で楽しみ

  


Posted by かとうさとる at 17:36 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月20日

楓のトンネルで翠の森林浴


私は水木しげるではない

豊田市は今でこそ自動車のまちとして知られているが、祖母の代まではいろいろな風習が残っていた。台風の時は、先端に鎌を縛り付けた物干しざおを南の空に向けて立てるのが慣わしで、伊勢湾台風の時も祖母に叱られながら物干しざおを立てたことを覚えている。「嵐を切る」というおまじないのようなものだったと思うが、不思議なことに伊勢湾台風が最後で、鎌を立てたという記憶がない。

こんな話をすると、私の生まれ育った地元でもみんな覚えていないという。私の思い違いと思われているようだが、私は水木しげるではない。集落の家々の東の角に物干しざおが立った異様な光景はあれが最後で、忘れるはずがない。

生命のメカニズムは不思議

もう一つは出産や死亡が潮の満ち引きに関係するというもので、科学の領域で否定されているようだが、妻の体調を観察していると科学では解明できないものがあるのではないか。気圧の変化が人間の内圧のバランスを崩すためで、気象予報士よりよく当たる。妻がぐったりして動かなくなったら雨具の用意すれば、まず外れることはない。そんなわけで近頃の私は朝刊が届くと真っ先に天気予報を見ることにしている。妻には黙っているが不測の事態に備えるためで、生命のメカニズムは不思議だ。


こんなときは一人で
楓のトンネルを散策






楓の名勝と言えば足助の香嵐渓が有名だが
近場の東名名古屋CCの楓もなかなかのもの





楓の新緑は格別





明日は天気になるといいが

  


Posted by かとうさとる at 02:41 | Comments(1) | とよた風土記

2010年04月17日

日本いけばな芸術中部展に足を運ぶ


松坂屋と大丸の合併余波

松坂屋名古屋店で開催中の日本いけばな芸術中部展に足を運んだ。あいにくの雨のため若宮大通り公園の駐車場からタクシーを拾った。ところが松坂屋名古屋店が旧本店なのか、名古屋駅店なのか迷ってしまった。愛知の人間(特に名古屋)にとって松坂屋は特別な存在で、名古屋ブランドの消滅は旧東海銀行(現三菱東京UFG銀行)に次いで二度目。「ブルータスよ、お前もか」と落胆した人も多いのではないか。





一瞬迷ったが栄の松坂屋旧本店へ。正面に見える塔は1956年
(昭和31年)日本で最初に建てられた名古屋テレビ塔。



日本いけばな芸術中部展
本展を見るのは久しぶり


財団法人日本いけばな芸術協会(名誉総裁常陸宮妃殿下)は
1966年(昭和41年)に設立。中部展はこの日本いけばな芸術協会が主催するもので、東西の協会役員と東海3県の会員を中心に前後期合わせて494名が出品。私ごとになるが本展を見るのは久しぶりで、いろんな意味で楽しみ。





日本いけばな芸術中部展の入場券





お客さんの流れが途切れることなく、他のジャンルの人が驚いていたという話を聞いたが、芋を洗う混雑を体験している世代には物足りなさも。写真は会場入り口付近の賑わい。





当時は1日平均で1万~1万五千人を数えていたが、
芋を洗うその数字がバルブで、いまが身の丈の賑わい。





副会長の池坊由紀さんの作品





会場で名古屋の重鎮にばったり。
「よう、お前さん元気かや」と石田流の石田秀翆家元。





こちらは草月流の加藤都志江さんのグループ






「よお、かとう君きたかや」と
中日いけばな協会理事長の柴田堂風さん。
みんな年配なのにお元気でなにより。


外に出ると雨が本降りに

デパ地下でお土産の「赤福」を買ったあと
目の口直しに白土舎の坂本夏子展、ギャラリー名芳堂の八島正明展、ガレリア・フィナルテの赤塚祐二展を見て豊田へ。





4月も中とは思えない肌寒い雨にコートを着た人も
そろそろ最後のリセットをしなければ。  


Posted by かとうさとる at 05:06 | Comments(0) | いけばなから

2010年04月15日

予定していた筍ご飯はお預け


4月14日(水)午後
民芸館に打診していた展覧会の
キャンセルをするため家を出た。


もう一つの目的は旬の筍の様子をこの目で確かめるためで、本命はこちら。





民芸館の協議は「○○では仕方がないね」でおしまい。
写真は越戸発電所の駐車場から見た矢作川の新緑





石野の里山の新緑を目で追っていくと空に飛行機雲が





振り返ると西日に向かって消えていく飛行機が


「筍はまだ」と私
「少し早いぞ」と丹羽先生






目的の竹藪に到着。大地の芸術祭の「蓬平いけばなの家」の幟の孟宗竹はここから妻有に運んだもの。早速持ち主の丹羽先生のお宅を訪ねて「筍はまだ(?)」と私。「ハハハ、まだ少し早いぞ(!)」と丹羽先生。と、そんなわけで今晩予定していた筍ご飯はお預け。写真は去年の筍でご容赦を。





帰路は近くの恩真寺にお参り
正三道はツツジが満開
  


Posted by かとうさとる at 01:18 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月13日

話題の映画「降りてゆく生き方」から


映画を吉幾三の
「俺は田舎のプレスリー」風に
プレゼンすれば


♪♪お金もうけが目的でないから、DVDもつくらないし、テレビの放映もしない/一般の映画館では上映せずに、市民団体や商店街の有志が自主上映/当然有料宣伝広告もしない/新しいことにチャレンジしたい!学びたい人みんな集まれ/昇ってゆく豊さから降りてゆく幸せ♪♪

吉幾三の「俺は田舎のプレスリー」風に言えば、こんな宣伝文句がぴったりの話題の映画「降りてゆく生き方」を見た。





全国各都市で
自主上映の輪が広がる


当初は「町の再生」がメインテーマだったが、脚本を書くため地域再生にかかわる人たちを取材するうちに、「環境保護」など人のつながりを再生する新しい生き方にシフト。製作する過程でもストーリーがどんどん変わっていったというユニークな経緯をもつ映画で、全国各地で上映会が開催され、これまでに全国50カ所以上で上映。見た人が「私の地元でも」と、さらに大きな広がりを見せているとのこと。

映画「降りてゆく生き方」in名古屋は、午前、午後の2回上映で、私が見たのは午後の部で、ほぼ満席。受付で聞くと午前も満席とのこと。口コミでこの動員力は想像以上。


昇ってゆく豊さから降りてゆく幸せ

主演は武田鉄矢。舞台は新潟、懐かしい妻有の里山も。
ストーリーは『都会のやり手営業マンが自然を守ろうとする人たちと連携する生き方に「降りてゆく」。人をけ散らして生きてゆくことのむなしさを描いた。』(8日付け朝日新聞「ひと」より転載)もので、やり手営業マンとは名ばかりの、家族からも見捨てられた団塊世代の元エリートサラリーマンを武田鉄矢が好演。

元キャスターで環境活動にも熱心な野中ともよも実名のキャースター役で出演。こんな魅力的な女性だったのかと不明を恥じたが、いい生き方をした人はみんなキラキラ輝いている。そういえばラジオ深夜便に出演した音楽評論家の湯川れい子も上質な語りで、魅力的だったことを思い出した。

余談に逸れたが、より多くの豊かさを求めて昇ってきた時代から、身の丈の幸せに降りてゆく時代へ。映画は深山に降った雨水が沢を下りやがて大地を耕すように、人から人へ絆の輪を広げてゆくが、現実には降りてゆくこともままにならない高齢者も。予備軍である私は映画的感動と同時に重い宿題をもらったようで、気分は複雑系。


映画「降りてゆく生き方」の直近情報





映画「降りてゆく生き方」に興味のある方は
公開一周年記念「生き方」の祭典がお薦め。

内容:映画の上映とスペシャルトーク(武田鉄矢ほか)
日時:4月18日(日)
午前の部11:00開演/午後の部15:00開演
会場:日本青年会館大ホール(東京・神宮外苑)
問:080-5055-9991/080-5339-9900/090-9374-6594 

  


Posted by かとうさとる at 00:08 | Comments(0) | らくがき帖

2010年04月12日

花木ハンター出没


山ツツジが群生していた
湿地が無残な姿に






桃名人の林さんに
「花桃ならいくらでも切っていいよ」と言われているが
本人がいないところでは花泥棒と間違えられそうで
さすがの私でも手が出ない。





そんなわけで山ツツジの自生している
猿投山の湿地に分け入ったが
あたりの様子がおかしい。





山ツツジが群生していた湿地が無残な姿に。
砂防堰堤の工事らしいが、湿地が自然の堰堤になっていた
のに。湿地を壊してコンクリートの堰堤をつくるとしたら、
アタマがおかしいのではないか。

さすがの花木ハンターも
今日は収穫なし




  


Posted by かとうさとる at 01:45 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月10日

戸井十月のユーラシア大陸大紀行に嵌まる


番組は五大陸を
バイクで走破するという無謀な企て


いま、BSの旅行番組「旅チャンネル」戸井十月のユーラシア大陸大紀行に嵌まっている。番組は五大陸をバイクで走破するという無謀な企てで、還暦を迎えた戸井十月が最後に選んだのが世界最大のユーラシア大陸。番組ガイドによると、ポルトガルのロカ岬をスタートし、スペイン、フランス、イタリア、バルカン諸国を経て、西洋と東洋が交わるトルコへ。私が知らなかっただけかも知れないが、同時代に戸井十月のような無頼派の作家がいたことが嬉しくてたまらない。





戸井十月のユーラシア大陸大紀行のコース
(「旅チャンネルのホームページから転載)



真実に勝るサスペンスはない

私が見たのはここからで、番組は第五章「知られざるイスラム世界」、第六章「中央アジア横断」、第七章「過酷なり天山」と続いた。戸井十月がイラン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、キルギスタンなど、その昔シルクロードとして栄えた交易路を横断したのは昨年の夏から秋のはじめ。アメリカがイラクからアフガニスタンにスタンスを移した時期で、ニュースは連日のように自爆テロを報じていた。

大河のようにゆったりと流れる時間とフレンドリーな人たち。刹那の出会いと別れを繰り返して、東へ東へと走る戸井十月。「どこが戦闘地域か非戦闘地域かなんて、私にわかるわけがない」と歴史的迷言を吐いた首相がいたが、中央アジアは政情不安のイメージがあるため、一般の日本人が陸路で横断することは稀で、報道と映像の落差など発見の連続。

次回の放映は、4月17日(土)第八章「タクラマカンの砂嵐」で、天山山脈のトルガルト峠(3,752m)を越えて、いま中国が一番神経を尖らしている中国新疆ウイグル自治区を横断する。真実に勝るサスペンスはないというが、そんなわけで、しばらくは戸井十月から目が離せそうにない。


詳しい放映予定は「旅チャンネル」の
ホームページで検索を
  


Posted by かとうさとる at 08:14 | Comments(0) | らくがき帖

2010年04月07日

梨と桃と桜と新緑のグラデーションに拍手


あいちトリエンナーレ
現代美術展企画コンペのこと(1)


あいちトリエンナーレの現代美術展企画コンペの受付が締め切られ、国内最大規模のあいちトリエンナーレ2010の全体像がようやく見えてきた。現代美術展企画コンペは一般に長者町コンペとよんでいる市民参加型部門の一つで、私も現代いけばなで企画提案しようと説明会にも参加したが、いずれの会場も個展程度のスペースで、縦にしても横にしても無理。

そんなわけで現代いけばなの企画展は断念。あとはアート評論家の亀田恵子さんが企画提案した「都市の祝祭-都市と人のはざまで花祭り-」の朗報を待つのみ。

亀田恵子さんの提案は、解散した伝説の舞踏集団『百虎社』の創立メンバーで、現在京都で『倚羅座』という舞踏集団を主宰する今貂子さんと私かとうさとるのコラボレーションで、「人間の生命の根源である芸能する力で、時代を突き抜ける新しい都市の祝祭をつくる」というもの。

もちろん私は快諾。そんなこんだでここ一カ月間空想トリエンナーレを一人で楽しませてもらった。既に私の中ではプランは実現しており、細部のディテールも鏡を見るように覚えている。夢を見させてくれた亀田さんに感謝。


そんなわけで
あいちトリエンナーレ
長者町コンペの顛末は後日改めて。
その前に梨の花が満開!


三日見ぬ間の桜というが
三日見ぬ間に猿投山麓は梨の花が満開
梨と桃と山桜と新緑のグラデーションに一人で拍手





我が家から5分ほどの乙部の果樹園








こちらは舞木の桃畑
既に受粉作業が始まっていた





こんなおだやかな夕日を見たのはひさしぶり  


Posted by かとうさとる at 04:40 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月04日

空を見上げると満開の桜


なれぬ商いはこんなもの

予定は未定というが、依頼されていたプロデュースの案件がことごとく頓挫。いずれもお世話になった方で、恩返しにと準備を進めてきたが、打合せ当時から懸念していた健康状態が依然として優れないとのことで、延期もやむなしと判断。企画展として押し込んだものもあり、心配したがどうにか穏便に収まってひと安心。なれぬ商いはこんなものかも。


こんなときは
空を見上げて出直しが一番






愛知少年院の桜





もとは海軍航空隊のあった場所で
近くには南の空に飛び立った
草薙特攻隊の碑も





目にも鮮やかな苔の翠





四季は音もなく新緑の芽吹き


  


Posted by かとうさとる at 03:20 | Comments(0) | とよた風土記

2010年04月02日

スロビックさんが回顧展でお別れのご挨拶


人間の一生は
出会いと別れの物語


来日以来、多くの人に敬愛されてきた愛知泉学大学教授でアーティストのハロルド・G・スロビックさんが、来年夏、奥さんの安江さんと帰国されるとのこと。

スロビックさんとの出会いは30年ほど前、当時、奥さんとなった安江さんが文化協会の運営委員をされていて、「アメリカ人のアーティストと結婚された」とのお話を伺ったときに遡る。以来、公私にわたってお世話になり、これから先も敬愛するアーティストとして、相談にのっていただけるものと思っていただけに、予定とはいえ帰国の報は青天の霹靂。




   右がハロルド・G・スロビックさん。
   左はブランボーオルガンの名で世界的に著名な
   パイプオルガン製作者のジョン・ブランボーさん。


当時の文化協会(特に私)にとって、日本文化に対する深い理解と広い視野、アーティストの繊細さをオブラートにつつんだ温かい人柄のスロビックさんの入会は、江戸時代初期に幕府の外交顧問として活躍したウィルアム・アダムス(三浦按針)が現れたようなもので、文化協会が国際文化交流の第一歩をふみだせたのも、スロビックさんがいたからで、感謝の言葉もない。私の作品集の英訳に際しても、奥さんの安江さんと二人で親身になって労をいただいた。道の角を曲がらないと大切なことや、大切なものに気がつかないのは私の悪い癖で気をつけているが、わかっていても治らないのが癖。こればかりはどうしようもない。


そのスロビックさんが
回顧展でお別れのご挨拶


今回の回顧展は、アーティスト、スロビックさんの全容が初めて明らかにされるもので、初めにして最後の展観となるもので必見。希望者には感謝の意をこめて廉価で頒布されるとのことでこちらもお楽しみ。





スロビックさんの回顧展は
日時/2010年4月11日(日)~5月末日
開催日/土、日、祝日のみ。時間は10時~18時
会場/「ギャラリー青い波」(名鉄三河線新土橋駅前)





作品№60 Palinhive 5,000円





作品№73 Summer Picnic 3,000円





作品№39 In Homage to Quanta Ivb 20,000円  


Posted by かとうさとる at 00:41 | Comments(0) | アートの現在