2012年02月21日

粉引の水滴にカサブランカを挿す












むかし豊田に木村孝二さんという
陶芸職人がいた



塵も積もれば山となるというが
家の中が民芸雑貨ギャラリーのようになってきた

空間に活けるという必要に迫られて
どうしても大きな花器に目がいってしまうが
小さな器もまた捨てがたいもの







写真の粉引の水滴(高さ9.5㌢胴周り9.0㌢)は
木村孝二さんからいただいたもの

木村さんは脱サラをして陶芸家になった方で
当時八草の古民家を借りて窯を焚いていた

芯の強さを内面に秘めているのに穏やかで
女性に人気があったのも納得

風のように豊田にきて風のように去っていってしまったが
いま、どこで仕事をしているのだろうか

もう一度会ってつもる話ができればと思っているが
だれか消息を知った方がいればと願っている







木村さんの水滴にカサブランカを挿す
  


Posted by かとうさとる at 02:18 | Comments(0) | らくがき帖