2016年12月30日

奥三河に春をことぶれを告げる花祭り








奥三河の「花祭り」は

太平洋岸の三遠地域から
豊川、天竜川の二つの水系に沿って
東濃や南信州に向かう
奥三河の各集落に伝えられた
霜月神楽の一種で
起源は鎌倉時代末から
室町時代のはじめにかけて






  高浜市やきものの里かわら美術館所蔵作品図録
  芳賀日出夫「花祭」より
  山より里へ降りてくる榊鬼(東栄町月地区)1971年





  2016年12月5日発行の朝日新聞より転載


花祭りを伝えたのは

熊野の修験者(山伏)や
加賀白山の聖と言われているように
神仏習合の祀り方や祈祷をする祭事で

昭和51年(1976)には
文化財保護法の改正によりスタートした
重要無形民俗文化財の第1回指定を受け
現在に至っている







  ほの国豊橋鉄道のラッピングバス


「花祭り」を世界遺産に!

というのは
私も気持ちは同じだが

既に同じ神楽系の
岩手の「早池峰神楽」
島根の「佐陀神能」
和歌山の「那智の田楽」が
世界遺産に登録されているため
現状では厳しいのではないか

朗報は既に世界遺産に登録されている
祇園祭山鉾行事を含めて
国指定の「山・鉾・屋台行事」33件が
一括世界遺産に登録されたように
国指定の「日本の神楽群」も一括して
世界遺産に登録されるのは時間の問題

ここまできたら
果報は寝て待つしかない



ちなみに
花祭りが行われる地区と
開催日程は次の通り





  花祭りのホームページより転載

(既に終了した地区)
東栄町小林地区
東栄町御園地区
東栄町東薗目地区
東栄町月地区
東栄町足込地区
東栄町河内地区
東栄町中設楽地区
東栄町中在家地区
豊根村坂宇場地区
(これから開催される地区)
東栄町古戸地区/1月2日~3日午前9時~翌午後5時
東栄町下粟代地区/成人の日前の土・日曜日午後2時~翌午後2時半
東栄町布川地区/3月第1土~日曜日午後1時~翌午前11時
豊根村下黒川地区/1月2日~3日午後4時~翌午後3時
豊根村上黒川地区/1月3日~4日午後5時~翌正午
設楽町津具地区/1月2日~3日午後1時~翌午前7時
(花祭りの問合せ)
設楽町観光協会≠0536-62-1000
東栄町振興課≠0536-76-0502
豊根村教育委員会≠0536-85-1611



三が日のお薦めは❾古戸の花祭り




  婦人画報より転載


豊田市からは車で約2時間弱
国道153号で稲武まで北進
稲武で国道257号を南下し設楽町へ
設楽町からは国道473号で東栄町へ


見所は榊鬼が登場する深夜(午前1時頃から)






「テーテホヘ、テホヘ」の掛け声にのって
湯釜のまわりはトランス状態に一変

写真が下手で
臨場感が伝わらないのが残念だが
百聞は一見に如かず
一度は足を運んでも損はないと思うがどうか
  


Posted by かとうさとる at 22:25 | Comments(0) | らくがき帖