2016年05月06日

小原で杉田久女ゆかりの地を訪ねた











過日、なんとなく導かれるまま
小原をぶらりぶらり散策した








  国道419で藤岡と小原を分ける木瀬を過ぎると
  山肌に四七災害の爪痕が残る長い坂が立ちはだかる
  今は道路も整備され簡単に峠越えできるが
  藤井達吉もこの峠を越えて入村したのだろうか

  写真は小原の入り口で見つけたコイノボリ
  竜門の滝を登った鯉は龍になるというが
  周りの風景に溶け込んで風のミュージアムのよう



藤岡も山の中だが小原は全村山の中
集落は坂と坂に閉ざされて
固有種のようなもので
興味のタネは尽きることがない








  先のブログで紹介した道慈山観音寺
  仁王門に掲げられた絵馬は観音寺の馬の市を描いたもの
  今では想像もつかないが往時の賑わいが偲ばれる



中でも私のお薦めは
国道や県道を外れた旧道や里道ルート
道に迷った数だけ発見があるから
楽しい






大正末から昭和初期にかけて
活躍した女性俳句の先駆者
杉田久女が嫁いだ杉田宇内の旧宅

杉田家は小原で代々庄屋を務めた素封家で
今は長屋門を遺すのみだが
屋敷内に杉田久女の長女
石昌子さんが建立した句碑が建っている







「灌沐の浄法身を拝しける」は
小倉にある広寿山福聚楽禅の寺で
御釈迦さんの誕生を祝う仏生会の時の
情景を詠んだもの







長屋門に久女の聖地を訪れた人たちの
感想や名を記した古びたノートが
置かれていた
ページを捲っておもわず落涙


杉田久女について知りたい方は
朝日新聞土曜版be「愛の旅人」シリーズ
「杉田久女と宇内」に詳しいため
asahi.com:杉田久女と宇内で検索を







最後にいけばなで
杉田久女へのオマージュ
  


Posted by かとうさとる at 17:00 | Comments(0) | とよた風土記