足助でチェンジの手がかりを探す

かとうさとる

2009年09月24日 04:46


チェンジ

23日(水)はお彼岸の中日。国政も民主党政権に代わり、匿名の政治から実名の政治へチェンジ。チェンジと言えばオバマ大統領の就任演説が鮮烈な記憶として新しいが、NHKが放映したオバマ大統領の国連総会演説も、困難な現実を見据えて未来に動き始めた米国の覚悟と決意を全世界に向けて語りかけたもので、背筋を伸ばして聞いた。宇宙船地球号のニューリーダーの一人として、鳩山さんを世界におくり出すことができたことを日本人の一人として誇りたい。

足助でチェンジの手がかりを探す

あいかわらずチェンジできないのが私で、
チェンジの手がかりを探して足助の町並みをぶらりぶらり歩いた。





巴川に架かる巴橋のたもとでオトリ鮎を泳がす釣り人。暇にまかせて1時間ほど見ていたが竿がたつ気配がない。今年は矢作川も巴川も不調と聞いていたが実感。それにしてもあの大量の天然鮎はどこに消えてしまったのだろうか。余談に逸れたがこの巴橋の上流一帯が東海一の紅葉の名勝として知られる「香嵐渓」で、今年の見ごろは11月中旬とのこと。





中馬街道の宿場町として古くから栄えた足助は、巴川の九久平の土場で荷揚げされた海産物と矢作川の彦宗土場で荷揚げされた海産物が最初に合流する場所で、格子戸の残る旅籠や古い町並みに往時を偲ぶことができる。足助は知恵者が多く、早くからこうした町並みを生かした独自の街づくりが進められ、365日歳時記として話題にこと欠くことがない。この日も足助川の橋の上で知恵者の一人として活躍する市教育委員の長橋さんとバッタリ。車を停めた長橋さんとしばし談笑。写真はマンリン小路。





中馬の資料を集めた資料館





間口の割に奥行きのあるのが足助の商家の特徴で、写真は精米所。





隣近所なのか、路上で野菜を分け合う懐かしい光景にカメラを向けると、おばさんは笑って背を向けた。私も一緒に笑った。





お目当てはこれ。27日(日)まで、「足助の町並み芸術さんぽ」と題して町並みを生かしたイベントを開催。私も類似したイベントの構想をもっているため、どんな作家がどんな仕事をしているのかリサーチが目的。写真は町屋の玄関を屏風仕立ての日本画で演出した伊丹靖夫さん。





出品者の多くは私が職(アートマネージメント)にあった当時、将来を託す新進作家として取り上げた作家で、気にかけてきたが全員が作家として自立。この先どのように化けていくか楽しみ。


今の私にとって足助の人たちの背中は眩しい

私は予てから「文化は身の丈にあったお洒落で、お洒落の基本は手入れをすることだ」と述べてきた。人もまちも手入れされたものはみんな美しく輝いているからである。今の私にとって、農山村の文化の集積を生かした独自のまちづくりを展開する足助の人たちの背中は眩しい。


関連記事