妻有ギャラリー(7)衝撃の向井山朋子

かとうさとる

2009年09月10日 01:08


向井山朋子とは何者か

今回私が最も衝撃を受けたのが向井山朋子「Wasted」。五感に高圧電流が流れたような衝撃に言葉を失った。アントニー・ゴームリ―の作品もそうだが、衝撃的作品に限って写真が上手く撮れていない。そもそも学校の体育館を埋め尽くしたインスタレーションをデジカメで撮ろうと思うのが無謀な試みで、諦めるしかないようだ。

向井山朋子とは何者か。ガイドブックを開くと「オランダを拠点に世界で活躍するコンサートピアニスト」とある。「ピアニスト?」、頭が混乱して理解不能。そんな訳でインターネットで検索。私が知らないだけで、とんでもないアーティストということがわかった。興味のある方はネット検索をお薦め。






満天の星座のように吊り下げられた純白なドレスを見上げる



さて、余談に逸れたが向井山朋子「Wasted」は、純白のドレス12,000着を空間にインスタレーションしたもので、プロジェクトは会期終了後、インドネシア、オランダなど全5ヶ国を巡回するとのこと。「参加者は衣服を受け取り、月経のときにパフォーマンスをする。その体験が、作家にフィードバックされ、次のコンサートにつながる」というコンセプトは絶句。




月経の血で染めたのか、ドレスの塔に錆びた朱が滲んでいる。後日「吐き気がする」と、拒否した人もいたと聞いたが納得。



向井山朋子の胎内?それとも幻覚か。

関連記事