埋蔵物は語る-むかし貝塚いま産廃

かとうさとる

2012年06月16日 01:44







臭い物に蓋をするというが


いまでこそ、三内丸山遺跡などの発掘調査で
縄文時代が自然と共生した豊かな時代だったと明らかになってきたが
昔(?)は、アメリカ人の動物学者エドワード・モースが発見した
大森貝塚が縄文時代最大(?)の遺跡で、ロマンに満ち満ちていた

この貝塚だが、ありていに言えば当時のゴミ捨て場で
現代で言えば産業廃棄物処分場のようなもの






写真の中央台形の丘は土で覆った産廃処分場で
飛散防止のため豊田市が苦肉の策として代執行したもの






近づいて見るとまさに現代の貝塚だ!



さてもさても困ったもので
現代の貝塚は発掘すると健康被害を及ぼすことは必至

中でも最悪の産廃は地下深く埋められた原発の放射性廃棄物で
私たちは大森貝塚から縄文の文化を学んだが
現代の貝塚「産廃」は悪魔を封じ込めたようなもの

臭い物に蓋をするというが笑いごとではない!





こんなことを考えさせられたのは
朝日新聞に掲載された二つの記事で
記者に感謝







6月14日版の朝日より転載
見出しで十分のため説明は省略

左下の写真はオマケで
豊橋の夏の風物詩「ビール電車」(美味そう)







こちらは15日版の朝日新聞より転載
インドなどで大型船舶の解体が地場産業化していることは
ニュースなどで知っているが根は産廃問題と同じ

末端の業者責任は当然だが産廃問題は現代の構造問題で
「出して責任」を不問にしている限り
「イタチの追いかけっこ」をしているようなもの

一事が万事で
もう一度社会の仕組みを考え直す
時期にきているのではないか

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