2016年05月27日

味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書







この夏
愛知県美術館をメインに
尾張の名古屋市内会場 と
東三河の豊橋、西三河の岡崎の三会場で
国内最大規模の都市型国際展
あいちトリエンナーレが開催される




味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


  15年4月1日発行朝日新聞より転載


注目するのは赤線で囲んだ箇所

私も当初から異議を呈してきた一人だが
加藤清之、金子潤(アメリカ在住)
鯉江良二、鈴木五郎、吉川正道など
愛知の特徴の一つである
地場アートの現代陶芸について
芸術監督の口から見解が示されたことで
この問題に終止符を打っても
いいのではないか



湊千尋芸術監督の見解は次の通り

「(愛知の陶芸について)技芸の場所であることは確か。ただ技芸を紹介するためのトリエンナーレじゃない。現代美術の最先端を見せるのが最大の使命。その上で、愛知独特の材料や風景を、新たな表現で主張する作家が入ってきてもおかしくない。ここでやるわけだから、考えてもいいと思っている」


で、白羽の矢が立ったのが
今回紹介する味岡伸太郎である


全国区的には無名かも知れないが
愛知では知る人ぞ知る実力派アーティストで
大地に根差した骨太のクレイワークは
愛知の「ものづくりの文化」の根源に越境
満を持しての国際展デビューである


今回、味岡さんは
愛知県美術館の最も広い空間の一つに
愛知の土で挑むというから
横浜トリエンナーレの「泥のドレス」で
鮮烈デビューした塩田千春以上の
話題になることは必至で
是非名前を覚えておいて欲しい



経緯は省くが
過日、その味岡伸太郎さんから
一冊の作品集が送られてきた


なんといけばなの作品集で初耳
まさに晴天の霹靂で絶句!




味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


  題字・装幀/味岡伸太郎



  花頌抄(はなしょうしょう)
  生花:味岡伸太郎
  俳句:星野昌彦
  写真:宮田明里
  規格:A4版変形456ページ
  発行/2007年11月30日
  発行人/小坂晃子
  編集人/味岡伸太郎
  定価/15,000円(税別)
  発行・販売/春夏秋冬叢書
  (問合せ)
  愛知県豊橋市菰口町1-43
  ☎0532-33-0086
  http://www.h-n-a-f.com
  e-mail:book@h-n-a-f.com


本書は味岡さんが
2006年から1年半をかけて
毎日生けつづけたという
1200点を越える「花」の中から
400点を厳選





味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


生けられた「花」1点々に
俳人星野昌彦さんの
詠んだ俳句が添えられているが
「花と句」は互いに自立し互いに補い
単なる添句ではない





味岡伸太郎の「花頌抄」は平成の花伝書


花の作品集は数多あるが
本書の白眉は巻頭の
味岡さんと星野さんの「花論」の対決

平成の「花伝書」が
いけばなの外で生まれていたのは迂闊
不明を恥じるしかない

私はこれまで
味岡さんの仕事に同じ匂いを
感じてきたがその理由が
初めてわかった

残念ながら「花」でも私の負け
兜を脱ぐしかない


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Posted by かとうさとる at 21:13 | Comments(0) | いけばなから | トリエンナーレ
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