2010年10月23日

無自覚な彫刻の場


泣き言を言うような奴はやめればいい

「国連地球生きもの会議」(COP10)で、絶滅の恐れがある植物を地球規模で保全するための目標が採択される見通しになったとのこと。

いまの私は本流から切り離された三月湖のようなもの。そんなわけで私も「多様性の一人でありたい」と願っているが、保全してほしいなどとは口が裂けても言わない。泣き言を言うような奴はやめればいいからだ。

冒頭から余談に逸れたが、彫刻の場について雑感を少し。


美しい都市に住む権利を
アートが妨げているとしたら
これほど不幸なことはない



無自覚な彫刻の場


新宮晋「雨に乾杯」(若宮大通公園)


上の写真は名古屋市の若宮大通公園の高架下に設置された新宮晋の作品「雨に乾杯」(「波の機織り」のタイトルも)。新宮晋は風や水で動く彫刻で知られる世界的な彫刻家で、この作品もタイトルにあるように水でモビールのように動く彫刻。

設置当初は水のサーカスを見ているようで楽しかったが、ここ数年は節水をしているのか、あるいはタイマーになっているか知らないが、何度見てもこの状態で、水も淀んで汚い。それよりもなぜ「雨に乾杯」が高速道路の高架下なのか、設置者の感覚がわからない。


無自覚な彫刻の場


ロダン「考える人」(名古屋市博物館)


ロダン「考える人」の拡大版は世界で20体ほどあり、その内の3体が日本にあるそうだ。国立西洋美術館と国立京都博物館と名古屋市博物館の3館で、他の2館が前庭で場を得ているのに対して、名古屋市博物館だけ写真のようにロビーで窮屈そう。

名古屋市内の公園には120近いパブリックアートが設置されているようだが、こと左様に一事が万事。例えは極端になるが、峠の道祖神や辻の常夜灯のようにあるべき場所(必然性)が彫刻に与えられていないと思うのは私一人ではないと思うがどうか。

美しい都市に住む権利をアートが妨げているとしたら
これほど不幸なことはない。

尖ったものの言い方になってしまったが
中日が巨人に負けたせいでご容赦を。



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Posted by かとうさとる at 02:37 | Comments(0) | らくがき帖
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