2015年06月14日

鈴木正三ファンが豊田市を聖地とする理由













  PHP文庫 鈴木正三より転載




  神谷先生からいただいた自筆の講演原稿(参考)



郷土の偉人で
江戸時代初期に活躍した
仏教思想家鈴木正三について


弁護士で元検事総長の柏木敬一氏は
5月19日発行の日経新聞夕刊のコラム「明日への話題」で
次のように記している



  5月19日発行の日経新聞夕刊のコラムより転載


柏木氏は、正三の「職業倫理」とプロフィールを記したあと
《(正三は)仏との距離が近いと思われていた出家僧侶を
俗界の人と同列に並べ「一切衆生悉有仏性」と言う
人間の本質的平等を説き
職業に貴賤なしという原理を唱えた

正三は高校の教科書に載るほど著名な宗教家ではないが
後の心学をとおして江戸の庶民に与えた影響は大きく
日本的資本主義の精神的基盤を創ったと評する
論者もいるほどファンも多い》と結んだ

 
正三ファンにとって
正三生地の豊田市は聖地のようなもの


ゆかりの史蹟はもとより
研究においても集大成となる
「鈴木正三全集(上下二巻)」を編纂発行するなど
訪れる人はひきもきらない

特筆すべきは
こうした正三の顕彰と研究が
市民の草の根の活動によって支えられていることで
昭和50年、正三生地の旧足助町で鈴木正三顕彰会が発足
中心になったのは故鈴木茂夫氏、故高橋秀豪氏、柴田豊氏の3人

さらに昭和58年
正三の顕彰活動を広く市民運動とするため
豊田市鈴木正三顕彰会(濱本晴之会長)が発足

「正三七部の書」の復刻や絵本化をはじめ
正三ゆかりの九州天草市との交流は
矢並小学校(熊谷めぐみ校長)と
「鈴木三公(鈴木正三、重成、重辰)」を祭神として祀る
鈴木神社の建つ本町小学校との学校交流に発展するなど
着実な成果をあげているのは周知のとおり




  天草は殉教の島として知られているが
  天草・島原の乱の端緒は島民に課せられた苛酷な重税

  こうした天草復興の重責を担って
  幕府から初代代官を任じられたのが正三の弟の重成
 
  正三は重成を援けて
  天草の精神的復興に尽力したが
  重成は自ら幕府に石高半減を訴えて自刃
  
  のちに幕府は重成の訴えを認め石高を半減
  正三の実子で重成の養子となった重辰が
  正三、重成の志を受け継いで天草を復興

  天草では鈴木重成、重辰、正三の「鈴木三公」を祀る
  鈴木神社が建ち、いまでも「すずきさま」と崇敬されている
  
  写真は私も参加した鈴木重成公没後350年記念事業で
  鈴木神社に参詣する神谷満雄先生(左)
  田口鈴木神社宮司(中)、渋谷朗先生(右)
  


今年も正三ゆかりの恩真寺で
鈴木正三記念講演会
 




講師は
「鈴木正三の精神思想」を著した
西宮市在住の正三研究家の濵﨑要子さん
演題は
私の正三和尚遍歴
日時は
6月28日(日)午前11時~12時
問合せは
豊田市鈴木正三顕彰会事務局長
那須邦子さん☎0565-42-1700

※アクセスは公共の交通機関がないため
豊田市駅よりタクシーで

正三ファンの聖地と記したが…

残念ながら現実に戻るとタクシーの運転手でも
正三や恩真寺を知っている人は少く一事が万事

そこで県外からのお客さんで希望される方は
私が豊田市駅から車でご案内します
(連絡先) 
ikebanakato@yahoo.co.jp  


Posted by かとうさとる at 18:01 | Comments(0) | とよた風土記