2013年06月21日

今年も恩真寺で「鈴木正三顕彰会」記念講演会















鈴木正三が開基した恩真寺の境内





2013年6月21日矢作新報「ぶんかの定点観測」より転載



このコラムで、郷土の偉人で江戸初期に活躍した仏教思想家
鈴木正三について書くのは三度目。

一度目は「甦る自由の思想家鈴木正三」のタイトルで
元NHK国際局チーフディレクター森和朗さんの著作を紹介
二度目はその森さんの記念講演「正三から見た現代」を
とりあげた。

語るにおちるが時宣を得た原稿だったと私なりに納得しているが
問題は三度目の今回。

リーマンショックのあと、バブルに踊った反省から
職業倫理を説いた鈴木正三ブームがおきたのは記憶に新しい。

当時はまだ失敗に学ぶ謙虚さがあったからだが
喉元を過ぎて熱さを忘れたのか
いま、鈴木正三が話題になることは少ない。

時を同じくして
政府は産業競争力会議で新たな成長戦略を閣議決定。
財政出動に続くアベノミクスの「3本の矢」となるものだが
正三の相対的な地位の低下と無縁ではない。

「失敗学」を立ち上げた東大名誉教授で
フクシマの政府事故調査委員会の委員長をつとめた畑村洋太郎は
朝日の「プロメテウスの罠」の中でフクシマについて
「失敗から何を学ぶか、学ぶべき中身を考え抜き、高めることだ」と
最悪を想像する力の重要性を説いているが一事が万事。
いつかきた道にならなければよいがと不安。

思わず生意気なことを口走ってしまったが
この正三の思想を著した「正三七部の書」の復刻や
天草など全国各地の正三所縁の地との交流を重ねているのが
豊田市鈴木正三顕彰会で、今年も市内山中町の恩真寺で
記念講演会を予定している。

講師は郷土史家の安藤勇さんでテーマは
「正三和尚のふるさとへの思い」。
地元にいてわかっているようでわかっていない
正三の思想の原点を知るまたとない機会になるはずで
お薦め。

最後に私ごとになるが
今月28日のNHKテレビ「金とく」に出演します
穴があったら入りたいが宜しかったら話のネタにどうぞ。





「鈴木正三顕彰会」記念講演会





■日時/6月23日(日)正三忌・総会に引き続いて11時より
■会場/豊田市山中町恩真寺

※県外からご参加される方で
前日までに連絡方法を書き込みいただければ
豊田市駅前の名鉄トヨタホテル前から
送迎の相談に応じます。


  


Posted by かとうさとる at 18:32 | Comments(0) | とよたの文化

2013年06月21日

紫陽花を白磁に挿して待つ日哉り











花:紫陽花
器:吉川正道さんの白磁

農村舞台アートプロジェクト2013のオープニング
農村舞台でカントリーミュージックに出演を予定している
北川とみさんに「あじさい寺」という曲がある

  ♪夏の初めの雨に誘われ
  一人来たのよあじさい寺に
  絹の糸ひく雨の石段
  どこか空似の人が行き過ぎる-♪

今夜放送されるNHK「金とく」によると
愛知は全国一の花の生産地らしいが
紫陽花に遠い昔を重ねる人は
多いのではないか  


Posted by かとうさとる at 18:28 | Comments(0) | 花日記