2013年04月22日

針の糸が通らない












子どもの頃
破れたズボンなどを繕う母親から
「針の糸が通らないから通して」と
よく頼まれた




               絵本作家の中村広子さんの画



私が簡単に針に糸を通すと
母は「近頃目が悪くなった…」と
独り言を呟きながら
黙々と夜なべをしていた


多分私たちの世代であれば
そんな思い出の一つや二つは
みんな持っているのではないか



こんな昔のことを
思い出したのは
今日の話


いつも家で着慣れている
ズボンの裾がほつれたため
捨てようかどうしようか迷ったが
自分で繕うことにした







「門前の小僧習わぬお経を読む」の喩で
簡単な繕いぐらいは私でもできると
押し入れの奥から
亡くなった妻が使っていた
裁縫箱を探しだした


針に糸を通そうと
何度試しても糸が通らない

針を翳して明かりに透かしてみたが
穴が小さくて神の手でもムリ


私の小さな挑戦は
部屋を散らかしただけで
徒労に終わったが
いつの頃から針の穴は
こんなにも
小さくなってしまったのだろうか
  


Posted by かとうさとる at 23:35 | Comments(0) | らくがき帖

2013年04月22日

つどいの丘のキリシマツツジが見頃











寺本デュオのコンサートが終わってお茶を飲んだあと
トヨタ労連の「つどいの丘」の
キリシマツツジの開花が気になって廻り道







ライトアップもはじまっていて
夜のキリシマツツジも観て見たいもの  


Posted by かとうさとる at 01:55 | Comments(0) | フォト歳時記

2013年04月22日

浄水町の音楽サロンで寺本姉妹デュオコンサート











はじめに
浄水町というところ


世の中の移り変わりの早い事を桜に例えて
「三日見ぬまの桜かな」というが
豊田厚生病院の移設オープン
高層マンションの建設が相次ぐなど
名鉄豊田新線「浄水駅」周辺の都市化も桜並み。

浄水町の町名は矢作ダムから取水する
愛知県豊田浄水場に由来。




新修豊田市史概要版「豊田市のあゆみ」より転載


元は伊保原と言い、戦時中は名古屋海軍航空隊が置かれ
特攻隊の草薙隊が沖縄に向けて出撃した哀しい歴史も。



何よりも
二人のパフォーマンスは爽やか






冒頭から余談に逸れたが
昨日、そんな浄水町の住宅街の一角にある
音楽サロンA・PIACEREin豊田の
寺本みなみ・みずほデュオコンサートに足を運んだ。






会場の音楽サロン A・PIACEREin豊田は
はちまん正人さんから「素敵なホ―ル」という話を聞いていて
場所も下見していたがドアを開けるのは初めて。

キャパは200程度
ホールの正面にスタインウェイのピアノが一台。
間接照明の灯りと明かり窓の自然光が優しく空間を包み
はちまん正人さんが言う「素敵なホ―ル」という
形容以外の言葉がみつからない。







さて、コンサートだが
プログラムの構成もよく練られていて
奏でるヴァイオリンとピアノの音が
生き物のように空間を自在に舞い
演奏時間の1時間半が夢心地のうちに過ぎてしまった。

私は予てから二人には
音楽の表現を通して世界観を表すことができる
稀有な才(音楽性)を持っていると感じてきたが
その感覚が確かな手応えとして伝わってきた。







世界は違っても表現とは
人間の内面の輝きをうたいあげるもので
何よりも二人のパフォーマンスは爽やか。

コンサートが終わったあと
寺本デュオリサイタルの実行委員会のメンバーと再会。
みんなで美味しいお茶を飲めたのも
芸術的感動の余韻で感謝。


A・PIACEREin豊田はこちら





コンサート情報はホームページで検索を


  


Posted by かとうさとる at 01:44 | Comments(0) | らくがき帖