2012年10月31日

豊田市民芸館で東北の工芸と棟方志功展開催中















開催中の東北の工芸と棟方志功展のチラシ



日本有数の豊田市民芸館と
平戸橋について



棟方志功については説明不要のため
代わりに豊田市民芸館について簡単に紹介したい







私は予てから豊田市は「観光資源を露天掘りするようなもの」と
ことあるごとに公言してきた

豊田市民芸館はそんなカードの一つで
民藝運動の創始者・柳宗悦ゆかりの日本民藝館が
改築されるのに伴い、その一部を譲り受けて
昭和58年、豊田市が整備したもの







民芸館が建設された平戸橋は
江戸後期の漢学者・永田蘭泉の「衣里八景」に詠まれ
昭和2年には愛知県新十名所に選定されるなど
古くから景勝地として親しまれてきた
(注釈)
平戸橋は、名古屋から信州へと続く飯田街道の要衝となる橋で、明治15年当時の平井村と越戸村の間に架けられたことから名づけられた。この橋は2度流失したため、明治28年上流の現在地に架けかえられた。








永田蘭泉が「波岩漁舟」と題して「衣里八景」に詠んだ波岩
左岸の中ほどに彦宗土場
左岸の大きくカーブするあたりに百善土場
右岸の竹藪の中(通称お釣り土場)に越戸土場の遺構が眠っている







私が子どもの頃、前田公園は遠足の定番だった


余談に逸れたが
城主の松平氏が木曽川の兼山湊に替えるまで
岩村藩の年貢米を江戸に運んだ越戸土場や
百善土場や彦宗土場など矢作川の水運を物語る川湊の遺構

西澤真蔵が開削した枝下用水に越戸ダム
地元出身の実業家前田栄次郎が私財を投じて整備した前田公園
また猿投の土を求めて加藤陶九郎や河村喜太郎などが窯を築くなど
平戸橋一帯はまさに観光資源を露天掘りするようなもの







ざっと民芸館のロケーションを説明したが
中身も充実していて日本でも有数な民芸館として
全国各地から訪れる人も多い

残念ながら、市民にその文化的付加価値が浸透しているか!
と言えば、いささか心元ないのは豊田市美術館でも述べたが
この街のトータルマネージメントの欠如でもったいない話




あとは写真で






左の建物が第1民芸館






民芸館の順路







左の建物は井上家より移築した「井上家洋館」







第2民芸館(右)と茶室「観桜亭」(左)













復元した猿投古窯「兼近一号窯」







第3民芸館(正面)と土蔵(右端)










紅葉もまもなく見頃

このほか写真は撮ってないが
民芸館の研究施設の一つに「さなげ古窯本多記念館」があり
猿投古窯を身近に学ぶことができる




アクセスはこちら






■問合せは豊田市民芸館☎0565-45-4039





  


Posted by かとうさとる at 01:34 | Comments(0) | 美術・博物館+ギャラリー