2011年08月14日

農村舞台アートプロジェクトの経過報告(15)










農村舞台点描(2)明賀町神明神社農村舞台





亡くなったエッセイストの白州正子を農村舞台に案内するとしたらどうか。少し迷ったあと、私は旧旭町の明賀町神明神社農村舞台に案内する。かくれ里のような山里と「風の棲家」のような小さな舞台に案内すれば、説明は不要。言葉もいらないからだ。

今回のプロジェクトからこの舞台を外したのは、ガイドマップひとつで探し当てることができる分かり易さを条件に選定したためで、他にも同じような理由で外した舞台は多い。



下山の話は次回にして
先ずは旭地区の地元協議から



リレー個展地元協議の四日目。今日(13日)は下山地区の阿蔵の須賀神社からスタート。家から「阿蔵の念仏踊り」(15日本番)で有名な阿蔵まで国道301号で約1時間30分。少しでも時間を短縮しようと足助の一の谷経由にハンドルを切ったが、想定外の渋滞。世間では盆休みということをすっかり忘れていたためで、焦ってしまった。

下山の話は次回にして、先ずは旭地区の地元協議から
旭地区は「水の郷全国百選」に選ばれた自然が調和した山里で
地元の有志が中心になって企画した「夢渡野ジャズライブ」と
5人のアーティストが競う「リレー個展」を予定。



■杉本町神明神社農村舞台⇒石田真典





農村舞台のフィールドワークをしていて気がつくことは伊勢湾台風(1959年)の爪痕で、国の天然記念物に指定されている貞観杉のある杉本の農村舞台も倒壊。現在の舞台はその後に再建。話を伺うと貞観杉クラスの巨木が何本も聳えていたが、みんな倒れてしまったとのこと。写真は展示の方法を思案する写真家の石田真典さん。





杉本の名の由来となった国の天然記念物で県内最大の貞観杉。伊勢湾台風の前まではこんな巨木が何本も聳えていたというから壮観。今回石田さんはこの「貞観杉を撮る」とのこと。「貞観杉にヒケをとらない巨大なプリントでもう一つの貞観杉を魅せる」と石田さん。当日が楽しみ。


■笹戸町八幡神社農村舞台⇒かとうさとる





昨年の農村舞台アートプロジェクトの制作スナップ
他人に頼んで事故が起きると大変なため自分で高所作業をしたが
そろそろ年を考えないと…





県内最古の天然温泉で知られる奥矢作温泉郷「笹戸温泉」の遠景





笹戸町八幡神社農村舞台の全景





「よくPRをしてみんなにきてもらえるようにしたいと」役員さん
ありがとうございます。問題は私でまだ何も決まっていない



■榊野町野見神社農村舞台⇒市川明徳





市川明徳さんは書のパフォーマーの先駆けのの一人





「お祭りでみんな揃うから飲みにおいでん」と総代さん
左は手帖をみながら「いいですねぇ」と即答した市川さん
後はおまかせ!


■浅谷町八王子神社農村舞台⇒鈴木五郎





現代の「へいげもの」鈴木五郎さんのプランは五郎流の茶会で遊ぼうというもの。「茶碗ならただくそあるでみんな使えばいい」と五郎さん。それでは遠慮なくよばれましょう。






浅谷と書いて「あざかい」とよむ浅谷町は岐阜県と接する北の端の集落で、「昔は回り舞台もあって、よく芝居をやったもんだ」と役員さん。





「五郎さんから茶席をつくるため、根つきの木がないか?と頼まれてきた」と私。「遠くから運ぶのは大変だから、境内で探すか」と役員さん。「舞台はこのままでいいかん」と役員さん。「掃除をしてもらえると助かるが」と私。「せっかく他所から来てもらうだからみんなで掃除ぐらいやらんと」と役員さん。以心伝心というのは気持がいいもの。


■時瀬町神明神社農村舞台⇒物部浩子





大字書のパフォーマンスをする物部浩子さん





「時瀬の記憶を書で紡ぎたい」と物部さん
「そうしてもらえるとみんな喜ぶ」と役員さん
コミュニケーションのツールは人柄に尽きる
あとはよろしく








  


Posted by かとうさとる at 03:43 | Comments(0) | 農村舞台