2011年06月21日

阿波人形浄瑠璃のふるさと神山町に学ぶ






田中裕子さんのアレンジに感謝


農村舞台アートプロジェクトの一環として「伝統文化を生かしたまちづくり」に取り組んでいる先進地に学ぶ市民ツアーを公募。

6月18日(土)・19日(日)の両日、阿波の人形浄瑠璃のふるさと徳島県名西郡神山町と直島の「家プロジェクト」をかけ足でめぐってきた。

神山町の情報をいただいたのは、神山町出身で、市内で生活に根差した文化運動を実践している田中裕子さん。今回の研修も田中さんのアレンジによるもので感謝!



徳島県名西郡神山町というところ






神山町は徳島県の中央部に位置し(赤○内)、人口約7千人。卑弥呼伝説の言い伝えや715基の板碑が現存するなど、歴史的にも興味深い山郷です。






江戸時代から明治にかけて、阿波人形浄瑠璃が盛んに行われ、その舞台を飾ったふすま絵が今も1400点余り残されているほか、県の重要文化財・初代天狗久の作品の人形頭を操る人形浄瑠璃座「寄井座」がその伝統を今に伝えています。






神山町はNPO法人グリーンバレーが中心になって、アートによる地域づくり「神山アートインレジデンス」にも積極的に取り組むなど、伝統(「寄井座」)と創造の町として、関係者の注目を集めています。




劇場寄井座
何だ!
これは!
ボルタンスキーだ!




当日はあいにくの雨でおまけに高速が渋滞。困ったのはトイレで
高速を一旦出て緊急避難するなど思わぬハプニングも。




前日から現地入りしていた田中裕子さんの案内で、NPO法人グリーンバレー(大南信也代表)にご挨拶したのち、河野公雄事務局長さんの案内で劇場「寄井座」へ。

劇場「寄井座」は、林業で活気に満ちていた昭和4年に産声を上げた芝居小屋で、その後林業の衰退とともに閉鎖。紆余曲折を経てNPO法人グリーンバレーが文化遺産として再生したもので、農村舞台再生の手かがりが見つかるかも、と足を踏み入れた。






建物の内部に足を踏み入れて絶句
何だ!これは!ボルタンスキーだ!






戸板を外すとかすかに劇場「寄井座」の全容が見えてきた
「凄い!」と舞踊評論の亀田恵子さん。後は説明不要






劇場寄井座を支えた天板の広告



ホテルのロビーで
神山町長の後藤正和さんが歓迎のサプライズ







当日の宿泊は神山温泉。泉質は最高で食事も二重丸。
ホテルのロビーで神山町長の後藤正和さんが歓迎のサプライズ
おまけに手土産までいただいてみんな感激!



人形浄瑠璃「寄井座」で感動の涙





町長さん、副町長さん、寄井座の会長さんの案内で寄井座の稽古を見学






大切な文化財の頭と人形の動かし方を全員で体感するという
想定外の展開にみんな大興奮!






私は「もしも粗相したら」と不安ですぐ返してしまったが
事故がなくてなにより(安堵)

ワークショップが落ち着いたあと、これでお終いと思いきや
傾城阿波の鳴門の「巡礼歌の段」と「十郎衛内の段」の
公開練習を見せてもらえるとのことで、興奮はピークに。






会長さんが「稽古のため平服のままで」と説明したが
黒子の下で見えなかった入魂の表情が人形と重なって
場内は水を打ったような静寂に包まれた





私は身体がガタガタ震えて涙がとまらなくなってしまった
横をみると同じようにみんな目がしらを押さえていた。

阿波人形浄瑠璃「寄井座」は
農村舞台アートプロジェクトに出演
期日⇒9月24日(土)
会場⇒小原町の賀茂原神社農村舞台
お見逃しなく




全てはお遍路さんが結ぶ結ぶ縁(えにし)






梅雨の夜の夢から覚めた翌朝(19日)
神山温泉から眺めた神山町の里山






よく手入れされた棚田と再現された水車小屋






前夜みた寄井座の稽古場の外観
ここでおきたこと、見たことは全てお遍路さんが結ぶ縁(えにし)
としか説明不可。外に開かれた文化の美しさを身をもって学んだが
今日はここまで。


直島の家プロジェクトへ





高松港からフェリーで直島へ






桃太郎の鬼が島の伝説が残る「女木島」






家プロジェクト「護王神社」(杉本博司)





家プロジェクト「はいしゃ」(大竹伸朗)






地中美術館の前で

直島は周知のため簡単にしたが
午後11時40分無事市民文化会館着
みなさんおつかれさまでした

なお市民ツアーの参加者次のとおり(順不同)

塚本明子、佐野左記子、田中和枝、塚田ヨシ子、柴田周夫(リレー個展)、柴田茂子、橋本昇三(小原和紙)、中村正信、伊丹靖夫(アートプロジェクト委員長)、岡田隆弘(ライブプロデューサー)、松沢二三夫(リレー個展)、八木哲也(市議会議員)、山田主成(市議会議員)、山口光岳(市議会議員)、伊井房夫(市議会議員)、牛田朝見(市議会議員)、水野希映、亀田恵子(舞踊評論)、奥村園美、鈴木学(文化振興財団)、小野富良(文化振興財団)、かとうさとる










  


Posted by かとうさとる at 01:25 | Comments(0) | 農村舞台