2011年03月27日

ヴィクトワ―ルピサが日本に勇気







27日未明
競馬の祭典ドバイWCを見た



私が競馬ファンというと意外に思うかも知れないが
私にとって競馬観戦(テレビ桟敷)は人馬が一体になった
野外劇を見るようなもので、40年近くにわたって
競馬史を彩った名馬たちのドラマをリアルタイムで見続けてきた

暮の阪神でゴールを目前に骨折した片足をブラブラさせながら
落馬した騎手の山本正司に一歩一歩近づいて鼻面を刷り寄せた
名馬キーストン。キーストンの鼻面を掻き抱いたまま意識を失った山本

私が競馬ファンになったのは後にこのシーンをフィルムで見たからで
なぜかみんなが歓喜した名馬のゴールよりも
悲運の名馬たちの最後のドラマが思い出されてならない

凱旋門賞を目前に雪の京都で骨折した悲運の貴公子テンポイント
高松宮杯で勝利目前に骨折した快速馬ハマノパレード
近代競馬の扉を開いたサイレンススズカの最後も
勝利を目前にした秋の天皇賞だった

こんなことは自慢にならないが引き出しの中は
日本名馬物語が書けるほどの記録と記憶の山で
いつか本に書いてみたいと思っているほど(もちろん冗談だが)

そんな私の引き出しに唯一欠けているのが
世界最高峰のレースと言われるフランスの凱旋門賞
競馬のオリンピックと言われるドバイWCの日本馬のゴールシーンで
そのドバイWCが27日(日)未明
ドバイのメイダン競馬場で行われた

被災地では冬型の気圧配置が流れ込み
大変な思いをしているときにどうしたものかと一瞬躊躇したが
私はテレビ桟敷でゲートが開くのを待った



ヴィクトワ―ルピサが
日本馬として初優勝!







ドバイWCには日本から現役最強馬の
ヴィクトワ―ルピサ、ブエナビスタ、トランセンドの三頭が出走
私は密かに牝馬のブエナビスタを応援した






レースは残り150メートル付近でヴィクトワ―ルピサが先頭に立ち
後続の追撃を抑えてゴール。日本馬として悲願の初優勝

写真は思わずガッツポーズをする騎手のM・デムーロ(イタリア)
2着も日本馬のトランセンドという快挙に
思わず我が目を疑ってしまった

残念ながらブエナビスタは直線で行き場を失い
力を発揮することができず8着
牝馬ながら日本の競馬を一頭で支えてきたブエナビスタの強さは
競馬ファンならみんな知っているがレースは結果が全て
残酷だが競馬史には残らないが記憶は競馬ファンによって
語り継がれるのではないか






写真はゴールしたあと喜びあう
ヴィクトワ―ルピサのM・デムーロ(左)と
2着に入ったトランセンドの藤田伸二騎手(右)






君が代の演奏が流れたドバイのメイダン競馬場







  


Posted by かとうさとる at 06:26 | Comments(0) | らくがき帖