2009年01月06日

作品ライブラリー(12)箱根の森イベント




箱根の森をキャンバスに見立てて「空間のドローイング」の試行
連結した塩ビパイプ≒80m|「84いけばな公募展・箱根の森イベント」(1984年)



打ち上げの刺激を求めて

3日の朝日新聞のフロントランナーは、「暗い世相笑いで吹き飛ばす」と春風亭小朝を取り上げた。その中で小朝は落語家の東西交流を進める狙いについて、「東西の落語家が入り乱れて、初対面同士が酒を飲んで、そのうち密談したりなんかして、それから交流を始めた、なんて人たちもいる」と、打ち上げの刺激を一番に挙げている。

1976年、現代いけばなのオピニオングループの「8人の会」が主催したアンデパンダン形式の「いけばな公募展」が、短期間の間に市民権をもつようになった背景の一つがこの「打ち上げ」のパワーで、流派や肩書を外した刺激的な交流はまたたくまに全国に波及していった。私もそうした一人で、「打ち上げ」の刺激を求めて各地のイベントにかけつけた。

この作品は1984年3月、箱根で開催された「84いけばな公募展・箱根の森イベント」に出品したもので、いま振り返ると、この頃から「空間のドローイング」という空間認識が芽生え始めたようだ。  


Posted by かとうさとる at 02:55 | Comments(0) | 作品ライブラリー