2015年04月20日

碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる












歴史的街並みを修景した
碧南市藤井達吉現代美術館



碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  碧南市藤井達吉現代美術館の外観 
 

総務省のまとめによると全国の自治体で
取り壊しを検討している公共施設が12000棟余を数えるとのこと
人口減少や老朽化で利用が減っていることが主な原因だが
環境の時代を先取りした再利用に向けた
知恵を絞ってほしいもの



碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  正面に見える太鼓堂は新宗大谷派西方寺
  右は酒造蔵を移築改造した国登録有形文化財の九重味醂大蔵



モデルの一つになるのが碧南市藤井達吉現代美術館だ
旧商工会議所を再利用し賑わいを取り戻すとともに
蓮如上人ゆかりの「寺町」という歴史的街並みに新たな景観を修景
数々の賞を受賞したのは周知のとおり



その碧南市藤井達吉現代美術館で
生誕150年を記念した
竹内栖鳳展がはじまった




碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  上は竹内栖鳳展のチラシと内覧会のスナップ



竹内栖鳳はこんな人↓


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  竹内栖鳳と記念展の概要を記した案内状


竹内栖鳳については
「東の横山大観、西の竹内栖鳳」
という切り口で語られることが多く
それだけでわかったつもりでいる人も多いのではないか
私もその一人だが先入観ほど怖いものはない



碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  雪中躁雀図(1899年頃)の部分
  ※作品はいずれも竹内栖鳳展図録より転載


本展は
Ⅰ 初期 棲鳳時代(1900年頃まで)
Ⅱ 風景画を描く
Ⅲ 西洋との対決
Ⅳ 動物画の名手-鳥
Ⅴ 動物画の名手-様々な生き物
Ⅵ 希少な人物画
Ⅶ 身近な作品を通して
の各章にわけて栖鳳の画業を紹介



碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  鵜飼図屏風(1909年頃)の部分


オープニングの式典のあと会場を一巡したが
画業が多岐にわたり栖鳳を一口で説明するのは無理
こんなときはパンフレットを再読するしかない

パンフによると
栖鳳は四条派の技法を徹底的に学んだ上に
古画を大量に模写することによって研鑽に励み
四条派のみならす狩野派、丸山派などの伝統技法を習得

その変幻自在な表現から「鵺」と揶揄されたというが
いつの時代も天井の扉を開ける人間の宿命


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


  二龍争珠(1940年)


1900年(明治33)
好奇心旺盛で進取の気性に富んだ栖鳳は
伝統的な日本絵画の枠組みにおさまることなく渡欧

ヨーロッパの芸術に大きな感化を受けた栖鳳は
帰国後、その技法を巧みに取り入れた日本画の創出に
取り組んだというが、上の「二龍争珠」は
栖鳳の到達点であるばかりでなく
日本絵画の到達点の一つに挙げてもいいのではないか

見開きのため図録をコピーできなかったが
初期の「秋冬村家図」屏風(1896年)の凛とした静けさも必見


会場マップと問合せは↓


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


大浜てらまちの散策もお薦め

私たちの世代にとっては「大浜」と聞くと
琴線に響く人も多いのではないか

平均的な挙母の子どもたちにとって
海水浴と言えば新須磨、玉津浦と決まっていた

臨海学校も玉津浦だった
残念ながら今は埋め立てられて
往時を偲ぶよすがもないが
今でも目を閉じると白砂青松の海原が目に浮かんでくる



碧南市藤井達吉現代美術館で竹内栖鳳展はじまる


「大浜てらまち散歩地図」は
美術館にも置いてあるため携行すると便利






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Posted by かとうさとる at 00:25 | Comments(0) | 美術・博物館+ギャラリー
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