2012年08月03日

大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家







その前に


前回のブログで病院に行くと書いた
幸い骨には異常がなく打撲による損傷ということで
「一週間ほど様子を見てまだ痛みがあるようであれば
来てください」と医師(斉藤病院)

その足で行き付けのますだ歯科へ
こちらは歯周病とのことで麻酔を打ってガリガリ治療

まだ咳をするとズキッとするが生活には支障がなく
重篤の人から見れば蚊が射したようなもの

大事になってからでは遅い
こんな程度で済んで感謝




新潟で大地の芸術祭開催中


オリンピックに湧いているが
いま、新潟県中越地域の越後妻有で世界最大級の国際展
大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ2012が開催され
話題をよんでいる

大地の芸術祭については
これまでもたびたび書いてきたため説明は省くが
大地の芸術祭の特徴はグローカル

真にローカルなものものこそグローバルという逆転の発想で
その柱になっているのが
①廃校をアートで再生する廃校プロジェクト
②空家を再生する廃校プロジェクト

地域のコミュニティーの中心になっていた廃校と空家
この二つをアートで立て直しコミュニティーを再生しようという
壮大なプロジェクト、というよりも誰もが考えなかった
逆転の発想で、世界が目から鱗の衝撃を受けたのは当然



大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


5回目を迎えた今回は44の国と地域から310組のアーティストが参加
私も同人として参画している「Fの会」が2006年より参加
今回は前回に引き続いて「蓬平いけばなの家」に取り組んでいる



大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


「Fの会」は現代いけばなのオピニオングループ
現代いけばなが絶滅危惧種のレッドゾーンに入ったことから
私は秘かに現代いけばなのシーラカンスと呼んでいる
同人は
宇田川理翁(東京)
大吉昌山(東京)
大塚理司(東京)
粕谷明弘(東京)
かとうさとる(豊田)
下田尚利(東京)
長井理一(東京)
早川尚洞(東京)
日向洋一(横浜)
吉村隆(東京)
の10人
今回は下田、吉村を除く8人が参加


アートの聖地になった越後妻有


大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


まるで映画のシーンのような蓬平集落
写真の中央木立の中に白い横断幕が見えるところが
私たちの「蓬平いけばなの家」

大地の芸術祭の松代地区のメーンロードは
農舞台からアートのアーカイヴが集結する川俣正の
インターローカル・アート・ネットワークセンター(大清水)
マ―リア・ヴィルカラ、グレードレヴェック(桐山)のビッグネーム

蓬平はメーンロードの一角にあるが大型バスが入れないため
ひっそりとたたずむ大地の芸術祭の隠れ里のようなもの

夜になるとマ―リア・ヴィルッカラの灯りが蛍のように点灯
古巻和芳さんの繭の家もある
もし、白州正子が生存していたら多分この蛍の情景を筆にするはず



大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


こちらが「蓬平いけばなの家」の正面


野外作品から紹介


大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


東西南北の方向が分からないため確かなことは言えないが
いけばなの家の鬼門を守るスパイラルのオブジェ
設置したのは大吉昌山さん




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


主がいないため自然に還り始めた池泉回遊式の日本庭園に
真竹のインスタレーションを仕掛けたのは粕谷明弘さん




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


池泉回遊式の日本庭園の楽しみの一つは月を愛でること
早川尚洞さんの「月の庭から」は
言葉(ポエム)とのコラボレーションで
作品が完結するのは図録の納品までお預け




それではみなさんを
いけばなの家の中にご案内しましょう




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


パスポートに検印を押すと正面に白いオブジェが見えるはず
「モスラの時代」と題した大塚理司さんの作品
箒草をお蚕さんが繭をつむぐように編み込んだ手仕事で
三つの部屋と物置を連結
作品の中に入ることもできる




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


ニ階に上がる方法は正面の階段と
屋根裏に続く狭い階段の二つ
「植物に語らせるもの」は日向洋一さんのシリーズの一つで
スライスした杉板を外界と対比させながら空間をドローイング
杉板の香りが隠し味になっている




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


右は日向洋一さんの作品
左は長井理一さんの作品



大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


「花のわらしべ・てさぐりの間」は
バケツの中に用意された「護摩木の断片?」を
結びつけながら迷路のような「てさぐりの間」に導かれる
という長井理一さん独特のインスタレーション

展覧会が終わったとき作品がどんな貌をしているか楽しみ




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


「明日のために」と題した宇田川理翁さんのインスタレーションは
先の東日本大震災に寄せた祈りの聖堂

奥の窓際までゆっくりと進んで振り向くと
正面の貌とは別の貌が見えてきます




大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


「妻有で座敷ワラシ」と題した私の作品



大地の芸術祭/写真で見る蓬平いけばなの家


夜の帳がおりるとこんな貌に(ドキッ)


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Posted by かとうさとる at 02:21 | Comments(4) | 越後妻有2012
この記事へのコメント
妻有ではお世話になり有難うございました。(まだまだ続きますけど)
座敷わらし、ぜひ夜に拝見いたしたく・・・。
怪我・歯お大事に。
Posted by risi@いけばな at 2012年08月04日 10:29
楽しく拝見させていただきました。みんな元気で頼もしい。
小原さんのはないのですね。どこかで探します。
Posted by 大坪光泉 at 2012年08月21日 00:09
楽しく拝見させていただきました。みんな元気で頼もしい。嬉しいです。
小原さんのはないのですね。どこかで探します。
Posted by 大坪光泉 at 2012年08月21日 00:12
 画竜点晴を欠くという言葉がありますが、大坪さんが不在の蓬平いけばなの家がまさにそんな気がしています。
 さて、お尋ねの小原宏貴さんの作品は大塚理司さんのブログに載っていました。私は9月1日(土)のワークショップにあわせて、月末から月はじめにかけて妻有に入るため、小原さんを含めていくつか気になっている作品を見て回る予定をしています。
Posted by かとうさとるかとうさとる at 2012年08月21日 00:53
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