2011年08月16日
農村舞台アートプロジェクトの経過報告(17)
地元協議6日目
昨日で作家に依頼した稲武地区の野入町神明神社、小原地区の大坂町熊野神社を除いて、全舞台の地元協議が終了。期せずして地元の人から舞台の来歴を伺うなど、多くのこと学んだが、それはまたの機会に。
六所神社農村舞台⇒柴田周夫(造形)
柴田周夫さんは、陶房杉のメンバーとして大坂万博の陶製ベンチ制作に参加。鯉江良二さん、吉川正道さんらとともに「常滑の時代」をけん引した中心メンバーの一人。
松平東照宮、高月院と並ぶ徳川発祥の地松平郷のランドマーク
市指定の六所神社下社農村舞台の正面
農村舞台の特徴の一つが背景を借景にとりいれた「遠見」(とおみ)
写真は「遠見」の前で制作の打合せをする柴田周夫さん(右)と
地元の坂上町区長の中根道善さん(左)
小原田代町八幡神社農村舞台
⇒稲垣陽子(造形)
稲垣陽子さんは、布などを用いたディスプレー感覚のインスタレーション作家。文筆家としても活躍。
小原田代町は岐阜県土岐市と接する矢作川水系田代川の源流の集落
打合せの前に集落のリサーチをするため土岐市側に車を走らせたが
市境が分水嶺になっていることを発見(?)
集落の地理的・地形的環境を把握することは、聞き取り調査とともに農村舞台の背景を知るうえで欠くことのできないツールの一つで、こうしたリサーチを面倒と思うか、面白いと思うかでその差は歴然。
写真は制作の打合せをする稲垣陽子さん(左から二人目)と
小原田代町の役員さん。みなさん親切で感謝!
松名町蘆和神社農村舞台
⇒青山良博(陶芸・写真)青山啓子(絵画)
青山良博さんと青山啓子さんは、国内外を転々としたあと近年小原地区に移りみ美術工房「椰」をひらいた放浪のアーティスト(羨ましい)。
北部の農村舞台の特徴の一つが弓の奉納を競っていることで、蘆和神社の舞台も金的を射止めた名前の板で埋め尽くされていた。明治9年まで判読できたが、墨が飛んで判読不明の古い板も多く、舞台の創建は不明となっているが、文化年間まで遡るのではないか。役員さんに話を聞くとみんなここで弓を競った経験があるとのこと。
問題は役員さんも倒木を片づけながら辿りついた搬入路
「始まる前までに搬入路はみんなで整備するから大丈夫」と役員さん
舞台も拭き掃除をしてもらえるとのことで感謝!
西樫尾町八幡社農村舞台⇒鈴木琢磨(彫刻)
鈴木琢磨さんは豊田の新世代を担う新進彫刻家で
将来の大成が期待されている一人
寛政9年に創建された西樫尾町八幡社農村舞台の遠景
展示プランの打合せをする鈴木琢磨さん(右)と
西樫尾町の深見武男組長さん(左)
舞台の存在感を取り入れた展示プランで当日が楽しみ
細田町細田神社農村舞台
⇒新實広記(ガラス)
新實広記さんは気鋭のガラス作家として注目をされている作家
余談に逸れるが第4組のメンバーは全員次代を担う新世代作家で
どんな仕事を見せてくれるのか楽しみ。
ちなみに会期と舞台は次のとおり
会期⇒9月19日(月)~9月25日(日)
(足助地区)
細田町細田神社農村舞台⇒新實広記(ガラス)
西樫尾町八幡社農村舞台⇒鈴木琢磨(彫刻)
千田町神明神社農村舞台⇒中根栄二(彫刻)中根理(造形)
(下山地区)
阿蔵町須賀神社農村舞台⇒新宅雄樹(絵画)
小松野町日月神社農村舞台⇒本多晋一郎(彫刻)
時計を見ると6時40分
おつかれさま
Posted by かとうさとる at 14:05 | Comments(0) | 農村舞台