2011年05月08日

フジの花を水に活ける






その前に
目から鱗の「仏の発見」



スランプの谷に入ってしまった
こんな時は焦っても仕方がない
あてもなく家を出て
あてもなく梅坪の三洋堂書店にぶらりと立ち寄った

目がとまったのが「仏の発見」で
手にすると紙質も生成りで見やすく
文字も大きく読みやすそう
そんな訳で早速ページを開いた

私は知を超越した翁を「妖怪」と呼んで畏敬しているが
万人が認める梅原猛と
爽やか系新妖怪の五木寛之の組合せである
もしこれで面白くなかったら日本に希望はない


フジの花を水に活ける


昨年は親鸞上人の750回忌
今年は法然上人の800回忌ということで
全国各地で特別展が計画されている

極めつけは国立東京博物館の手塚漫画と
仏像が共演する「手塚治虫のブッダ展」で
仏像ブームはパワースポットブームと重なり
とどまることを知らない

こうした背景について梅原猛は
「戦後日本人は、科学の発展によって
人類は無限に幸福になれると信じていた
それが信じられなくなった。」と語り

五木寛之は
「その中で、いったい仏とは何かということが
いわゆる哲学的な命題として浮かびあがってきたのかもしれませんね
庶民感覚の中でも
日常的な道徳観を超えたものに対する
無意識の願望がいま動きはじめているなと
そういう感じがするんです。」と応じる

「仏の発見」となっているが二人の会話は
仏陀から川端康成、岡本太郎、美空ひばりまで時空を自在に飛び交い
西洋哲学とは異なる風土に根差した日本哲学の存在に思い至る
専門家も私たちのような普通の人間も
目から鱗の「日本学入門書」でお薦め




フジの花を水に活ける



フジの花を水に活ける


ノダフジが見ごろを迎えたが
私は丸くふくらんだヤマフジの野趣がいい
家の近くの道端で切ったヤマフジをガラスに沈めてみた



フジの花を水に活ける


フジと言えばやはり「藤娘」
もう30数年も前になるが
職にあった当時出番を前に林家一楽を名乗っていた
二代目正楽の舞台を下手袖で見ていた古今亭志ん朝が
「上手い」と独り言を言っていたのを傍で聞いたことがある
色紙の「藤娘」はその時いただいたもの


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Posted by かとうさとる at 00:56 | Comments(0) | いけばなから
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