2014年12月26日

和紙のふるさと展示館で小原和紙帰国展はじまる













先月、ユネスコの政府委員会は
「和紙(日本の手漉和紙技術)」を
世界遺産に登録
ノーベル賞の受賞と並んで
明るい話題をよんだ


登録されたのは
国の重要無形文化財に指定されてる
細川紙(埼玉県小川町、東秩父村)
本美濃紙(岐阜県美濃市)
石州半紙(島根県浜田市)の
三カ所だが
和紙は古くから自給自足の
地場産業として全国各地で営まれてきた


小原和紙もその一つで
起源は室町時代に遡るといわれ
昭和初期まで村内各地で「森下紙」という
番傘や障子に用いる紙を生産していたが
生活様式の変化に伴い衰退






こうした小原の和紙の
質の良さに着目したのが
昭和の本阿弥光悦と称えられている
工芸家・藤井達吉


昭和7年
藤井達吉は村の紙漉きたちに
紙漉きの簾の上の楮が乾く前に
菊や萱穂などの植物を加える
「漉きこみ」という技法を指導

昭和20年
小原に疎開した藤井は
村の若者たちとともに
染色した原料と型紙を組み合わせて
絵画画面をつくりあげる
小原美術工芸和紙を考案


以来
文化芸術によって村を興し発展させよ
という藤井達吉の高い志を継ぐ
山内一生、加納俊治、故小川喜数など
多くの小原和紙工芸作家を輩出


加納俊治先生の手漉き和紙が
聖書の台紙として
ローマ法王に献上されるなど
世界で最も美しい紙として称賛された
のは有名


また、こうした伝統に甘えることなく
加納恒・登茂美夫妻のように
海外の美術家と交流の輪を広げる
アーティストも誕生するなど
小原和紙の現在は多士済々


ざっと小原和紙の概要を記したが
相撲のご当地場所と同じで
少しの身贔屓は愛嬌と
ご容赦いただきたい



さて、ここからが本題(笑い)






  プロデューサー:冨樫朗(和紙のふるさと副館長)
  アートディレクター:unit-NAGI
  主催:小原芸術文化交流事業実行委員会・アヤメ基金



OBARA WASHI展は
unit-NAGIの青山良博夫妻より
開催の経緯を伺っていたが
成功裏に終えたとの報告をいただき安堵
早速、帰国報告展に足を運んだ






  帰国展を報じた12月26日発行の中日新聞






  右上に見える建物が小原和紙展示館  












タイトルに帰国報告展とあるように
いつ、どこで、だれが、どんなことをして
どんな成果があったのか
その可能性まで具体的に記した
構成とレイアウトは
帰国展の在り方に一石を投じるもので
拍手(パチパチパチ)



■帰国報告展⇒1月18日まで
■会場⇒小原和紙のふるさと展示館
■問合せ⇒0565-65-2151






  


Posted by かとうさとる at 21:24 | Comments(0) | アートの現在