2010年03月19日

新聞をよんで




3月19日朝日新聞より転載


最近のテレビランキングから

毎週木曜日のテレビ欄に「テレビランキング」が掲載されている。政権交代以降ニュース番組が健闘していたが、ここしばらくランク入りしていない。原因の一つは、展望も示さず悲観論を煽る報道姿勢にうんざりしているからではないか。地元の中日は別にして、大手マスコミも同様で産経は論外。日経、読売も文化欄以外は読む気がしない。朝日新聞もダッチロールで心もとない。紙が好きで各紙を応援しているだけに気が重たい。


朝日新聞のコラム「経済気象台」から

例によって余談に逸れたが、朝日新聞の経済欄に「経済気象台」というコラムがある。日刊ゲンダイのコラムにしてもそのまま通用しそうなアクの強いコラムで、内容もバラツキがあり不思議に思ってきたが、第一線で活躍する経済人・学者など社外執筆者が日替わりで書いているとのことがわかって納得。第一線で活躍する経済人・学者もいろいろいると言うことらしい。


ピンチは最大のチャンス

その経済気象台の17日付け「一諾千金」は、リコール問題に端を発したトヨタ悲観論→日本経済悲観論が蔓延するなかで、勇気と希望を与える久々のクリーンヒット。18日付けの経済気象台「国のリスク」もタイムリーで、柔道で言えば合わせ技一本で、メダルもの。




3月17日付け朝日新聞コラム「経済気象台」より転載


米議会の公聴会を幾度も傍聴したというコラムの筆者は、質疑を見ての感想として、先ずトヨタバッシング一辺倒の報道に異を唱え、訴訟社会の米国で簡単に謝罪したのは軽率という見方は古い米国観と一蹴。世界が注視するなかで、トヨタが約束する安全対策、ユーザー向けアフターケアは、トヨタの企業文化を世界に発信する機会を与えられたと見るべきではないか、とピンチをチャンスにかえた。


一諾千金に学ぶ

タイトルの一諾千金は、広辞苑によると[漢代の季布は信義に篤いことで知られ、その承諾を得ることは黄金百斤よりまさるとされた故事から、信頼できる承諾。転じて、一たび与えた承諾は千金の重みがあるから、必ずこれを実行しなければならない]という意味で、コラムは「一諾千金、トヨタの国際的重責遂行力が問われることは言をまたない。」とボールをトヨタに投げて結んだ。

とどのつまりは自己責任ということだが、トヨタの安全基準がグローバルスタンダードになるという展望は、災い転じて福となすもので、身体が弱っている今、希望に勝る良薬はない。一諾千金に学ぶのはトヨタだけではないのではないか。  


Posted by かとうさとる at 15:50 | Comments(0) | らくがき帖