2009年04月23日

今日は個展の公開制作


その前にちょつと一休み



豊田市のいにしえを詠んだ「立ちかえり猶見てゆかん桜花衣の里に匂うさかりを」の和歌から想を得たという「匂いさくら」(鈴木真幸登個展)


豊田市華道連盟理事長の鈴木真幸登さんが個展

18日(土)・19日(日)、豊田市華道連盟理事長の鈴木真幸登さんが還暦記念の個展「花と私と喜楽亭」を開催した。喜楽亭は明治末期から続いた料理旅館で、廃業後豊田市産業文化センター内に移築された。鈴木さんは予てからこの町屋建築の空間に花を手向けたいと想を暖めていたと聞いた。活け込みには大阪から友人の松井清志さん、田中美智甫さんもかけつけた。私も構想の段階から相談にのっていたため、鋏をもってかけつけた。気がつくと大府から野畑さんもかけつけるなど、戦場の中にも笑い声が。いつも一人の私の個展とは大違いで人徳の差を痛感。活け込みが終わったあと、松井さん、田中さんと鈴木さんを囲んで祝杯をあげた。





全日本かるた協会のみなさんにごあいさつ

19日(日)、近江神宮で開催される名人・クイーン戦、明治神宮で開催される選抜大会と並ぶ競技かるたの三大大会、第48回全日本かるた選手権大会が、豊田市産業文化センターで開催された。この大会は私が職にあった当時、子供たちに本物のかるた競技を見せたいと名古屋吉野会の故藤田さんと相談をして誘致したもので、かるた協会からは名誉段位(正式の段位とのこと)を、また歴代の名人・クイーンの名勝負を20年近くにわたって見続けてきた。かるた協会の会報に競技かるたの展望記事も書いた。そんなわけで一部には私を競技かるたの専門家として見る人もいるらしいが、正直に白状すれば札もとったことがない。札をとらなければばれない話だが、競技かるたのよき理解者というのは嘘ではない。






国立新美術館で気持ちのいい美術展を見た

20日(月)、急逝した現代いけばなのカリスマ千羽先生をしのぶ会に出席するため新幹線にのった。予定より早く着いたため六本木の国立新美術館に立ち寄った。地元の作家が出品している春陽展が開催中ということもあったが、お目当てはアーティスト・ファイル展だ。この展覧会は美術館の学芸員が注目する旬の作家9人を選び、個展形式でひとつの展覧会にまとめたもので、解放された心が生み出す多様な表現の豊かさは人間賛歌そのもの。身体の中をそよ風が吹き抜けたような気持ちのいい展覧会で、図録も考えられないお値打ち。国立新美術館は、コレクションをもたないことから箱もの美術館と揶揄されているが、こんな意地を見せてくれると嬉しい。5月6日まで開催しているため東京にお出かけの方はお見逃しなく。





天国の千羽先生を囲んでしのぶ会

千羽先生と親しい人たちが集まった現代いけばなの同窓会のようなしのぶ会で、時間のたつのも忘れた。元日本いけばな芸術協会理事長の吉村華泉先生、工藤和彦先生のスピーチもなつかしい話が満載で、輪の真ん中に千羽先生がいるような気がした。たぶんほとんどの人が同じような光景を見たのではないか。会のおわりには子息の千羽理應さんが十代家元三世千羽理芳を襲名したことが披露され、なごやかに閉じた。



銀座のコーヒーショップでしのぶ会の反省と大地の芸術祭の打ち合わせ。長井理一さんのタクシーに同乗して東京駅に急ぐ。



午後23時発「ドリームとよた」にすべりこみセーフ。この年になって一人で深夜バスは侘しいが、多分これからもこんな生活が続きそうだ。
  


Posted by かとうさとる at 02:16 | Comments(1) | らくがき帖