2008年10月01日

ライバルはボルタンスキー


東京を中心にいけばなの第一線で活躍する作家集団「Fの会」は、第4回大地の芸術祭の取組について、前回の集落全体を美術館にした小白倉いけばな美術館から、空家をアートで再生する空家プロジェクトに変わったことを受けて、協議を重ねてきた。


「Fの会」の集合写真
同人は、宇田川理翁(東京)、大塚理司(東京)、大坪光泉(北京在住)
大吉昌山(東京)、粕谷明弘(東京)、かとうさとる(愛知)、小泉道生(神奈川)
下田尚利(東京)、千羽理芳(東京)、長井理一(東京)、早川尚洞(東京)
日向洋一(神奈川)、吉村隆(東京)の13名。(五十音)


当初は大地の芸術祭のステージとステータスがいけばなの発信と活性化に大きな力となるため、次代を担う清新な作家を巻き込んだパワフルな祝祭を目論んできたが
①建物一軒のみでスペースが限られていること
②次代を担う清新な作家に門戸を開く公募を採択するには準備時間がないこと(越後妻有「大地の祭り」の課題として持ち越し)など現実的な判断を優先。
①前回との差異を明確にすること
②切り口を凝縮して発信すること
が、いけばなの新たな可能性を拓くのではないか、との結論に至り、いけばなグループ「Fの会」の単独参加に決まった。
 
当然のように「Fの会」には厳しい意見と高いハードルが課せられるが、ライバルは前回旧東川小学校の歴史と記憶を衝撃的なインスタレーションで蘇らせたボルタンスキー。民俗から出発した最も古いメディアのいけばなが、世界のトップアーティストに挑む。そのくらいの覚悟でないといけばなにも、大地の芸術祭にも失礼だ。



「Fの会」が主催した横浜新都市ホールの現代いけばな展
アートのライブハウスのような猥雑さは摩訶不思議で説明不可


  


Posted by かとうさとる at 11:39 | Comments(0) | 大地の芸術祭「蓬平いけばなの家」